英語・ダイエット・その他徒然なるままに

趣味の英語学習(TOEIC 970点)やダイエットの成功談など、色々書いていきます。

このブログで追求していること

2016年05月29日 22時32分44秒 | 英語
あいも変わらず細かいことばかりクチクチ書きやがって、なんて思っている方もいらっしゃるでしょうね。まあ、以前にも申し上げたように、このブログは私自身の英語学習における思考過程の記録という側面もあるので。年をとって達人の域に達したときにこのブログを見返してみて、「そんな風に思っていた時期もあったな」と振り返ることができたらいいなと(笑)。

自分のための目的はそうなのですけど、ブログとして衆目にさらされることを前提とした場合の目的は何かというと、

英語学習で本当に難しい事は何なのかを皆さんと共有したい

ということなんですね。それが、私がこのブログで追求していることなんです。

巷には過剰なまでにポジティブ指向の教材や動画などなどが溢れています。英語なんてやれば誰でもできる、受験英語と違うんだから明るく楽しく行こう、好きなことを英語でやってみよう、みたいな。もちろん悪いことではないです。勉強なんて本来は楽しくやるべきものでしょうし、楽しくやれればそれに越したことはないし、やれば誰でもできるというのも、人間の潜在能力という意味では真実でしょう。

でも、私も苦労してますが、いざ実際にやってみると、そんなに簡単な話じゃないでしょう?単語もなかなか覚えられないし、聞き取りもほとんどできないし、文法もよく理解できないし、TOEICの問題やってみても全然時間足りないし。。。実際のところは、多くの人がそんな”ラチが空かない”状態に陥って、結局はいつまで経っても思ったように力は付かず、結局はドロップアウトしてしまう、そんな感じじゃないですかね。

やれ1年でTOEICが900になったとか何とか、そんな武勇伝を鼓舞する猛者もいますが、ああいう人は、やっぱり”ごくフツーの人”とは何かが違うと思うんです。もともと基礎はしっかりしていたとか、常人離れした根性があるとか、時間が無限大にあるとか、半端じゃないモチベーションがあるとか、、、そういう何かがあるはずなんです(おそらく時間的な要素が大きいと想像しますが)。だから、ごく普通の人は、参考にできる点はあっても、同じ期間で彼らと同じような成果を得ることなんて、やっぱり無理だと思うんです。

で、なんでこのブログかなんですが、私は別に英語でお金を頂いている人間ではないので(今のところそんな力もない)、他の人達がどうなろうと本当は知ったこっちゃないんですが(むしろライバルは倒れてくれた方が嬉しい)、世の中の英語関連の色々な物を見ていて、

かゆい所に本当に手が届くものがない

ということを、とても強く感じるんです。通り一遍のものばかりじゃないですか。まあ、英語なんてマニュアルで指導できるものではないのは確かなんですけど、それにしても、もうちょっと何とかならんのかと、思うんです。

もちろん最近は、特に受験参考書の分野ではかなり優れたものも出てきていますし、TOEICもこれだけブームになったこともあって、達人たちによるきめ細かい指南本みたいなものも少なからずあります。私くらいのレベルの人間なら、そういうのを使って”独力で”歩んでいくことはできます。TOEIC 900くらいある人にとっては、もうこれ以上は必要ない環境が揃っていると言っていいのかもしれません。

でも、そこまで力の無い人にとっては、そういった市販の教材を使って真に独力で歩みを進めていくのはまだまだ辛い、そこまでクオリティーの高い教材はなかなか存在しない、そういう状況だと思います。リーディング用の教材なんかだと、問題を解くための解説は載っていても例文の構造を隅々まで完全解説しているようなものは無いので、初心者の方にとっては独力で構文が掴めない箇所については手の施しようがなく、結局分からないところは分からないままという感じだと思います。リスニング用の教材に関してはもう、言うまでもないでしょう。

これは、世の中の指導者が無能とかそういう事ではなくて、書籍という媒体の限界なのだと思います。電話帳みたいなぶ厚い参考書を作るわけにはいかないし、仮に作れたとしてもコストがかかって値段も高くなるでしょうから、売れなかった場合のリスクが尋常ではありません。そんな事で、完全な教材など作れないのだと思うのです。

最近は少子高齢化もあって、予備校とか通信添削業者なんかは大学受験生よりも社会人向けの教育指導、教材販売に力を入れているそうですが、そういう媒体なら、本で勉強するよりももう少しきめ細かい指導が受けられるのかも知れません。しかし、それなりにお金がかかってしまいますね。

というような事を考えていくと、やっぱりネットなんですよ。今は勉強法に関する動画なんかもあふれ返っていて、質の面では玉石混交ではありますが、ああいうアクティビティが草の根的に増えてきていること自体はとてもいい事だと思うんです。xx大学合格自慢みたいな物もありますが。あとは質の向上を期待したいところです。

で、私は、ブログなんですね。動画作るのは面倒だし顔を出すのも嫌だし。ブログという媒体を使って、多くの人が私と同じようにつまづくであろう”本当に痒いところ”を私がどのように処理しているのか、それを共有したいんです。だから、普通に頑張ってやれば済むようなことや、読者を思考停止に導くようなマニュアル的なことは書きません。参考書を勉強していて、参考書の解説には触れられていない、でも、絶対に見逃すわけにはいかない所を潰していく過程を共有して、皆さんがやがては独りで歩んでいけるようになるためのお力添えをしたい、という思いで書いています。だから、普通ならスルーするであろう、細かーい所にこだわっているんです。いや、細かい所にこだわるのが目的ではなくて、参考書や辞書に当たれば普通に解決するような所を取り上げても仕方ないので、そういう所を無視すると、ああなるんです。

よく言いますよね、完璧主義は駄目だって。でも、実際にTOEICみたいな試験を受けた時の状況を思い出して頂きたいのですが、TOEICくらいの英文だと、さっぱり分からないというよりは、ああいう”分かったような分からないような”細かい部分でのちょっとしたモヤモヤが積み重なって、それが結局は”良く分からない”という状況を生み出している、そんな感じじゃないですか?あの程度の英文は、やっぱり完璧に潰していく姿勢で勉強しないと力はつかないです。

考えても仕方のないところは考えない、”完璧主義は駄目”という言葉の本当の意味はそういうことであって、TOEIC程度の英語を勉強するときには、基本的にはあてはまらない言葉だと思います。

基本を身につけるってどういう事?(4)

2016年05月29日 00時35分23秒 | 英語
この話題は今回で最後なので、一気に終わらせてしまいます。今回の記事は大した内容ではありません。出典は同じです。

(例3)常識が問われるケース

The landscaping around the new office building includes a raised area for outdoor dining in the central courtyard.
(pp.150)

オリジナルでは、'raised'を幾つかの語の選択肢の中から正解として選べるかどうかを試している問題でした。この設問自体も易しくはなかったのですが、ちょっとそれは省略して、完成された正解文だけを問題にします。

さて上の文、何を言っているのか、状況がはっきり分かりますか?私はかなり悩んでしまいました。この文が表している状況を頭の中にビジュアルとして描くことが全くできなかったのです。皆さんはいかがでしょうか?landscapingは”景観、景色”でOKです。

私に何が足りなかったかというと、'courtyard'という単語の理解でした。この単語を知らない方は辞書を引いてください。”中庭”という意味です。はい、私はそれは知っていたのです。しかし、、、誠に恥ずかしいことに、「中庭」というものが一体どのようなものなのか、そこがはっきりと分かっていなかったのです。”中庭って、どんな物だっけ?”なんて思ってしまったのです。

なんとなく、中学とか高校にあった中庭を想像することはできたのですが、'outdoor'なんて表現があるし、中庭で飯を食うことを outdoor なんて言うのか?なんて思ったりして、もう大混乱です。outdoorという単語にこだわって、沢山あるビル群に囲まれた広場みたいな所を思い浮かべたのですが(それならビルの外ということで outdoorという単語がしっくりくると思ったのです)、英文は' the new office building'と単数になっているので、ビルは1つしか無いはずです。

うーん、何を思い浮かべればいいのだろう、ということで、”中庭”をwikiで調べてみると、

「中庭(なかにわ)とは、建築物などで周囲を囲まれた、屋根のない場所(庭、広場)である。英語では "court" または "courtyard" と呼び、宿泊施設や公共施設の中庭は主に集会場所として使われていたことから、"court" が法廷も意味するようになった。」(出典:ウィキペディア)

とあります。後半の法廷はどうでもいいですが、前半です。”建築物などで周囲を囲まれた、屋根のない場所”とあります。やっぱり、学校にあるあの中庭みたいなイメージで良さそうです。そういえば、ビルの中にも、吹き抜けになってるエリアみたいなのがあるよな、あれも中庭なのか、ということが再認識できました。だとすると、あそこで飯を食うことを outdoor と言うかどうかに関しては、そう言うんだね、と受け入れるしかありません。

はい、ビルによくあるあの吹き抜けの中庭、あそこからビルの外の景色が見えるようにするために、外の景観の一部を高くしてある、あーそういうことかと、しばらく経ってやっと理解できた次第なのです。

馬鹿でしょう?でも、言葉としては(日本語、英語問わず)知っているものでも、正確なイメージを描こうとすると実はよく分かっていなかった、という物は誰にでもあるはずなんです。そう、いわゆる”一般常識の欠如”が英文読解をする上で致命的なネックになってしまう事があるんです。

総括します。数回にわたって”基本とは?”という事について語ってきたのですが、要するに、”参考書の棒暗記”は、リアルな英文を追うために必要な能力のほんの一部しかカバーしてくれませんよ、”基本が大事”というけれど、教科書的な基本の暗記に終始してリアルな英文の前で頭を使うことを放棄していたのでは、リアルな英文の中に潜んでいる様々なトラップを自力で回避できる能力は身に付きませんよ、ということが言いたいのです。今回あげた3つの例について、単語帳とか文法書に載ってる素直な例文の暗記ばっかりやってても、ああいう問題文がスラスラと処理できるようになるわけがないということは、同意頂けると思います。

じゃあどうすればいいのか?基本は基本として横目で睨みつつ、アグレッシブに英文と格闘して野生の感覚を研ぎ澄ませる、それしかないでしょう。教科書に頼り切るのではなく、自分の中の”感覚・経験”が教科書を上回る、そういう方向性を目指すのです。野生の感覚の鍛錬でネイティブレベルに到達することはさすがに無理ですが、自分の頭が並の参考書を上回るくらいの境地には到達できるはずです。