ガラクタな部屋

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YAMAHA PC1002 パワーアンプ

2021-10-17 | メインアンプ

YAMAHA PC1002 パワーアンプ
以前からPA用パワーアンプを使用してみたくて(家で使用するのでファンレス仕様で出力にリレーが付いているの物)中古品を探していましたが意外と高いので購入できませんでしたが外見傷ありの動作品を5,000円で購入しました。
JBL4343はYAMAHA B-2を繋いでいるのですがこのスピーカーはスタジオで使用するのが本来の姿と思い購入してみました。
整備後 残留雑音 L,R=0.15mV  周波数特性 5-50KHz ±1db

外見は現場で使用していたのかけっこう傷が多いです。こういうアンプは使用頻度(時間)が多く又無理な使い方をされている場合が多いので消耗具合にばらつきが多く「あたり」をひいたならラッキーなんですがボロボロな物がほとんどです。PAアンプというとDFが1000とか2000とかあるものがありますがこのアンプはDF=180です。

上蓋 傷が多いです。ネジを見ると何回か開けた形跡があります。

後ろ側 当然RCA端子はありません。バランス入力とアンバランス入力があります。回路を見てもバランス入力用に作られています。

横 このアンプは空冷ファンが無い自然空冷ですので放熱用フィンがむき出しです。

ボリュームのツマミは交換されています。これ回しにくいですが一度設定すると動かさないのでまあいいかな。

上蓋を取ったところ 連続運転100W×2を想定しているのでトランスが大きいのとケーブルが太いような気がします。PAアンプは小出力時の音がどうも・・・というイメージですが昔からCROWN DC-300Aを使用している人もいたのでそうでもないのかもしれません。私もお手伝いでコンサートのPA関係をやったことがありますがパワーアンプのリミッターのLEDが頻繁についていたことからけっこう酷使してるんだなーと思っていました。しかし1000Wのアンプを何台も積み上げて使用しても野外ではそんなに音圧が上がらないんですね。

分解するのでコンデンサーに残っている電流を放電させます。

スピーカー端子のナットが緩んでいます。

下の蓋 このアンプはラックマウントで使用されていたようでゴム足がありません。

ホームセンターで買ってあったゴム足があったので取り付けました。

パワートランジスタのカバーを取り外しました。TO3型の今や貴重なトランジスタ。

電解コンデンサーを取り外しましたが膨らんだり液漏れはなさそうです。(80V 15000uF)

基本的にラックマウントで使用するので重いトランスはフロントパネルに取り付けてあります。

リレーを取り外します。このPCシリーズアンプはリレーが付いていますがこの以前のPシリーズはリレーが無いので電源スイッチを入れると「ボコ」っと比較的大きい音がします。リレーの脇に付いている磁石はいわゆるアーク磁気吹き消し用でアンプに不具合が起き、直流電圧が発生した時リレーが作動するのですがその時発生するアークでリレーが切れないのを防ぐためです。私もパワーアンプで使用されているのを見たのは初めてです。どれだけ過酷な動作を想定しているのか・・

分解しましたが汚れはありましたがアークは無かったのできれいにして使用します。このアンプは片方に1個リレーを使用していてリレーの4つの接点を全部使用してスピーカーを繋ぎます。両サイドの接点が最初に繋がり時間差で真ん中2個の接点が繋がる仕様で確実にスピーカーから音が出るようになっています。(汚れるのは両サイドの接点で真ん中2個の接点はきれいです)

バランス、アンバランスなどのスライドスイッチは分解清掃します。密閉型ではないので汚れがあります。

裏側の切り替えスイッチ基板

リレー回路と電源基板

DCサーボ、BIAS回路、保護回路基板 このアンプは分解しやすくメンテしやすい構造です。

ドライバ基板 ヒューズ抵抗が見えます。なんかYAMAHAのB-2やB-4に似ている気がします。同じYAMAHAだからレイアウトが似ているんでしょうか。

パワートランジスタ 2SA1116,2SC2607 チェックしましたがほとんど消耗していませんでした(シリコングリースが柔らかかったので一度交換したのかな?)。これで8Ω100Wなので余裕のある使い方です。他のトランジスタも全部チェックしましたが中には少し消耗している物もありましたが交換するまではないと判断しました。

ヒートシンク 連続100Wを保証する大きさです。

雑音の出にくいアルプスの良いボリュームを使用しています。

RCA端子の取り付け

交換部品 外見は正常ですがチェックするとやはり劣化していました。

部品交換後組み立て

アイドリングはCT-PE間を12mV±0.5mVにVRで調整

CT-E間が±10mV以内であることを確認 DCバランスが無いのにDCサーボが強力にかかっているためでしょうか中々良い数値。

L,R=100Hz

L,R=10KHz

完成 取っ手があって持ちやすいです。

YAMAHA B-2と入れ替え

CEC CD3300+ONKYO Integra P-303+YAMAHA PC1002+JBL 4343で試聴 低音と中音は力強さと前に出てくる音に変わりました。高音も力強よさを感じますがYAMAHA B-2の方が澄み切っている感じがします。全体的に活き活きした音に変わって本来のJBL スタジオモニタの音になったような気がします。

 

 

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