11月20日 おはよう日本
秋田駅前の新たな商業施設 秋田オーパ。
そのオープン前日
内覧会に訪れたのは
同じ秋田駅前で30年以上営業を続ける百貨店 秋田西武の販売部門の責任者だった。
西武にとって駅前の新たな商業施設は
本来 強力なライバルのはず。
ところがライバルのオープンを祝うイベントを行うというのである。
(秋田西武 末廣秀樹販売促進担当部長)
「以前はあり得なかったことだと思う。
新しい施設ができることで
駅前にお客様がたくさん集まる。
するとお客様に駅前を楽しく買いまわってもらえるということ。
オーパさんがオープンするのは大歓迎。」
かつては多くの店でにぎわっていた秋田駅前。
人口減少とともに店の数は年々減り続けている。
駅前の大型商業施設の売り上げも
3年前までの12年間で半分以下に減っている。
今後も市場規模の縮小は避けられず
駅前の商業施設はいまや運命共同体なのである。
オープンを祝うイベントは駅前の5つの商業施設が手を組み
“オーパともう1か所計2か所の商業施設で買いものをすれば商品券がもらえる”
というものである。
(秋田西武 末廣秀樹販売促進担当部長)
「駅前の大型店が毎月1回集まって話し合いをしている。
今回オーパさんがオープンするので
いかにみんなでお祝いをして
皆様に楽しんでいただくか。
駅前を永続的に盛り上げていくための打ち合わせをやっていこうとみんなで確認してます。」
10月28日オープン当日
店の前には1,300人もの客が列を作った。
駅前に久しぶりにできた大型商業施設に多くの人が期待を寄せていた。
館内には
東北や秋田では初めてとなる店が24店舗。
これまでに秋田にない最先端の若者文化を打ち出そうとしている。
(客)
「最高です。」
「秋田っぽくない。
華やか。」
「駅前は見るところがなかったので来なかった。
新しく見るところが増えたので通うと思う。」
広告に起用された秋田出身の佐々木希さんも駅前の復活に期待を寄せている。
(俳優 佐々木希さん)
「最先端であってほしい。
秋田のいちばん最先端
“秋田と言えばオーパ”になってほしい。」
最初の2日間で予想を大幅に超える4万3,000人が来店した。
そしてその効果は駅前全体に広がっていた。
イベントで秋田西武の来客数は
年間でもっとも集客数があるクリスマスや正月に匹敵する
1日あたり約1万人にのぼった。
市場規模が縮小し続ける地方の駅前で
商業施設の生き残りをかけた取り組みが始まっている。
(秋田西武 末廣秀樹販売促進担当部長)
「絶えず新しい情報を発信して
“駅前に行くと楽しいぞ”っていうのが
いつでもお客様の耳に届くような企画を
みんなでやろうという風に思っています。」