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地域にロマンとにぎわい 天体望遠鏡の博物館

2016-04-12 18:00:00 | 報道/ニュース

3月29日 おはよう日本


「めちゃくちゃ見える。
 すごく見える。」
夢中になって夜空を眺める人たち。
覗いているのは廃棄寸前だった古い望遠鏡である。
香川県さぬき市の旧多和小学校にオープンした天体望遠鏡博物館。
博物館の代表 天文愛好家の村山昇作さん。
金融関係の仕事をしながら天体観測や望遠鏡の収集などに熱中してきた。
(天体望遠鏡博物館 村山昇作代表)
「私にとってはですね
 中学生時代に天体望遠鏡
 それから天体に出会って
 これが私の人生の1つの柱になっているんですね。」
中でも村山さんが力を入れてきたのは古い望遠鏡の保存である。
技術の粋を集めた望遠鏡は
当時の高い科学技術を知る上で高い価値があると考えたからである。
(天体望遠鏡博物館 村山昇作代表)
「これは作られたのは19世紀
 イギリスにおいて作られたというもので大変貴重な望遠鏡です。
 輸入当時 日本では最大の口径の望遠鏡だったんですね。」
歴史的な発見にまつわる貴重な品も収められている。
(天体望遠鏡博物館 村山昇作代表)
「これは有名な“百武彗星(ひゃくたけすいせい)”百武さんが発見されたときに
 実際に使われていた双眼鏡です。
 百武さんは残念ながら病気で亡くなられたんですけれども
 奥様から寄贈を受けたものです。」
近年 財政難や少子化の影響で各地の天文台が相次いで閉鎖されている。
村山さんは10年ほど前から仲間とともに
廃棄寸前の望遠鏡を救いだす活動を続けてきた。
集まった望遠鏡は200台以上。
村山さんは長く仕事をしてきた香川に博物館を作ることを考えた。
目をつけたのが
街の灯りから遠く
観測に適した山あいの廃校だった。
廃校による地域の衰退を心配していた住民とも意気投合。
ともに準備を進めてきた。
思い出の詰まった教室は
子どもたちの記憶を残しながら天体観測を楽しむ空間に変わった。
大型望遠鏡の展示場は
もともとは屋内プールだった場所を埋め立てて作った。
(天体望遠鏡博物館 村山昇作代表)
「地域の方の思い出の場所ですから
 なるべく思い出が湧いてくるような形で残したいと思っています。」
住民たちも博物館のオープンを心待ちにしてきた。
(住民)
「私も卒業したし
 うちの子どもも全員ここで卒業させてもらったんですけど
 今年から新しい第一歩。
 歴史の第一歩が進んでいくんじゃないかなと思ってちょっとワクワクしています。」
小学校の廃校から4年。
3月12日 天体望遠鏡博物館がオープンを迎えた。
地元の人たちなど200人以上が訪れた。
修復した望遠鏡を使った観測会。
初めて見る大きな望遠鏡。
木星の縞模様まで観ることができる。
(天体望遠鏡博物館 村山昇作代表)
「ボランティアでやる博物館ですからプロがやるようなことはできないんですけども
 それだけに手作り感をもって楽しみながら
 皆と一緒に作り上げる博物館にしたい。」
天体望遠鏡を次の世代につなげたい。
この思いが廃校に賑わいを取り戻した。
たくさんの期待を背負ってよみがえった望遠鏡が
星空へといざなう。


 


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