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コロナ禍 予約が殺到 タイの“日本式旅館”

2021-02-23 07:03:52 | 報道/ニュース

2021年2月1日 NHKBS1「国際報道2021」


タイの首都バンコクの中心部
路地を抜けた先に現れたのは日本式の旅館。
2年前にオープンしたホテル繭(まゆ)。
中庭は石灯篭に緑の苔が生える日本庭園。
12ある客室は畳に布団と本格的な作りで
宿泊客は浴衣でくつろぐ。
宿泊料は1泊朝食付きで約1万5千円~と
タイでは安くないが
予約が殺到している。
(宿泊客)
「SNSにあげた写真を見た友人たちは
 本当に日本にいると思ったみたいです。」
仕掛け人はティダラットさん(42)。
旅館を取り仕切るいわば“女将(おかみ)”である。
(ティダラットさん)
「すべて日本の旅館と同じように準備しました。」
旅館を始めたきっかけは
12年前 日本への旅行で体験した“おもてなし”だった。
かつてタイの高級ホテルに勤務し法人の対応を任されていたティダラットさん。
接客は心得ていたつもりだったが
日本のサービスの質に衝撃を受けたという。
(女将 ティダラットさん)
「旅館のスタッフが客の靴をそろえたり
 姿が見えなくなるまでお辞儀で見送る様子に感動しました。
  私もこうしたサービスをビジネスに取り入れたいと思いました。」
以来 数十回日本を訪れ研究を重ねたティダラットさん。
旅館に置くものはほぼすべて日本から取り寄せ
こだわりはトイレの便座にいたるまで日本から空輸した。
(女将 ティダラットさん)
「日本に“似ている”のではなく
 本当に“日本のもの”でないといけません。
 日本が本当に持つものを置かなければいけないのです。」
ただ創業当初は
日本好きの人は直接日本に行ってしまうため
今ほどの人気はなかった。
そうした状況で始まったのがコロナの感染拡大である。
外出規制が敷かれ外国旅行もできなくなるなか
日本好きのタイ人の心にひびく旅館のPR戦略を練り直した。
まず宿に関するSNSの発信をチェックし
何が話題になるか徹底分析。
1泊23時間と長時間滞在できることを売りに
宿の中で楽しめる“おもてなし”を重視した。
その結果
コロナ禍のなかで予約が一気に増えることになったのである。
(女将 ティダラットさん)
「コロナ禍で旅館には良い影響もありました。
 タイ人は日本を恋しがっていますが今は行けません。
 自宅では退屈なので気分転換に泊まる人が増えています。
 今月は満室です。」
なかでもヒットしたのがお風呂である。
常夏のバンコクに入浴文化はない。
そこでティダラットさんは香りと効能を売りにした入浴剤を日本から取り寄せた。
こうしたサービスが旅館の呼び水となった。
(宿泊客)
「肌がすべすべになりました。
 気分はもう日本です。」
早朝 
自ら厨房に立ちスタッフに支持するティダラットさん。
「もう少しお魚を動かして
 葉っぱの花の模様がちゃんと見えるようにね。」
完成したのは味と見た目にもこだわった“日本の旅館の朝ごはん”。
ティダラットさんは今後もタイで“日本のおもてなし”を提供していきたいと考えている。
(女将 ティダラットさん)
「コロナ禍の要望に私たちが応えたいです。
 日本の旅館のような“おもてなし”が目標です。
 まだ完璧ではないですがベストを尽くします。」




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