02/07 楽器の顎当て (2) ~ 材質の差?
前回 (1) の続きです。
私の顎当て騒動は、元々は "肩当て選び" から始まった
ことを、前回お読みいただきました。
Violin や Viola を入手すると、通常は "顎当て" が
すでに取り付けられていますから、
「あとは肩当て選びだけ」だと考えるのが普通です。
最初は私もそのつもりでした。
しかし、Violin、そして色々なサイズの Viola を自宅で手に
するうちに、問題は "肩当て選び" に止まらないように感じて
きました。
同じ肩当てを使っても、付け替える楽器によって、弾き
やすさが、かなり異なったのです。 それも、必ずしも
"大きい楽器が弾きにくい" というのではなく!
問題は、どうも顎当てにあるように思えました。
楽器屋さんの口にする言葉の中に、
「肩当てや顎当て次第で、出てくる音の質が変わります」
というのがあります。
この場合は、材質や、楽器との密着の度合いによって、
楽器本体の振動の仕方が変わるという意味でしょう。
もちろん、この要素は無視できないものです。
しかし私が気にしたのは、このことではありません。
顎当ての ①厚み、②形状、③取り付け位置でした。
なぜならこれら次第で、顎の位置や向きが
ある意味で制約され、次いで頸が、上半身が、
そして全身の姿勢が影響を受けるからです。
また、これと同時に重要な問題があります。
今ここで、仮に私たちの身体を "木の幹"、そして
楽器を "枝" と考えてみてください。 すると、
幹から生えた枝が、どちらを向いて伸びていくか、
これは上記の①、②、とりわけ③に強く影響される
ように感じたのです。
(続く)
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楽器の顎当て
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