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MARU にひかれて ~ ある Violin 弾きの雑感

“まる” は、思い出をたくさん残してくれた駄犬の名です。

頭の体操 (60) 漢字クイズ 問題/解答 より

2010-11-01 00:00:01 | 音楽演奏・体の運動

11/01    頭の体操 (60) 漢字クイズ



 これまでの音楽演奏・体の運動』目録 です。




(5) プライヴァシ―  (I) 怖来抜歯

 その夜、演奏会の本番があるというのに、午前中に歯を抜かな
ければならなかったことがあります。 スケジュール上、どうしても
仕方が無かったのです。

 もちろん若い頃の話ですが、よくもそんな無理をしたものです。
それも、左下の歯! 楽器をしっかり顎で挟んで、弾いていた頃
のことです。

 「あれ? 挟んでないの? 顎の力だけで、しっかり楽器を
挟んで持て! …と、自分は言われてますよ?」

 …そういう教え方もありますね。 でも私の顎、今では楽器を
支える作業には、まったく参加していません。 どういうわけか…。

 "だから" というわけではありませんが、先日も歯を抜いた日、
どうしても夜に楽器を弾かねばなりませんでした。 本番では
ないけど、その時間帯にしか、練習する余裕が無かったんです。
あくる日に備えて。

 何年経っても進歩していない私でした。




頭の体操 (59) 漢字クイズ 問題/解答 より

2010-10-22 00:00:01 | 音楽演奏・体の運動

10/22    頭の体操 (59) 漢字クイズ



 これまでの音楽演奏・体の運動』目録 です。




(16) ロボット  (D) 路傍人

 産業に、福祉に…。 さらには家庭のお掃除まで。 今や私
たちの日常生活にも様々な関わりを持つロボット。 語源は
スラヴ語に見られる "ラボータ" (仕事、労働、業務) だと言われて
います。

 さて、写真のロボット君、どこかでご覧になったことがありま
せんか? そう、Violin を弾くロボットです。 両腕には関節が
17も埋め込まれているので、指先が繊細に動くのだそうです。

 負けそう…。 私はただの "路傍の人"…?

 でも逆に言えば、私たちの体にもおそらく同等の数の関節が
あり、協調して動いているからこそ、Violin まで弾けるのです。
「あの関節、次はこの関節…」と、一々考えているわけでは
ないのですから。



           



 ところでこの画像を見て、何か気付かれる方、居られますか?
楽器の構え方についてですが…。

 何か違いますよね? 見慣れた形と。 これ、「Violin 演奏
に疎い科学者が勝手にこしらえたから」? それとも…。


 ただし、「楽器の当て方さえ変えればいいか」…というと、

そうも行きません。


 顎の引き方などで、腕の寸法が変わるからです。 本当に。



頭の体操 (58) 漢字クイズ 問題/解答 より

2010-10-11 00:00:01 | 音楽演奏・体の運動

 

10/11    頭の体操 (58) 漢字クイズ



 これまでの音楽演奏・体の運動』目録 です。




(20) ピッチング  (G) 秘珍具

 先日、上京してきた友人と室内楽をご一緒したときのことです。
「東京では そうやって弾くのが はやってるんですか?」と、半分
冗談混じりに訊かれました。

 そこで私は、「はい、最近は東京でも、イヌはみんな首輪をして
いるんですよ」と答えました。

 実は私、Violin を弾くのに手放せないものがあります。 それ
は、"女性用ヘアゴム極太"。 100円ショップで探した中で、私
にとって最適の材料でした。 もう3年近く、そんなことをやって
います。

 ゴムだからと言って、ゴムパチンコ遊びをしながら弾いたり
してはいませんよ? ましてや、私の好きな野球にも関係あり
ません。

 周囲でも呆れ顔…。 私の○秘珍具です。 恥ずかしくて詳細
はお話しできませんが。




(21) バッティング アイ  (J) 初店外

 それを買ったときのこと。 レジで女性の係員が、チラっと
私の顔を見ました。 「こんなもの、10本近く一度に買って、
誰に渡すんだろう?」なんて思ったに違いありません。 色も
デザインも似たようなもので、100円の商品ばかりですから。

 残念でした! 自分用なんだよー…。

 あんなにホッとした気持ちでに出たのはめてでした。
もちろんからです…。




(24) ストップ モーション フィルム
                 (X) 数十風猛暑塗布要無

 これと "スロー モーション" 技術の開発、そしてヴィデオ
カメラの普及は、スポーツの世界に大きく貢献しました。
投手の指先の動きや、ボールが回転し始める様子まで
手に取るように解るんですから。

 そこへ行くと、音楽演奏の場合はもっと大雑把です。
いや、視覚より、何よりも音と感覚が重要です。

 特に弦楽器は、身体の運動が自分でも見えるので、
つい頼ってしまいがちです。 「木を見て森を見ず。」
自分にも、いつも言い聞かせているのですが…。

 小学生になったばかりの頃のこと。 担任が突然、
黒板にこう書き始めたのを忘れません。 みんなと
一緒に私も、一字一字、声に出して読みました。

 め は ば か も の。 「目は馬鹿者」。 これに続いた
説諭の内容までは覚えていませんが。


(25) マウンド  (I) 馬運動

 

 人間の眼では追い切れない運動が! 馬の走り方もその
一つです。 「4本の脚が、どういう順番に着地とジャンプを
繰り返すのか?」

 

 画家にとっては重大な問題でした。 速度によって走り方も
異なり、4本とも完全に地面から離れる様子は、写真を始め
とする映像技術の発達で、今では克明に解ります。

 

 それで驚嘆するのは、葛飾北斎の有名な神奈川沖浪裏
です。 波頭の崩れ始める様は、スロ―モーションで撮った
映像にそっくりなんだそうです。 完全とは言わないまでも。

 

 大打者ベーブ・ルースは、「回転するレコード盤の溝、一本
一本が見えた」と言います。

 

 これだけの無駄知識、他のことを覚えるのに集中して使って
たらよかったのにな…。

 

 お疲れさまでした。

 


 

 (23) 謎々の解答です。

 

 

 まるチャンは、"おあずけ!" の訓練をしている最中でした。

 

 お食事が目の前にあっても食べられなかったのは、減量
(weight controle) のためではなく、 "wait training" をして
いたことになります。

 

 

                ↓


           不正解の方

 




頬っぺが痒い…

2010-08-21 00:00:00 | 音楽演奏・体の運動

08/21 弦楽器の Bowing を巡って ~ 頬っぺが痒い…




 今、頬っぺたが痒いとしましょう。




 ① 貴方はさっそく人差し指で、自分の頬っぺを掻き
  始めます。 指先を軽く曲げて。 ポリポリポリポリ。

このとき、頬っぺたに人差し指以外は触れないようにしてください。



 ② 今度は、もう少し幅広く掻いてみましょう。 ポリポリポリ。

先ほどの①の範囲が "1~2㎝" だとすれば、その2倍から3倍程度でしょう。




 さて、それでは①、②を比較してみてください。 貴方の
運動に、何か差はあったでしょうか?

 人間には個性があり、それは運動にも表われるので、「誰もが必ず一致
する」とは言えません。 しかしほとんどの場合、以下のようになるでしょう。





 (A) 運動に参加する手の部位に、はあったでしょうか?



 おそらく差があったはずです。

 「指先だけ」でいいのが、の場合。 指が丸くなったり
伸びたりするだけで、充分なはずです。 指の付け根や、
大元の部分は、運動に参加していないでしょう。

 これに対してでは、前腕までが揺れ動いている
のではないでしょうか。 「指先は?」と見ると、丸い形を
保ったままで、運動にはほとんど参加していません。




 「そんなこと知ってて、一体何の役に立つの?」



 確かにそうですね (汗)…。

 こうして、しどろもどろで頭を掻くのに、「えーと、どの指に
しようかな…」なんて、私も考えませんから。

 あ、一つ解りました。 人間が一番自然な運動をするのは
"無意識のとき" のようです!




 (B) さて、運動の速さ頻度はどうでしょうか?

 ①と②の運動を比べると、「速く、回数が多い」、
は心持ち遅め」…になってはいないでしょうか。




 では、今度は "逆" の運動をやってみましょうね。
つまり "不自然な運動" のことです。



 ③ 頬っぺを1~2㎝掻くのに、腕全体を使ってみてください。

 やりにくいですね。 微調整が利きません。 運動が速くても、
ゆっくりでも。



 ④ 今度は指先だけで、もっと幅広く掻いてみてください。

 これもやりにくいはずです。 指は可動範囲一杯に動かねば
ならず、"遊び" がまったくありません。




 このように、「運動の (大きさ)」、「用いる部位」、「速さ・頻度
の間には、密接な関係があります。



 手先のような末端部分は、頻繁で速い運動に適しますが、運動
範囲は限られます。

 これに対し、上腕、肩、体幹など、大元に近い部位ほど、大きい
運動範囲をカバーし易くなります。 ただし速さ・頻度は落ちます。




 やれやれ、忙しかったですね。 では今度は、傍観者になって
ください。 貴方の眼の前で、私が③の運動をしてみますから。



 1~2㎝掻けばいいのに、私は腕全体を、えらく速く動かして
いますよ。 滑稽ですね? 見ているだけで疲れてしまいます。
「無駄な運動が多い」のが、一目瞭然だからです。



 おや、今度はゆっくり掻き始めました。 「腕全体で1~2㎝」
は やはり不自然です。 ただし、疲れるようには見えません。

 でも、何だか嫌みたっぷりです。 「不満なことがあるんだぞ」
と言わんばかりに…。



 同様に、④「指先だけで広い運動をする」のもおかしいですね。
速くても、ゆっくりでも。 やはり言外に感じてしまうものがある
のは、運動自体が不自然だからです。
 メッセージとして、わざとそうしたいなら別ですが。




 これらは改めて書くほど大した事柄ではありません。 しかし
弦楽器を演奏される方がお読みになると、何か "の運動"
と共通点があるようには思われませんか?

 それは、共に "往復運動" だからです。




 と言ってもこれらは、スポーツほど激しくはありません。 これ
まで話題にしてきたような、野球、特に速球を投げる動作とは、
そもそも運動量が違います。



 しかし逆に言えば、「投球動作は往復運動でない」からこそ、
「全身を大きく、ほぼ一方向に使うことが許される」のでしょう。
回転運動も含めて。

 一方、弦楽器の演奏では、弓を頻繁に往復させる必要があり
ます。 弓も手も長さには限界があり、"一方向にだけ弓を使う"
ことは出来ないからです。 弓を使い過ぎても うまく戻るように、
何とか辻褄を合わせながら、音を出し続けているわけです。




 楽譜を眺めると、長い音符や短い音符がありますね。 それ
ぞれには、「相応しい "弓の幅" がある」のが普通です。




 ほら、そこに短い音符が連続して書かれています。 すぐ弓を
返さないと間に合いませんよ。 ひょっとして前腕、肘などを使い
過ぎているから遅れるのではないでしょうか?

 それらは敏捷な往復運動には適さない部位なので、体全体
まで疲れやすくなり、音にも無理が生じます。



 反対に、長い音符をゆっくり、伸び伸び弾きたいときに、
運動部位を指や手首だけに限定して、窮屈になっては
いないでしょうか?




 「でもね、弓のでは手の長さが限界に近いから、腕を大きく
使うのは無理ですよ! それに、弓の部分ではね、やはり
"肘などはあまり使わないように" 教わりました!」

 …、…。

 「つまりね、小回りの利く手先だけで、どちらもやるんですよ。」

 …そうですか…。



 問題はだんだん深刻になってきました。




 さて何はともあれ、さらに難しいのは、長短の音符が交互
書かれている場合です。 むしろこちらの方が一般的です。

 その際、どの音符も、手の中の "同じ部位" だけで処理
しようとしてはいないでしょうか?



 もしそうなら、長い音符、短い音符の少なくともどちらかが、
上記の "矛盾を抱えた運動" になってしまいます。

 その結果、運動全体は "どっちつかず" になり、そのまま
にしておくと、長短すべての音符がうまく鳴らなくなり、指が
痛くなったり、体が疲れたりしてくるでしょう。




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   運動の神秘

   (1) 深奥部の筋
   (2) 筋肉の協調
   (3) 筋肉の反目
   (4) 指先を広げる ①
   (5) 指先を広げる ②
   (6) 指先を広げる ③
   (7) ヴァイオリンで叩く?
   (8) なぜよく打つの江川、西本
   (9) 走者も奏者も面食らう
  (10) 三塁ベースは右折禁止



   楽器の顎当て

   (1) 邪魔な厚み
   (2) 材質の差?
   (3) "厚み"と身体の寸法



   弦楽器の Bowing を巡って

  どうやって跳ねる?
  重力と反発力で跳~ねる
  身体の動きが音になる
  Bowing は足腰から?
  上下のステップ
  優雅な軟着陸
  『頬っぺが痒い…



三塁ベースは右折禁止

2010-08-07 00:00:00 | 音楽演奏・体の運動

08/07   運動の神秘 (9) ~ 三塁ベースは右折禁止




 前回は、鋭い "スナップ スロー" で牽制球を投げ、ランナーを
アウトにするピッチャーの様子を見てきました。



 これは、主に手首だけで投げる方法で、「事前に腰が動く」など
のヒントがまったくありません。 突然飛んでくる手裏剣のような
ものですから、気付いたときには「タッチ アウト」! ダッグ アウト
に戻るときはバツ悪そうに、仲間の視線を避けることになります。
ボールのスピードはともかく、"不意打ち" に屈するなんて…。

 これに対して、自慢の快速球を打者に投げる場合は、"小手先
だけ" というわけには行きません。 足腰に始まり、全身を大きく
使う必要がありました。 ですから、投球に時間がかかるのは
止むを得ません。




 それにしても凄いですね。 瞬間的に手先だけで投げるのです
から、スナップ スローは。 いくら手首が強いとは言え。



 実はこれまでまったく触れてきませんでしたが、そもそも大事
な問題があります。 それは、貴方が「どちらの腕で投げるか」、
つまり「右利きか、左利きか」です。 私が TV で見た大リーグ
のピッチャーは、いずれも左投げでした。

 それはそうですよね。 大多数の方は、「ランナーが一塁に
いる」場合を思い浮かべたことでしょう。



 左投げのピッチャーは、自分の正面に走者がいるので、よく
見えます。 体を回転させてから投げる必要は無く、スナップ
スローも理論的には可能です。

 しかし右投げだとそうは行かず、自分の背中側にいるランナー
を、せいぜい左の肩越しに睨むことしか出来ません。 牽制の際
は体の向きを変えなければならず、ましてスナップ スローなどは
到底不可能です。



 …と書きましたが、先日MLBで、右投手のスナップ スローを
目撃しました! あまり驚いたので、肝心の選手名を記録する
のを忘れてしまいました…。




 では、手首の強い左ピッチャーなら「誰でもすぐ出来るか?」
というと、そうは行かないでしょう。 

 まず必要なのは、"正確なコントロール" です。 その際、
これは私の想像ですが、やはり "腰、肩の向き" が大事
なのではないでしょうか?



 もちろん、「牽制球を投げる運動」自体に腰が参加するわけ
ではありません。 「投げてくるな…?」と、ランナーに解って
しまいますから。

 または、若干動くものの、"瞬間的に投げる" 動作
を行う上では、積極的に働いてはいません。 手首の動き
を邪魔せずに、ただ "つき従う" だけです。



 しかし、もし腰や肩の向きが悪くて、手首の運動が窮屈に
なってしまえば、正確に真っ直ぐに投げるのは、おそらく無理
でしょう。 手首の運動が、不自然な方向を強いられるから
です。



 コントロールの精度を上げるためには、やはり "腰、肩の
向き" が無視できません。 手首による運動は、ある意味
では微調整に過ぎず、これだけに頼り過ぎれば、おそらく
故障も起きやすいのではないでしょうか。




 さて、私は右利きですし、もちろん自分でやるつもりは
ありません。 野球を観戦するのは好きでも、運動能力
はほとんどゼロですから。



 でも、かのゲーテも言っています。 「無鉄砲な試みでも、
不可能を可能にすることがある」という意味のことを!

 そこで思い切って挑戦してみることにしました。




 以下、アナウンサーと解説者による実況中継です。




 …… 相変わらずコントロールの悪い、maru 投手、また
ランナーを出しました。 ストレートのフォア ボールです。

 「駄目ですねー、あの投げ方では。 上半身と下半身が
バラバラ。 コントロールが悪いのは当然ですよー。」



 maru、肩越しにランナーを窺っています。 第一球、投げ
ました。 うわぁ、とんでもないボール! バッターは倒れ
込んでよけたぞ。

 「駄目ですねー。 今日は一球も、牽制球を投げてないです
し。 まあ牽制も苦手なんでしょうね。 あんな鈍いモーション
じゃ、ランナーを刺すのは無理ですよー。」

 それにしても、ランナーを釘づけにするためには、いくら
鈍くても牽制球は必要です。



 投げない、まだ投げない。 その隙に、一塁ランナーは
するすると…、おっ、リードが大きいぞ。

 「なぜ投げないんですかねー。 ここで牽制球を投げれば、
間違いなくアウトに出来るんですがね。 まるで馬鹿にされ
てますねー、maru は。」




 ピッチャー、まだ肩越しに見てるぞ。 第二球を投げた…。
あっ、あっ、牽制球だ! しかし一塁手がこれを反らした!

 「凄い! 後ろを向いたまま投げましたねー。 ボールが
出た位置は、何と、股の間ですよー。」

 … ランナー、これを見て、もちろん二塁へ向かう! …

 「素晴らしい牽制ですねー。 ランナーは不意を突かれ
てまったく戻れなかったし、捕っていればアウトでしたね。
しかし一塁手が予測できないんですから…。 仲間まで
騙すなんて、技術的には最高の信頼関係ですねー。」



 感心している場合ではありません! ランナー、二塁を
回って三塁に向かいます。 あ、ボールはまだグラウンド
を転々としている! ランナー、ホームインを狙うかな?
狙いそうだ! 三塁コーチ、手をぐるぐる回しています。
ランナー、三塁も回った!

 「あ、でも、そっちの方向は駄目ですよー…。」

 ランナー、大変だ。 何を思ったか、外野の方へ向かうぞ。
そこは右折してはいけない! 三塁ベースは右折禁止です。
そっちは進入禁止です。

 「これが本当の暴走でしょうねー?」

 あ、ランナー、外野スタンドの手前まで行って、やっと気が
付いた。 そこにはホーム ベースは無い。 Uターンして三塁
へ戻って来る! しかしボールを拾った maru が、そのまま
三塁へ自分で走って行く。 投げれば早いのに投げない!
なぜだ? そんなにコントロールに自信が無いのか!? しかし
脚は速い。 ボールより脚の方が速いぐらいだぞ! 自分で
タッチに行く。 ランナーと競争だ。 三塁ベース上で両者が
交錯! タッチ…! アウト、アウト、アウトです。




 maru 投手、この回の攻撃を、何とか凌ぎました…。

 「あの背面牽制球、一塁手が取っていれば、完全に
アウトでしたねー。」

 そうですね、ちゃんと軸足はプレートを外していたので、
ボ―ク (不正投球) にはなりません。 合法的な取り締まり、
いや、牽制球です。 ちょっとルール ブックを見てみます
が…。 はい、「お尻を向けたまま投げてはならない」とも、
「脚の間から投げてはいけない」とも書かれてはいません。

 「投げていいとも! ランナーもびっくりしたんでしょうねー。
コーチは腕を逆に回しちゃったし、それが目に入ったとは
言え、右折違反まで調子に乗って犯すんですからねー。」



 かつて野球がまだ広く普及していなかった頃に、
打ったバッターが三塁方向へ走ってしまい、右折
して二塁へ向かったという記録はあるん…。

 「… あそこ、左折は "常時可" なんですがねー、
三塁ベースでは。」

 それは何も三塁に限りません!! こっちまで
おかしくなります…。




 なお一塁手にはエラーが、走者には "右折等禁止違反"
による "三塁盗塁失敗" が、maru 投手には "虚偽牽制
行使"による "補殺" と "刺殺" が、両方記録されます。



 それにしても凄かったですね。 maru の、まるで後ろに
目があるような、股下牽制球は…。

 「またしたりするんでしょうかねー?」

 …、 …、    … !




 ちなみに、この「三塁ベースは右折禁止」というギャグ、
もちろん私のオリジナルではありません。

 古い話ですが、かつて "少年マガジン" という雑誌が
あった頃、連載漫画の中に『丸出だめ夫』というのが
ありました。 ご存知の方はおられるでしょうか? もう
ゆうに 40~50年前の話ですが…。

 登場人物の中に "ボロット" という変なロボットがいて、
あるとき、それがさらに狂ってしまうんです。 故障して。

 そのときの幾つかのセリフの中に、この「三塁ベースは
右折禁止…」が、何の脈絡も無く出てきた…というわけ
なのです。




 そんなのが何十年も経って出てくるというのは、一体どう
いうわけなんでしょうねー。

 これを書いているのは8月5日。 外は猛暑が続いています。
襤褸人 (ボロット) maru も、どうやら熱中症です。



 実は、この部屋にはエアコンがありません。 扇風機の風
で体を冷やしながらの "作業" です。

 いや、冷やさなきゃいけないのはアタマ。 でも、この陽気
では当分無理なようですねー。




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   (2) 材質の差?
   (3) "厚み"と身体の寸法



   弦楽器の Bowing を巡って

  どうやって跳ねる?
  重力と反発力で跳~ねる
  身体の動きが音になる
  Bowing は足腰から?
  上下のステップ
  優雅な軟着陸
  頬っぺが痒い…