このところ、まったく小説を読むことがなかった。
多分、1年以上だと思う。
下手すると2年ぐらい読んでいなかったかもしれない。
ま、村上春樹の『ねじ巻き取りクロニクル』を再読しようとして、結局できなかったのも、そういやもっと前のことだったような気もする。
今日、久しぶりに文庫で小説を買った。Amazonじゃなく書店で。
3冊買ったが、むかし『車輪の下』を読んで衝撃を受けた(といっても中学のときだが)ヘルマン・ヘッセの『車輪の下』(むかし買ったのは実家にあるので、再読のため再購入)と『知と愛』、そしてポール・オースターの『孤独の発明』がその3冊だ。
とりあえずというか、書店でパラパラッと見たときに気になったポール・オースターの『孤独の発明』を手に取って最初の数ページを読んだ。
いいね。これは。
というか、ま、以下略
以下、引用。
「物にも人にも理念にも、父はおよそ情熱というものをもたない人間だった。いかなる情況にあっても自分をさらすことができなかった。あるいはさらしたがらなかった。父は人生から一定の距離を保って生きていた。物事の核心に引き込まれることを避けて生きていた。」(P.12)
「依怙地な、かたくなな、あたかも世界に対し免疫でもあるかのような生き方。父は一定の空間を占めている人間のようには見えなかった。むしろ人間のかたちをした一塊の貫通不可能な空間という感じだった。」(P.12-13)
何か、自分がこの「父親」のような気がしてならない。
まるで黙示録のように。
しかし、私は結婚もしなければ子どもを作る気もない。
その意味では、この小説の話者のような子どもを作ることはないのだろうし、少しは(気の迷いのようなものだが)罪は少ないのかもしれない。
しれないのだが、まぁ、以下略・・・
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