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かって、自民党の石破茂氏が自身のブログで、「『自民党は変わった』と目に見える形で示さなくては、党の再生はありえない」といったことがある。
そして、目に見える形の具体例として、「派閥の解消」を上げている。
が、それも彼自身が、「選挙対策機能の党への一本化の議論に対して、派閥の領袖から一斉に批判の声があがっているのでまだまだだ」とぼやいているところを見ると、いまだ道半ばなのだろう。
なるほど、「目に見える形」で変われば離れていった有権者は戻るだろうが、残念ながら(変わったと)納得するものがないのも事実。
たとえば、世代交代にしても、確かに国会質疑でベテランの論客に混じって、07年の参院新人組の丸山センセイや丸川女史、あるいは、09年衆院選初当選の小泉進次郎氏や10年参院初当選の三原じゅん子さんが説法鋭く迫っているのを目にする。
だが、あくまでもそれは演出の一つ。実際、党役員の構成を見る限り、ほとんどが昔の名前で出ていますという代わり映えのしない面々。
又、政治とカネの問題について、確かに自民党の先生方の不祥事はトンと聞かなくなった。が、それとて、野党になった自民党に用はないという一点。早い話、落ちぶれた自民党をあらわしているだけで、目に見えて変わったわけではない。
いやそれよりも、過去、現在の党の責任者が、「悪~うございました。この国を不幸にしたことを反省します」と真正面から謝ったのを寡聞にして知らない。
むしろ、政権を簒奪された相手から、「(自民党の)あなたにだけは言われたくない」と自民党的政治を徹底的に糾弾されていたほどである。
つまり、「総括(悔い改め)」のないところに生まれ変わりはないと言う道理に従えば、自民党の再生は「当然ない」と言うことでは・・。
そういえば、進次郎氏が石破氏へのインタビューでしゃべったとか言う、「私は“自民党はまだ野党のままでいい”と言ってるんです。野党の間にやるべきことをやらないと、自民党アレルギーはもう一度出てくると思います」のあの言葉。
まさに箴言。「自民党をぶっ壊す」と言って、自民党をめちゃめちゃにして政界を去った親父さんの志を受け継いだかのように、いいことを言っていますよね。
中途半端な反省ではせっかく再生できるチャンスの芽まで摘むと彼は悟っているのです。
それがどうしたことでしょう。自民党が民主の混乱に舞い上がって、最も避けたい自民党的体質に先祖返りしようとしているのだ。
団藤保晴氏の「Blog.vs.Media時評」に、管首相との党首討論で、谷垣総裁が民主のバラマキ予算に代わる対案を約束したが、なんと、それは「政権奪取資格なしの証明」だっと書いているのである。
どうやら、民主のバラマキ政策である「子ども手当、農家への戸別所得補償、高校無償化、高速道路無料化」撤回(総額2.7兆円)などで、予算規模を92.4兆円から89.3兆円に圧縮。国債発行を1.8兆円減額したのはよいが、きっちりと公共事業は地方中心に1兆4100億円増額。企業に対し、研究開発税制や減価償却制度の見直しで4300億円の実質的な減税措置は講じているそうです(http://news.livedoor.com/article/detail/5367349/)。
いや~、団藤氏ならずとも仰天。
これこそが自民党、未だ変わらずの最たる証拠。
国民が民主党に政権交代を託したのも、無駄な公共事業を地方にバラマキ、経団連のいいままに、業界に利便を与える、いわゆる利権政治、財政を圧迫。
そのカイゼンのためだと、今度は福祉や医療にしわ寄せ、まさに、強きを助け、弱きをくじく政治手法に嫌気をさしたからである。
それが、「民主党、お前もか」と驚いたように、民主両トップの「政治とカネ」問題に始まり、マニフェストにかかれたことはほとんど無視、書かれていない政策は左から右まで整合性なくやっちゃう。
挙句は労働団体どころか財界まで、バラマキで票を買うまさに、自民党より自民的政党に変質。
ならば、せめて、自民党は、悔い改めて、谷垣総裁の下、国民目線に再生してくれると思ったら、これまた、「先祖返り」・・。
いやはや、これではそろそろ、「自民党を許してもいいかも」と思っていた人まで、自民党アレルギーがぶり返すのでは・・。
やっぱ、派閥の、政策のと言う前に、本当に再生したいのなら、思い切って、若いフレッシュな人が党を引っ張る自民党に変わらなければならないのかも・・。
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