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“黒板ジャック”で絵の楽しさを

2015-09-26 07:15:00 | 報道/ニュース

9月14日 おはよう日本



兵庫県加西市立北条小学校。
夏休みのひっそりとした学校に人の影。
現れたのは巨大な恐竜の絵。
これは黒板いっぱいに絵を描き子どもたちを驚かせようという取り組み。
黒板を乗っ取ることから「黒板ジャック」と呼ばれている。
集ったのは東京の武蔵野美術大学の学生たち。
加西市の教育委員会が子どもたちに美術の楽しさを知ってほしいと大学生に依頼した。
地元の兵庫教育大学の学生も加わり13人で描いた。
(武蔵野美術大学3年 星真由子さん)
「結構 迫力のある絵を描きたいと思っているので
 『わっ!すごい!』って一言めに言ってもらえたらうれしい。
 子どもたちに楽しんでもらえるようがんばりたい。」
色とりどりのチョークを使い
筆を使ってぼかす作業。
手や腕でこすり濃淡をつけていく。
1人1面ずつ黒板を受け持ち
絵柄はそれぞれが考えた。
美術の教師を目指している青木智哉さん。
身近な絵柄にしようと先生の顔に小学校のすぐ近くにある遺跡を合わせた。
(兵庫教育大学大学院1年 青木智哉さん)
「五百羅漢って
 釈迦のお弟子さんを羅漢って言うんですけど
 それを先生に変えることによって児童たちを見守ってるコンセプトで描こうと思う。」
この五百羅漢は河西市の指定文化財で数百年前に作られた。
全国的にも知られた石仏を先生に見立てる。
虎の絵は白のチョークを何度も重ね輪郭を際立たせた。
1面を描くのに早い人でも約5時間かかった。
少年が見ている人に夢を託すイメージで描かれた絵。
虎はいまにも飛び出してきそう。
「早く見てもらいたいです。」
夏休みの登校日。
子どもたちは久しぶりにいつもの教室に向かう。
そこには・・・。
他の教室の絵も見るため子どもたちは歩き回る。
「リアルに近い。」
「すごく立体的っていうかな。
 まーすごいな!」
「すごすぎるな。」
「黒板でこんなに描けるってプロやな。」
先生の顔の羅漢像。
「絵の方がかっこいい。」
子どもたちの反応に青木さんも大満足である。
出来上がった絵をどうするかというと・・・
「みんなでこの絵を消してください。」
黒板ジャックは授業が始まる前だけ見ることができる時間限定のアート。
(武蔵野美術大学3年 星真由子さん)
「もったいないけど消すからいいのかなって。
 子どもたちの頭の中にだけ焼き付いて残ってくれたらいいなと思う。
 美術ってこういうものなんだ
 自由なんだって知ってもらえるし
 ずっと続けていけたらと思う。」
ひと時の芸術に触れた子どもたち。
心に残る夏の思い出となった。




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