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YUKARI note

大好きな建築をしながら過ごす日々

60歳には、60歳にある青春。

2011-10-02 | 建築
 現在増築工事中の現場より、秋の空。

 

左側が離れで、右が母屋。 



母屋の北側に建つ離れは、面積的にも、日当たりにも限りがあり、
居間の天井は、かなり高めの4m程です。


柱の裏にくる台所の窓からは、のどかな風景。
窓を開けて、この景色を見て、私は、よしっ  と、かなり嬉しかった。

この家にとって、とても大切な景色です。



限られた条件の中で、始まる増築・改築工事は、
いろんな工夫が、ぎゅっと濃く詰まるので、現場も面白いです。

決して、十分な広さとはいえない空間に、お施主さまが、家具を置き、
どうやって工夫をして暮らしていかれるのか。

広さからではない、生活を楽しむ、豊かにする空間を、
どこまで設計で作ってあげられているのか、
竣工してから、さらに真意を問われるので、
とてもお施主さまの暮らしぶりが気になります。


と、増築工事中の現場に立ち寄って、

高松で開催された「四国活性化フォーラム」内の基調講演(「可能性をつくれ」)に行ってきました。

  写真:CASA vol31 表紙

講師は、安藤忠雄さん。 
 
俗にいう「安藤建築」は、コンクリートの打ちっ放し。
安藤さんは、書籍の中で、自分の住宅のことを「ゲリラ住宅」と呼んでいます。

その方が、どんな話をされるのか、とても興味がありました。
さすが関西人、話が大変面白く、会場は大爆笑がしばしば。(爆笑が大半。)

もともと建築関連の講演会ではないので、
小難しい建築の話は、抜きの様でしたが、安藤さんの本当の中身を感じられました。

いくつもの心に残る言葉が、私のメモ帳の中に書き込まれました。

・瞬時に可能性をかける。
・何を見るかは自分の心の中の問題。
・前を向いて生きていく。
・理想は、自分の心の中でつくるもの。
・本音を言わないと。
・人の心の中に、可能性を宿さないと駄目。

と、話の中で、何度も出てきた「私は、ムッとして」という言葉。
とても、人間くさい人でした。

「私が、建築をやめる時は、はみだせなくなった時」だそうです。
安藤さんの場合の「はみだす」は、私の想像を遥かに超えていました。

やっぱり、世界でも戦う人は、魅力的だなと、とても強く感じました。
(ちなみに、今回のブログタイトルも安藤さんの言葉です。)