MARU にひかれて ~ ある Violin 弾きの雑感

“まる” は、思い出をたくさん残してくれた駄犬の名です。

運動の神秘 (4) ~ 指先を広げる①

2009-02-22 00:22:39 | 音楽演奏・体の運動

02/22   運動の神秘 (4) 指先を広げる ①





 『運動の神秘』 シリーズには、これまでに

(1) 深奥部の筋  (2) 筋肉の協調  (3) 筋肉の反目

の三回分があります。





 関連記事 『楽器の顎当て』 シリーズ

(1) 邪魔な厚み  (2) 材質の差?  (3) "厚み"と身体の寸法







 弦楽器を演奏する上で、大事な課題の一つに、音程を取る
作業があります。 (左) 手の指先の間を広げるわけですが、
楽器が大きい (手が小さい) ほど、苦労しますね。

 私も手は大きい方ではありませんが、ここでは、自分が
Violin、Viola を弾く場合について書いてみます。





 これらの楽器では、通常

①人差し指、②中指、③薬指、④小指、の四本で、

"Do,Re,Mi,Fa"、"Re,Mi,Fa,Sol" など、

四度間隔の音程を取ります。




 さてそれでは、"ゼロの指"、つまり開放弦が使える
"第一ポジション" では、あなたはどのようなことを重視
して、音程を取っておられるでしょうか。

 教則本などでは、普通は以下のような記述を
見かけるでしょう。



 「まず① (の指) を置いて音を取り、それと

 一緒に親指の位置を決める
。」



 つまり、①とほぼ向かい合わせの位置に親指をセットして、
この2本でスタート位置を決め、①→②→③→④の順に
音程を取っていくように、練習することになります。



 ところが私はこのようにはしていません。
 (私だけでないことを願っていますが。)





 まず楽器を持ったときですが、第一ポジションの場合、
③を意識して "手の位置" を決めているようです。

 ここで、"指の位置" と書かずに "手の位置" としたのには
意味がありますが、これについては、また後述します。



 さて、③を決めたあとは、→②→①と、逆に下りて行きながら
音程を取るような意識が、自分にはあるようです。

 では「親指の位置は?」と見ると、先ほどの教則本の方法
で取った "①の向かい側" よりは、若干④の方向へ寄った
位置にあります。

 「まず親指の位置を先に決めた」のではなく、結果として
そうなったのです。



 ここで、なぜ "④の方向" と書いたか、お分かりいただける
でしょうか? ②や③でも同じでしょうに…。



 それは、音程を司る指の中でにあり、もっとも短く、一番
弱く不自由なのがだからです。

 私の場合、手にする楽器が大きくなるほど、この傾向が強く
なり、親指は①から離れていきます。

 楽器によっては③の付近にまで。 また、Violin でも、
(ハイ・ポジションで二弦に跨って10度を超えるなど)
特殊な場合には、③と④の間にまで…。




 (続く)




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