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小島教育研究所

教育関連ブログです。数学を筆頭に学問全般に渡る有用な情報を提供致します。
東海生、名高生、半高生に最も読まれています。

MITのアテナプロジェクトについて。(マルチメディアの模索時期)

2011-11-15 | コンピュータよもやま話

MITでは、1980年から1990年の10年間、アテナプロジェクトを実施した。

来るべき時代に必要な、コンピュータ(主としてパーソナルコンピュータ)の要件を具体的に模索した。

個人が使うコンピュータには、視覚情報、聴覚情報が特に重要であるとの認識から、多くのマルチメディア対応のシステムが開発された。今ではビデオ編集等で使われる、ビデオボードも試作されていた。パララックスク社に依頼し、試作したビデオボードのお値段は、軽く10,000$を超えていた。おそらく今では、同等の値段のビデオボードは数千円で買えるだろう。

アテナプロジェクトは実は、IBM社とDEC社、両社から10年間で約2,000億円の資金の拠出をうけていた。

その関係もあり、当初からマルチメディア関連の機器の試作、開発がなされていた。筆者が滞在中に拝見したシステムは、語学学習用のシステム(フランス語学習システム)だった。レーザーディスク(パイオニア製)を使って、音と画像を効果的に使った語学システムであったが、市販はされなかった。今でいうコンテンツ作成がひとつのネックとなっており、シナリオ作成から、実際のシステムの作成までの工程が、かなり煩雑な印象だった。

MITといえば、ネグロポンテ教授の始めた、メディアラボが有名だ。1985年の設立である。このメディアラボは各国の情報産業からの出資を募っていたが、当初50社のなかの約半分近くが日本企業であった。そこでは、科学とアートの融合が深く研究されていた。かれは、現在、発展途上国の子供たちのために、100ドルノートPCプロジェクトを立ち上げている。

今あるコンピュータの原型が約2,30年前のアテナプロジェクトで既に模索されていたと言う事実に、注目したい。

それから、四半世紀を経て、IBM社はもはや独自OSを捨て、Linuxに統一されている。そしてDEC社は既に無く、事実上かつてのライバルメーカーのHPに吸収合併されてしまった。

盛者必衰の理。

 

 


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2011年プロ野球日本シリーズ第1戦、第2戦ともに中日がソフトバンクに2:1で勝利。完全制覇まであと2勝。

2011-11-14 | 日記

福岡ヤフードームでの、日本シリーズは、中日ドラゴンズが2戦とも2:1で勝利する。

この調子で、あと2勝。頼むぞ、落合監督以下、選手の皆さん。

できれば、無敗で完全制覇を達成してください。

「いいぞ頑張れドラゴンズ、燃えよドラゴンズ。」

 


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今年は天才数学者,ガロア生誕200年。

2011-11-11 | 数学研究

ガロア関連の図書も,最近増えたように思う。

ガロアについて,貴方はご存知ですか。

フランスが生んだ天才数学者であり,若くして決闘により命を落とした血気盛んな若者であった。

悲運が重なり,才能を充分生かさせることなく,亡くなった。しかし彼の残したガロア理論は現代数学に多大な影響を残した。

それまで数学が対象にしていた物は,図形であり,方程式,関数であった。ところが,カロアはある種の「操作」あるいは「操作の構造」を数学の対象として取り上げた。この点が画期的であった。

ガロア拡大体,より基本的には群論の、萌芽といってよいほど、彼の論文は時代を遥かに超越していた。

アカデミーに提出した論文が紛失したり,査読の学者が亡くなって,論文が日の目をみることが遅滞したり,と散々な目にあったガロア。

そんなガロアが想像だにしなかったことが起こりました。それは思いもかけない分野でした。

皆さんが,毎日お世話になっているDVD,CDあるいは,通信の訂正機能には,リードソロモン符号訂正理論が使われています。このリードソロモンの理論的背景に,ガロア理論(有限体理論)が使われているのです。この理論も,早いものでもう50年の歴史があります。

筆者からすると,そろそろ次のブレークスルーが起こる頃。皆さんの果敢なチャレンジを心待ちしています。

 


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第22回数学コンクール表彰式(11月3日文化の日)名古屋大学豊田講堂シャンポリオンにて。

2011-11-09 | 日本数学コンクール

先ごろ、表題の表彰式が挙行されました。濱口名古屋大学総長列席のもと、厳粛な雰囲気の表彰式でした。

今年度は、名古屋大学附属中学高校の吹奏楽部(18名)による演奏がオープニングでした。

コンクール:シニアの部  大賞は岐阜県立恵那高校3年の西尾優汰君が受賞しました。

       ジュニアの部 大賞は東京都、筑波大学附属駒場中学校3年の野村建斗君が受賞しました。

論文賞  :シニアの部  金賞は愛知県、東海高校2年の中西有馬君が受賞しました。

                銀賞は愛知県、旭丘高校1年の近藤友祐君が受賞しました。

       ジュニアの部 金賞は愛知県、東海中学3年の山本悠時君が受賞しました。

西尾君は高校におけるSSHの授業に刺激を受け、コンクールに挑戦したそうです。

論文賞金賞は高校、中学ともに東海が受賞しました。高校はこれで5年連続金賞受賞したことになります。

中西君の受賞の挨拶にも「先輩方の受賞がこれで途切れることがなかったのでホットしています。後輩たちにもこれに続いてほしいと思います。」という言葉がありました。さっそく、山本君(中学3年)という頼もしい後輩が現れたわけです。

東海の二人が受賞したテーマは「3種類の面」というものでした。

「4角形、5角形、6角形をそれぞれ1個以上用いて、なるべく面の数が少ない多面体を作ってください。できれば辺の長さが全部等しくなるようにしてください。」

二人とも、アプローチがまったく異なる方法で、最小は9面であることを導いていました。

中西君は、場合わけを丁寧に行う、ヒューリスティックな方法によっていました。漏れのない厳密な議論をしていました。

一方、山田君は、オイラーの多面体定理を駆使して、条件を絞り込み、問題の条件を満たす多面体の最小は9面であることを導いていました。さらに、多面体に穴が開いている場合も調べていましたが、そちらは未完でした。

どちらとも、オリジナリティー溢れる力作でした。

また銀賞の近藤君は情報幾何の知識(ボロノイ図)を駆使した力作を提出してくれました。実際にソフトを組んで、実証性にとんだ結果をだしていました。今後の活躍が楽しみです。

さあ、来年度に向けて、新しい問題を考えよう。

新時代に向けて、来年度のコンクールは「インターネット受験」も可能なように頑張ろうと思います。(出来ればね。)

それでは皆さん、来年また日本数学コンクールでお会いしましょう。

 

 


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中日ドラゴンズ、2011年セリーグ制覇おめでとう。落合博監督、8年間の内、5回セリーグ制覇、有難う。

2011-11-07 | 日記

 昨日、プロ野球セリーグのCS(クライマックスシリージ)にて、中日ドラゴンズが2-1でヤクルトを破り、通算4勝2敗となり10回目のセリーグ制覇を達成した。6回裏の井端、荒木のベテランコンビが勝利を手繰り寄せた。またピッチャー吉見が9回までヤクルト打線を3安打に抑えたことも大きな勝因だ。中日ドラゴンズの選手初め監督、コーチその他、球団関係者の皆様、優勝おめでとうございます。

 落合監督の選手育成が見事に開花した結果であると存じます。中日ドラゴンズ生え抜きの星野監督に勝るとも劣らぬ、卓越した指導力が、こうして見事な結果として如何なく発揮されました。引き続き、高木新監督の下、常勝中日ドラゴンズであり続けて欲しいと思います。

このところ、メジャーリーグに転出する野球選手が多い中、中日にあっても、川上投手、福留選手などが抜けた穴を、よくカバーし、次の世代の選手を我慢強く育成されたと、感心いたしております。

落合監督という優れた人材を得て、この8年間、いい夢を見させていただいた思いです。監督には勝利の女神が付いているのでしょう。

秋田工業高校時代、野球部のレベルの低さに嫌気が差し、2度の自主退部。監督、部員に説得されての復活。

一度も甲子園出場はかなわなかったが、才能に恵まれて、東洋大学野球部に推薦入学。

しかし、大学運動部気質が肌に合わなくて、半年での退部、そして退学。

故郷秋田でくすぶっているとき、東芝府中の野球部員募集をすぐ上の兄に教えられ、テストを受けての合格。そして実業団の都市対抗でいきなり、全国優勝に貢献。遅咲きの落合監督ではあったが、ロッテから指名を受け、プロ野球入団。

せパ両リーグで3冠王を3度達成。プロ野球の新人時代、バッティングフォームを金田正一氏(元国鉄スワローズの400勝投手)から欠点をくそみそにいわれても、頑としてフォームを変えなかった、俺流の始まり。しかし、しっかり味方もおり、打撃の神様、張本勲氏から、バッティングフォームは理にかなっており、変更不要のお墨付きをもらう。

若い頃「おまえ、プロ野球で一流の選手になりたいなら、私の言うこと聞け。」と遠征先まで、鍋釜持参でカロリー計算をして料理をつくり続けた、信子婦人にいちもにもなく従う素直さをもった落合監督。(当時24,5歳?)

マスコミに悪妻とどれだけたたかれても意に介せず、落合監督を支え続けた婦人の努力に、私は素直に頭が下がります。

落合監督、信子夫人、まだまだ監督のチャレンジは続きます。中日以外の球団に行かれても、そこでまた新たな選手の育成に携われることを、こころよりお祈りいたします。

有難う、落合監督。そしてさようなら。

日本シリーズでも勝利し、完全制覇をお願いいたします。

 

 


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進路選択と地球のグローバル化について。

2011-11-01 | X君へのアドバイス

自分のキャリアプランをどうやって形作るかが大切です。希望する仕事に就くための必要な要件を洗い出し、資格をとったり、技術を磨くことが大切です。

今、情報技術革新のおかげで、地球規模で活動できる時代が到来しています。集中豪雨による、タイには日本の工業団地があり、日本はじめ、様々な国々に工業部品を輸出していることが図らずも、分かった次第です。豊田、東芝、ソニーなど多くの企業がタイに進出しています。その中に、自分の教え子の一家もいます。教え子本人は日本の大学に在学中ですが、両親と妹はタイ在住です。日増しに水位が増し、危険な状況が続いているといいます。どうか、ご無事であってほしいと思います。

今、高校生、大学生の人々は、何年かして気が付くと、会社の同僚、隣の席の人が他国人であることは、当然のことになる可能性が極めて高いと思います。(企業のグローバル化)

今や日本の最大貿易国はアメリカではなく中国です。巨大なマーケットして、中国があるわけです。また、韓国の企業の躍進振りにも目を見張るものがあります。東アジアにおける兄貴分の日本を急激に追い上げ追い越そうとする韓国。この2国とどうやって協同して仕事をしてゆくかが、これからの日本人に要求される最重要事項です。

今や、第二外国語として、ドイツ語、フランス語、ロシア語についで、中国語、韓国語も当たり前の時代になってきました。

自分の進路を常に見据え、社会情勢を冷静に判断し、貴方のキャリアプランを自身で立案し、かけがえのない人生を果敢に切り開いて欲しいと思います。

 


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