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ロンドンから徒然に

カサ・カルヴェットの評価

2008-10-02 | 日常
 昨日書いたように、パソコンのクラッシュという苦い経験をしたので、ノートパソコンの方もバックアップすることにしました。このブログに写真を載せるようになって以来、何気ない風景もつい撮ってしまうので、いつの間にか容量が一杯になってきました。

 以前のものを整理していて、ガウディの写真がまた何枚か出てきました。カサ・ミラ、サグラダ・ファミリア、カサ・バトリョ、グエル公園、コロニア・グエル教会は続けて書いたのですが、まだいくつか残っていました。
 そのひとつがカサ・カルヴェットCasa Calvetです。



 観光客でいつも賑わうカタルーニャ広場からそう遠くないところにありながら、この館を訪ねる人が少ないのは、中が見学できないから?それともガウディにしては“おとなしい”と言われるデザインのせい?
 実はこのカサ・カルヴェット、ガウディが生前に建築関連の賞を受賞した唯一の作品なのです。その“おとなしさ”がもしかしたら受賞の要因だったのでしょうか。
 
 確かロダンだったと思うのですが、彫刻のコンテストの評を非難して、いくら個々で優秀な審査員が集まっても、皆の評価をまとめようとすると凡庸なものしか最後には残らない、といった意味のことを言っていました。

 ガウディの大学の卒業作品を見た教授が“天才か悪魔か”と言ったという彼の才能は、もしかしたらこの“凡庸な”評価を許せなかったんじゃないか、なんて勝手に想像してしまいます。
 だって、この作品から先の彼の建築は、並大抵の審査員では評価が不可能なほどの発想で突き進むのですから。

 さて、写真を見てみると、いやいや“おとなしい”のは全体の印象だけで、各所に以後のガウディの作品への発展を想像できる部分を見ることができます。
 そう言えば、ここの中の部屋が借主を募集していました。こんな部屋で過ごせたら様々なインスピレーションがわくことでしょうね。でも、高そう(笑)



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