日暮しの種 

経済やら芸能やらスポーツやら
お勉強いたします

政治の“劣化”

2012-05-06 11:37:56 | 報道/ニュース


  4月22日 サンデーモーニング


  混迷する日本の政治。
  4月に行なわれた世論調査の結果を見ると
  民主党・自民党の2大政党の支持率は
  32,5%と5割を大きく割り込んでいるのに対して
  支持政党なしは55,5%と過半数となっている。
  自民党と社会党の2大政党が競り合った約50年前の世論調査と比べると
  両党の支持率合計は73%
  逆に支持政党なしはわずか19%。
  今とは正反対の結果になっている。
  今 町の声から聞こえてくるのは政治への不信感・失望感。  
  「党利党略。」
  「小さなことが針小棒大になって政治をひっくり返す。」
  
  東京大学 先端科学技術研究センター研究員 佐藤信さん(24)
  「今までの政治を見れば混沌・劣化だが
   視点を変えれば新しい可能性がある。
   政治は政界という狭い世界の事というイメージがあったが
   そういう政治の既成概念が崩れていくなかで
   広い政治の枠組みが現れ始めている。」

  ひとつの終わりはひとつの始まり。
  この混沌のなかにもまた新たな政治の局面があると言う。
  しかしその一方で
  現在の政治の姿に深刻な劣化を感じている人もいる。

  かつて総理特別補佐官や経済企画庁長官を務めた
  福山大学客員教授 田中秀征さん
  「自民党と民主党が仲良く滅びていっているという構図。
   有権者が2大政党から離れていっている。」

  有権者の2大政党離れの裏にあるのは政治と官僚の力関係と指摘する。

  「“民意”に対して“官意”。
   完了の意向に沿う政治をやっている点で
   自民党と民主党は収斂していっている。
   官僚の意向に沿わざるを得ないところが劣化の問題点。
   官意に従う政治がいいものだったらいいが世論と違う方向に行っている。」

  東日本大震災でも復興への対応や原発事故への対応などから
  世論は今の政治にNOを突きつけているという田中さん。
  間近に迫る次回の総選挙では政界再編が必至と予想している。
  
  評論家 佐高信さん
  「政治家がものすごく小さく“風”にそよぐ人しか生まれてこない。
   それが一番大きな政治化の劣化を生んでいる。」

  政治家を小粒にさせてしまったのは何か。
  佐高さんがそのひとつに小選挙区制を挙げている。
  「(候補者2人の場合)小選挙区制は51%採った1人だけ(当選する)。
   49%とっても追いつかない。
   最初から“風頼み”の人しか当選しない。
   自分の政治的な私見を主張するというより
   世論にあわせる人しか当選してこない。
   国会議員が大局的な国のことを考えられなくなっている。」

  さらにもうひとつ 政治を劣化させた背景としてあげられたのが
  「石橋湛山(たんざん)とか吉田茂が大物だと言われたのは
   将来これがどうしても必要だとやる政治家だった。
   いわば“志”。
   高度経済成長など経済が万能になり
   経済が政治を食い尽くした。
   志とかビジョンが生まれる苗床がつぶされていった。」

  終戦から67年。
  日本が経済的に豊かな国になっていく過程で
  政治家の意識のなかで眠り込んでしまったという“志”。
  東日本大震災と言う歴史的な節目を経て
  日本は新たな時代を切り開く重い責任を課せられた。




  

コメント    この記事についてブログを書く
« トキの旅の前途に天の恵みあれ | トップ | 「金環日食」観測で太陽の謎... »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

報道/ニュース」カテゴリの最新記事