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離島に移住した女性 地域おこし奮戦記

2014-05-14 16:30:00 | ビズ プラス
5月4日 BIZ+sunday


韓国との国境に近い離島 長崎県対馬市。
4月 ここで一組の夫婦が誕生した。
新郎は地元の漁師 川口亮さん(42)。
新婦は3年前に対馬に移住してきた幹子さん(34)。
川口さんの地区で新たな夫婦の誕生は二十数年ぶりだという。
かつて東北大学で研究者として働いていた川口さん。
ある思いから大学を辞めて対馬市が募集していた“島おこし共働隊”に参加した。
(川口幹子さん)
「研究者は国への提言をまとめたり自治体への提言をまとめたり提言していくことはできるが
 実践してくれる人がいなかったら報告書は紙切れでしかない。
 自分自身が実践者になりたかった。」
川口さんが移り住んだ島北部の詩多留地区。
最盛期は200人近くが住んでいたが今は60人余。
このままでは存続が危ぶまれる“限界集落”である。
3年前に島にやってきた川口さん。
島おこしに興味のある学生を巻き込み古民家の修復から始めた。
さらに耕作放棄地の再生し少しずつ元に戻す作業を続けてきた。
集落のはずれにある小高い丘からは弥生時代から稲作が行なわれてきたという農地が一望できる。
川口さんが来るまでほとんどが荒れ果てていた。
(川口幹子さん)
「これがもとのように水田に戻ったらどんなにきれいかと思って
 こういう場所に残っているような資源とか
 脈々と続いてきた知恵というものを
 どこかで残して行ってそれを伝えていかなければいけない。」
川口さんは島おこし協働隊の任期が終わった後も島に残ることを決意。
小さな会社をつくった。
目的は地域の資源や魅力を生かした事業を起こすことである。
川口さんの周りには様々な仲間が集まってきた。
協働隊で同期のデザイナー
会社勤めや官僚を辞めて移住した人も現れた。
(吉野元さん)
「川口さんを見ているとすごく楽しそう。
 一緒にやっていきたいと。」
島での暮らしはすべてが順調というわけではない。
詩多留地区の前区長 原田義則さんは地区の総会で
“川口さんたちの取り組みが性急すぎる
 もっと相談しながら進めてほしい”
という意見が出たことを気にかけていた。
(原田義則さん)
「この間の地区総会じゃないけど反省を踏まえて。」
(川口幹子さん)
「はい。
 いい経験というかいいきっかけだった。
 今度からみんな話し合えるようになったから。」
(原田義則さん)
「あまり急激な変化を望まない人がいるのも事実。
 それでも先に進むということが必要だと思っている。」
川口さんたちは今年 新たな取り組みを始めた。
復活した田んぼを活用した“田んぼオーナー制度”である。
農業に関心のある都会の人に一定の資金を出してもらい
農家に指導を受けながら田植えや収穫などを体験できる。
一方で川口さんたちも貴重な人手が確保できるのである。
今後は手伝ってくれた農家にお礼を支払うことも検討している。
(川口幹子さん)
「3年経っていろんな人とのつながりの中で
 ここの地域は私から見るとすごく豊かだった思えるが
 地元の人は何にもない寂れたところと思っている。
 地元の人たちが豊かな生活をしていると思えたときがゴールなのかなと思う。」

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