昨日のお茶会の中で現代美術家鴻池朋子さんがお母さまの制作した刺繍バッグを見せてくださいました。
娘のために心を込めて作られたバッグの数々。
それはそれは見事な手仕事作品で、
私たち一同息を呑むしかありませんでした。
構図の大胆さと繊細な手刺繍、
細部にまでこだわりぬいた作品群!
あちらこちらに小動物が隠れていたり、
美しい星空や木々・花々が描かれていたり、
愛らしくもあり、きらびやかでもあり。
まさに鴻池さんのルーツを見る思いでした。
「母のバッグがいいと思えるようになったのはつい最近。
みなさんが褒めてくださるので見直してみたら、良さが分かってきた。
娘に対する愛情で作ったと言うよりも
こういう風に作らざるを得ない何かが母にはあるんだろうな。」
と言う鴻池さんのお話も娘としての見方と芸術家としての見方の両面が見えて面白かったな。
鴻池さんは昨日こうもおっしゃっていました。
「私は一人のアーティストが作る作品だけがアートとは思っていない。
作品を世間に向けて発表するか否かは関係なく生きるということは何かを作ることだ。
生きているとだれでも何かを作りたくなるものだと思っている。
それがアートだ。」と。
(たぶんこんな意味のことを言ってたと思うんだけど、メモってなかったので間違っていたらごめんなさい)
手仕事は好きなんだけど、なかなか手が思っていたように動いてくれなくて歯がゆい思いばかりしている私、
完成してみるとこんなはずじゃなかったと思うことが多い私、
物凄く励まされました。