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韓国で広がる「#MeToo」運動

2018-04-16 07:00:00 | 報道/ニュース

3月20日 キャッチ!


「MeToo」と声を上げる女性たち。
ソウル市内では3月初め セクハラに抗議する行進が行われた。
韓国ではいまセクハラを受けた女性たちの告発が相次ぎ
政界・財界・芸能界を揺るがしている。
中でも大きく報道されたのが
次の大統領候補と目されていた政治家のセクハラ疑惑。
与党に所属しチュンチョン南道の知事を務めたアン・ヒジョン氏が
3月 セクハラの疑惑で検察に出頭したのである。
きっかけは知事の元女性秘書がニュース番組に実名で出演したことだった。
(アン前知事の秘書)
「望んだ関係ではなかったのですが拒否できませんでした。
 できるかぎり拒絶しました。
 知事も分かっていると思います。」
女性はアン氏から数回にわたって制定暴行を受けたことを告発。
それは「MeToo運動」が始まったあとも続いたと言う。
アン氏は番組放送の翌日に知事を辞任。
有力な次期大統領候補の思わぬ失脚は政界に大きな衝撃を与えた。
今年1月 女性検察官の元上司への告発をきっかけに活発になった韓国での「MeToo運動」。
ネット上に投稿されたメッセージは1か月間に約66万件にのぼった。
告発は映画監督や俳優 漫画家などにもおよび
現在も収まる気配はない。
韓国で吹き荒れる「MeToo」の嵐。
告発が相次いでいる背景には
セクハラの問題が組織の中では解決しにくい韓国特有の事情がある。
会社で役員秘書をしていた20代の女性。
2年間にわたって日常的に体を触られるなど役員からセクハラを受けたと言う。
人事部に助けを求めたが取り合ってもらえず
去年会社を辞めた。
(元役員秘書の女性)
「人事部は対処や加害者への処分もせず
 私がセクハラを表沙汰にすると私を逆に訴えると脅迫したのです。」
退職後も失意の日々を送っていたという女性は「MeToo運動」に励まされたと話す。
(元役員秘書の女性)
「私もただ沈黙しているよりは
 勇気を出して「MeToo運動」に賛同して
 加害者を実名で公表するつもりです。」
被害を訴えても解決が難しい実態は
韓国政府が行ったセクハラに関するアンケートでも明らかになっている。
会社などに設置されたセクハラの相談窓口に相談した人のうち
54%の人が「対応に不満がある」と回答。
職場の差別に詳しい中央大学のイ・ビョンフン教授。
伝統的に上下関係が非常に厳しい韓国社会では
内部に設けた相談窓口が十分機能せず
女性たちのセクハラへの不満が今回の「MeToo運動」につながったと言う。
さらにパク・クネ前大統領を退陣に追い込んだ大規模なデモ
いわゆる“ろうそく集会”によって市民運動の影響力が高まった背景もあると考えている。
(中央大学 イ・ビョンフン教授)
「ろうそく集会は大統領の打倒に加え
 韓国を変える動きでした。
 その流れが男女の関係や慣行を見直す動きへと移るなかで
 「MeToo運動」という別の動きと結びついたのだと思います。」
今回の運動を受けて韓国政府は新たな政策に乗り出した。
女性家族省は3月からセクハラの専用相談窓口を設置。
組織の内部では解決が難しい相談も受け付け
加害者の処分だけでなく
セクハラが起きた組織の意識改革にも取り組んでいくとしている。
(韓国女性人権振興センター ピョン・ヒョンジュ本部長)
「被害者が職場でさらに被害を受けないように
 相談の受付で終わるのではなく
 問題のある組織の体質を変えるために助言したり
 法的に処罰したりします。」
勇気を出して声をあげ始めた女性たち。
その意識の変化が今後どう韓国社会に影響を及ぼしていくのか注目である。




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