日暮しの種 

経済やら芸能やらスポーツやら
お勉強いたします

Ave.Laval

2012-06-11 11:05:02 | モントリオールあれこれ


   

  
コメント

南太平洋で拡大 チャイナパワー

2012-06-11 03:02:03 | 海外ネットワーク


  5月26日 NHK海外ネットワーク


  沖縄で開かれた「太平洋・島サミット」。
  議長国の日本と
  太平洋の16国の国と地域の首脳らが出席し
  津波に備える対策や
  安全保障などの面で協力を強化することをもりこんだ首脳宣言を採択した。
  2日間のサミットで焦点となったのは
  太平洋の島国への影響力を拡大する中国の存在である。
  アジア・太平洋重視の戦略を打ち出したアメリカの代表も初めて参加し
  中国をけん制する姿勢を示した。

  太平洋には14の国と地域がある。
  パラオ、ミクロネシア、マーシャル諸島、パプアニューギニア
  ナウル、キリバス、ソロモン諸島、ツバル、サモア、
  バヌアツ、フィジー、トンガ、ニウエ、クック諸島
  豊か資源と地政学上の重要性からいまこの地域に世界の熱い視線が注がれている。
  なかでも積極的なのが中国である。
  
  日本から約7,000km離れたフィジー。
  香港からの直行便が3年前に就航し中国人観光客が急増している。
  美しい海とゆったり流れる時間が人気を呼んでいる。
  地元特産の黒真珠や珊瑚などの装飾品も中国人観光客に人気である。
  習いたての中国語で応じるギアン・シンさん(35)。
  以前この店の客は多くは日本人でシンさんも日本語で商売をしていた。
  「日本からの直行便が週3便飛んでいたがそれもなくなった。
   今では香港からの直行便が出来て
   たくさんの中国人が訪れるようになった。」

  鉄道がないフィジーで人々の主な移動手段はバス。
  常夏のこの国では窓の部分を開放した日本製の中古のバスが一般的だった。
  ところが最近中国製の新車のバスが増えている。
  座り心地の良いシートにエアコンも完備して料金は他のバスと同じ。
  中国製のバスに乗ろうと1時間待つ女性もいる。

  フィジーで増す中国の存在感。
  きっかけは2006年の軍事クーデターだった。
  日本など主な支援国は軍事政権に反対し援助を大幅に縮小する措置をとった。
  しかし中国は関係を深めていったのである。
  中国は豊富な資金でインフラ整備や軍事までさまざまな支援を行なってきた。
  大統領府の正門の脇には
  中国から援助を受けていることを示す大きなプレートが掲げられている。
  
  度重なる洪水で被害を受けた橋や道路の改修工事が
  中国の援助によって進められている。
  中国政府は援助額の詳細は明らかにしていない。
  シンクタンクの推計では
  2005年には1億円に満たなかった中国の援助は
  クーデター後の2007年には150倍に激増している。
  
  フィジー司法長官(兼投資担当)
  「中国政府はここ数年
   フィジーに強い関心を持っている。
   特にインフラ整備で中国から多くを協力してもらっている。
   フィジーは中国に感謝している。」

  支援をする一方で中国は資源確保にも乗り出している。
  北部の島にある採掘場では
  アルミニウムの原料となるボーキサイトの採掘が今年1月から始まった。
  推定埋蔵量は100万t。
  中国企業が採掘にあたりボーキサイトは全て中国に輸出される予定である。
  
  中国による援助はフィジー以外にも周辺の島国に対しても行なわれている。
  2009年までの5年間に
  パプアニューギニア、バヌアツ、フィジー、トンガ、サモア、クック諸島
  の国と地域に対する援助は合わせて約500億円に上るとみられている。
  
  支援を受けている国のひとつバヌアツ。
  人口約24万人。
  フィジーの3分の1以下である。
  農業や観光を中心とした国の財政基盤はきわめて脆弱で
  中国からの援助に依存している。
  首都ポートビラの病院でも中国の存在感が際立っている。
  慢性的な医師不足が課題となっているこの国に
  中国から医師が派遣され無償で診療にあたっている。
  この病院では8人の中国人医師が外科や産科など全ての診療科に派遣され
  現地の医師への指導も行なっている。
  
  首都の中心部では中国人の経営する店が年々増えている。
  その数は100店舗に達し
  今ではバヌアツのチャイナタウンと呼ばれている。
  バヌアツに移住した親類を頼ってやってきた人たちが
  衣料品や雑貨などの商売を始めたということである。
  しかし地元の住院の中には
  中国への依存度増すことへの警戒感を示す人もいる。
  「中国人はたくさんやってきて
   地元の商売をだめにしてしまう。」

  さまざまな形の援助を通じ
  太平洋の小さな国への影響力を強めようとする中国。
  勢いは増すばかりである。

  太平洋は漁業だけでなく
  鉱物資源の宝庫でもある。
  最近は海底の鉱物資源も注目されている。
  この地域は
  資源の豊かな南アメリカと中国の輸送路シーレーンが通っている。
  中国の援助は2000年以降の10年間だけでも数十倍に増えた。
  アメリカがテロとのたたきで中東に目を向けているあいだに
  一気に中国がこの地域の影響力を高めた。
  これに危機感を抱いたアメリカが
  アジア・太平洋重視の姿勢に切り換えた。
  
  ミクロネシアは日本の移民統治領だったこともあり親日的である。
  日本は技術支援や人材育成などと言った地道な支援を行なってきた。
  今回のサミットの開催地沖縄からの支援に力を入れている。
  沖縄は太平洋の島々との共通点も多く
  環境エネルギーの分野で協力して
  日本ならではの支援をしていく。





  
  
  



  
  
     
  
コメント