谷内(やち)正太郎政府代表(前外務事務次官)が毎日新聞のインタビューで北方領土問題を巡って「(4島ではなく)3.5島返還でもいいのではないか」と発言した問題で、思わぬ波紋を呼んでいるようだ。
当の御仁は、17日、「産経」に「3.5島の返還で解決させていいとは発言していない。記事は捏造(ねつぞう)されたものだ」といい、その後の取材に対しては、「そうした発言はしておらず、私の真意が伝わっていない」と、修正もしている(http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090418/plc0904180004001-n1.htm)。
又、出張先の米国から帰国した21日にも、記者団に、「言ってない」と改めて発言内容を否定。その一方で、「誤解を与える部分もあったかなという気はする」と言う。しかし、具体的な発言内容の説明は行わなかったのだ・・。
そして、シラを切る本人をよそに、政府関係者は火消しに躍起。
河村官房長は、発言は「個人的見解、四島の日本への帰属を確認する政府方針に変わりがない」ことを強調。
又、中曽根外相も、「谷内氏は結果として誤解を与えた」と述べ、谷内氏を厳重注意したと言う。も、他方では、「谷内氏はそうした発言はしていない」ともいい、「本人も反省している。今後も仕事をしてもらう」と進退問題に触れなかったのである。
ま~、両人とも、説明になっていない説明をするぐらいだから、よほど、困惑しているのに相違ない・・。
そらそうだよな。4月17日の毎日の「インタビュー急接近」の再現記事を読めば、いくらなんでも「知らぬ存ぜぬ」はないよな。それにはちゃんと、「谷内正太郎氏のインタビューは4月9日午前11時から約40分間、東京都内の谷内氏の事務所で行われた。毎日新聞は政治部記者2人、学芸部記者1人、写真部カメラマン1人が出席。谷内氏本人同意の上で録音し、インタビューした(http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090421ddm002010079000c.html)」とあるからな!・・。
ま、あくまで「カラスは白い」と言い張るのは狡すからいお役人の性(さが)かもね。
そういえば、西松建設の国策捜査(?)をめぐって20人の記者の前でオフレコ会見し、「自民党側への波及はない」と仰天発言した漆間内閣官房副長官。それを「記憶にない」とか「(私の)記憶に誤りがあればそれは違うのかも」とおふざけで、逃げたせこい官僚もいたっけ。
それもこれも、みんな、麻生総理が登用した政府高官。汚い手を使うところはホント、「類は友を呼ぶ」と昔の人は良くいったものである。
ともあれ、問題は、この谷内発言がロシアの有力紙の記事になってしまったことだ。昨日発売の「週刊新潮」の『北方領土「3.5島」「非軍事化」発言がプーチンに送った危険なメッセージ』にも、したたかなプーチン外交を目前にして、日本外交の大チョンボと断罪している。
いわく、「こちらのカードを見せて、ポーカーをやるようなもの。あるいは、正札を見せないで、高値を吹っかけるロシア式「バザール外交」に引っかかったようなものだという(北大木村汎名誉教授)。つまり、はじめに、3.5島ありきでは、4島はおろか半分も危ない。下手すると、金だけむしられて(開発支援)、逃げられる」と懸念しているのだ。
又、吹浦忠正(ユーラシア21研究所理事長)氏も、「そもそも、谷内氏は麻生閣下が外務省の一部の唱える3.5島論に与することを快く思っていなっかたのに、いつの間にか閣下の意思を忖度してアドバルーン役を買って出た変節漢」と『コイツだけは許せない/北方領土<3.5島返還>ロシアに踊らされるな』の表題で、「週刊文春」に寄稿している。
つまり、これが高級役人の面目躍如というもので、出世のためには矜持をも捨て去るという好例。ほんにいや~な連中だよな。
だからこそ、国民の実に74%が「官僚信頼せず」と「読売」の世論調査に答えているのだろう。それも、2002年5月調査から変化はなく、官僚不信は改善されなかったとか(http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090326-OYT1T00007.htm)・・。
ま~、そんな官僚におんぶに抱っこで、国民より官僚を信頼している麻生という男は、さしずめ、国民の敵!?・・。
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