演劇書き込み寺

「貧乏な地方劇団のための演劇講座」とか「高橋くんの照明覚書」など、過去に書いたものと雑記を載せてます。

未来を描くということ

2009年02月19日 23時27分22秒 | 脚本
今年になって観た2本のミュージカルに共通しているのは、過去と現在が描かれていることです。
『ハヤブチノヌシ、帰るとき』では主に現在が、その現在にかかわる存在として過去が描かれています。
「ジュウシチネンゼミ」では、現在から始まって主に過去が描かれているのです。

実は、この2本に共通しているのは、過去が現在を予言しているということです。
「ジュウシチネンゼミ」では、どうやらそれがせみの起こす奇跡のようですし、『ハヤブチノヌシ、帰るとき』では夢見の巫女が現在の夢を見るのです。

ただ、惜しいなと思うのは、どちらも未来はあまり明確に、見せてくれていないということです。
『ハヤブチノヌシ、帰るとき』などは、夢見の巫女が主人公なのですから、未来が見えてもいいと思うのですが。

僕たちが子供のころに21世紀はすごい科学の時代になるのだと思っていました。
たしかに、一部の科学は鉄腕アトムの漫画で想像したよりも、進んでいるかもしれません。ただ、アトムの漫画の中でひげ親父が「どんなに科学が進んだって、くさやの干物を食べて、浴衣を着るんだ」というシーンがありました。手塚さんには本当の未来が見えていたのかもしれません。

未来を望んだところで、望んだようにはならないかもしれませんが
きちんと、自分たちが生きたい未来を描かないと、とんでもない方向へといってしまいそうですから。


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