老鴉柿の根は一般の樹の根とは特性がかなり異なる。
特定の根だけが異常に長く 且つ太くなるのだ。
老鴉柿・盆栽に挑戦(18)
老鴉柿は初めての樹種なので、特性がよく解らないところがある。
特性を知り、この根とうまく付き合っていく方法を学ばないと盆栽作りも進まない。
我流の「勘」ではあるが、一応の特性と盆栽の作り方の想定を巡らせてみた。
本を読んで勉強すれば良さそうなものだが、これを先にやると、先入観が先にたち本来の
真実が見えなくなるから 本を読んで勉強するのは後からとなる、 順番は大切だ。
この樹種、本格導入は昭和30年前後と聴いている、有名な「都紅」等の原木はそれより
だいぶ前に既に存在していたらしいが。 第2本格導入は期昭和60年前後と聴いている、
何れも試行錯誤期が2・30年続くと考えれば、まだ盆栽に関しては同じ土俵に上がれる。
要は、まだ確立された技術は無いものと思っている。
何故かというと。我が近辺のお店を廻っても、泊り込みの仕入れが忙しく殆ど店には
いない事、仕入れた物は育てる間も無く直ぐ売れてしまう事、これらを考慮するとジックリ
研究して作り込み、テストするような時間はなさそうだ。
但し、品種改良や、歳月の経った原木粗木の鉢上げされた見事な盆栽にはとてもかなわ
ない。 究極はこれが目指す盆栽の見本と思っている。
当分の5.6年は鉢植えで育て、足元を整えてから畑に地植えし10年以上放置するのが
最良策と思っている。
最近綺麗な果実の新品種が入手可能になってきた、実物盆栽なので、やはり果実の好み
や美しさが最優先される。 この新品種を素材に使用すると充分同じ土俵に上れると思う
訳である。 本年は「これ」と思った、色々な種類を入手てみたが、手元で観察すると
期待とは全て違っていた。 お好みの品種を入手するのは、来年に期待するか。
内容は、老鴉柿の特異的な根の特性に戻る。
この特異体質な根は、通常のモノサシでは計れない、昔 何処かに置き忘れてきた
モノサシが使えそうと思い出し 探してみた。
飢餓対応として根に養水を蓄えるヤツだ。 これにローヤ柿は何処か似たところがある?。
この性質、特定の根だけ数本が太く長く伸びては更にヤヤ膨らんでは戻って更に伸びる
を繰り返す又、太く長く発達した根は突然クビレ次にコブ状のものを作ったり、して
根に一定の養水を蓄えるまで花芽を付けない・・・・。 詳細は長くなるので省略する。
このヘンナ特性の植物に 老鴉柿は似てるのではと ヒラメイタ?勝手に推測して盆栽
作りを進める事に決めている。
結論としては。
この特性の根は中途半端に多く露出させると足元が重たくなり見苦しいので、盆栽と
しての 見せる根張りと、生命保持の為の太い根は地中隠す等、分離させる方策が
良さ
そう。 その場合隠された膨大な根をどのように鉢に収めるか、又はその実作業をどう
進めるかが課題だ。
市場では、異常に根だけが発達し奇妙ささえ感じる根元をしていて、我が好みでない
根張りとなっている盆栽が溢れている。 逆コケ順が付いている木もメチャ多い。
他の多くの方は、これが素晴らしいと言うが・・・・。人夫々価値観が異なるように評価
が分かれるところだ。
私も、10年程前初めて老鴉柿盆栽を見た時は、珍しくもあり、衝撃的で感動したもの
だが。 老鴉柿の根の特性を活かした作りに徹し、手抜きをすると全てこうなる。
こればかり見せられると 飽きが来る。 正統派を目指したい。
これが通常の盆栽と同じ作り方の根張りである。裏は見えないが八方根張りである。
このまま育てると将来、根だけが異常に太くなり面白くない盆栽となる気がする。
これはテスト品。見せる根張りと 他とを分離して考える方式で育てているもの。八方根張り。
後10年もすればソコソコ見えるようになると思っている。
私が初めて老鴉柿を買って育て始めたのが平成3年の秋と云うことが解った。長くは続か
なかったが。
この時期、老鴉柿の育て方に付いて勉強しようとかなり調べたが、全く何も情報は得られ
なかった。
唯一あったのがラベルである、育て方等が書いてあった、「カキノキ科、落葉低木2~3m
位に育ちます、実を多く生らせる為には雄株が必要です。日当たりを好み、水遣りは表面
が乾いたらた与えます」「植え替え用土は何でも良く特に選ばないが、赤玉に山砂を
2・3割混ぜた水はけの良い混合用度を使用する」と書いてあた。
同時に、モミジと五葉松も一緒に買ったが、こちらのラベル、育て方に付いては、全く
同一文句が印刷され付けてあった。 但し、現物に使用されている用土は何れの鉢も、
畑か田んぼの泥土だった。 要は、何でも良いということのようだと解釈し、育て方等は、
よく解らないまま進めたものだった。
現在まで枯れることなく、放置しただけだったが、ケッコウ大きく育っている。
近所の仲間4人で始めた、私含む3人はソコソコ同レベルだったが、1人の方は特別上手だった。
順次情報交換しながら同じよう名な条件下で進めたが、何故か大きな差が付いてしまった。
何も解らない新品種であってもソコソコ育てられるのだ。
根伏せ増殖に付いてもそうだ。 何も解らなかったが、結局偶然にも解った。
初めは増殖用に挿し木をしたがケッコウ難しかった。 あるとき、植え替えた用土の捨
てる所が無いので庭木にそばに積み上げているのだが、 そこから3本老鴉柿の芽が出て
いた、植え替え時切取られた根が土と一緒に捨てられ、その根から芽が出てきていたのだ
、偶然の発見だった。
それでは こちらもかと思い出し調べてみた。以前ローヤ柿の鉢を地のコンクリーの上に
置いていた分、3年程で根が鉢穴から逃げ出し植木の中まで延々と伸びていた、鉢を移動
しようと持ち上げて気が付き 邪魔なので鉢穴のそばでチョン切った、残りの植木の中
まで伸びた根は長くて引き抜けないので、足を引っ掛けてころばないよう 適当に数箇所
で切断し放置したことがある。
これを思い出し、どうなったか探してみたら こちらも勝手に4本芽が出ていた、
たまたまの偶然だが、この老鴉柿と云う品種、切り根から新芽が出易い事がわかった、
確信が得られた訳だ。
新発見と思っていた、他の仲間に知らせようと思っていたら、次の日2人の方が我が家
に来て、「植え替え時に切った根を埋めておいたら芽が出る、根を切って埋めておいたら
いくらでも増やせるよ、一回遣ってみては、と教えられた。
解らない事と思っていても、本を見なくても 時期がくれば自然と皆が技術を会得して
いる、愛好家の強みだ。 センスの良い方は、更に次から次へと 我より先に行ってし
まう。 我も頑張らないといけない。
特定の根だけが異常に長く 且つ太くなるのだ。
老鴉柿・盆栽に挑戦(18)
老鴉柿は初めての樹種なので、特性がよく解らないところがある。
特性を知り、この根とうまく付き合っていく方法を学ばないと盆栽作りも進まない。
我流の「勘」ではあるが、一応の特性と盆栽の作り方の想定を巡らせてみた。
本を読んで勉強すれば良さそうなものだが、これを先にやると、先入観が先にたち本来の
真実が見えなくなるから 本を読んで勉強するのは後からとなる、 順番は大切だ。
この樹種、本格導入は昭和30年前後と聴いている、有名な「都紅」等の原木はそれより
だいぶ前に既に存在していたらしいが。 第2本格導入は期昭和60年前後と聴いている、
何れも試行錯誤期が2・30年続くと考えれば、まだ盆栽に関しては同じ土俵に上がれる。
要は、まだ確立された技術は無いものと思っている。
何故かというと。我が近辺のお店を廻っても、泊り込みの仕入れが忙しく殆ど店には
いない事、仕入れた物は育てる間も無く直ぐ売れてしまう事、これらを考慮するとジックリ
研究して作り込み、テストするような時間はなさそうだ。
但し、品種改良や、歳月の経った原木粗木の鉢上げされた見事な盆栽にはとてもかなわ
ない。 究極はこれが目指す盆栽の見本と思っている。
当分の5.6年は鉢植えで育て、足元を整えてから畑に地植えし10年以上放置するのが
最良策と思っている。
最近綺麗な果実の新品種が入手可能になってきた、実物盆栽なので、やはり果実の好み
や美しさが最優先される。 この新品種を素材に使用すると充分同じ土俵に上れると思う
訳である。 本年は「これ」と思った、色々な種類を入手てみたが、手元で観察すると
期待とは全て違っていた。 お好みの品種を入手するのは、来年に期待するか。
内容は、老鴉柿の特異的な根の特性に戻る。
この特異体質な根は、通常のモノサシでは計れない、昔 何処かに置き忘れてきた
モノサシが使えそうと思い出し 探してみた。
飢餓対応として根に養水を蓄えるヤツだ。 これにローヤ柿は何処か似たところがある?。
この性質、特定の根だけ数本が太く長く伸びては更にヤヤ膨らんでは戻って更に伸びる
を繰り返す又、太く長く発達した根は突然クビレ次にコブ状のものを作ったり、して
根に一定の養水を蓄えるまで花芽を付けない・・・・。 詳細は長くなるので省略する。
このヘンナ特性の植物に 老鴉柿は似てるのではと ヒラメイタ?勝手に推測して盆栽
作りを進める事に決めている。
結論としては。
この特性の根は中途半端に多く露出させると足元が重たくなり見苦しいので、盆栽と
しての 見せる根張りと、生命保持の為の太い根は地中隠す等、分離させる方策が
良さ
そう。 その場合隠された膨大な根をどのように鉢に収めるか、又はその実作業をどう
進めるかが課題だ。
市場では、異常に根だけが発達し奇妙ささえ感じる根元をしていて、我が好みでない
根張りとなっている盆栽が溢れている。 逆コケ順が付いている木もメチャ多い。
他の多くの方は、これが素晴らしいと言うが・・・・。人夫々価値観が異なるように評価
が分かれるところだ。
私も、10年程前初めて老鴉柿盆栽を見た時は、珍しくもあり、衝撃的で感動したもの
だが。 老鴉柿の根の特性を活かした作りに徹し、手抜きをすると全てこうなる。
こればかり見せられると 飽きが来る。 正統派を目指したい。
これが通常の盆栽と同じ作り方の根張りである。裏は見えないが八方根張りである。
このまま育てると将来、根だけが異常に太くなり面白くない盆栽となる気がする。
これはテスト品。見せる根張りと 他とを分離して考える方式で育てているもの。八方根張り。
後10年もすればソコソコ見えるようになると思っている。
私が初めて老鴉柿を買って育て始めたのが平成3年の秋と云うことが解った。長くは続か
なかったが。
この時期、老鴉柿の育て方に付いて勉強しようとかなり調べたが、全く何も情報は得られ
なかった。
唯一あったのがラベルである、育て方等が書いてあった、「カキノキ科、落葉低木2~3m
位に育ちます、実を多く生らせる為には雄株が必要です。日当たりを好み、水遣りは表面
が乾いたらた与えます」「植え替え用土は何でも良く特に選ばないが、赤玉に山砂を
2・3割混ぜた水はけの良い混合用度を使用する」と書いてあた。
同時に、モミジと五葉松も一緒に買ったが、こちらのラベル、育て方に付いては、全く
同一文句が印刷され付けてあった。 但し、現物に使用されている用土は何れの鉢も、
畑か田んぼの泥土だった。 要は、何でも良いということのようだと解釈し、育て方等は、
よく解らないまま進めたものだった。
現在まで枯れることなく、放置しただけだったが、ケッコウ大きく育っている。
近所の仲間4人で始めた、私含む3人はソコソコ同レベルだったが、1人の方は特別上手だった。
順次情報交換しながら同じよう名な条件下で進めたが、何故か大きな差が付いてしまった。
何も解らない新品種であってもソコソコ育てられるのだ。
根伏せ増殖に付いてもそうだ。 何も解らなかったが、結局偶然にも解った。
初めは増殖用に挿し木をしたがケッコウ難しかった。 あるとき、植え替えた用土の捨
てる所が無いので庭木にそばに積み上げているのだが、 そこから3本老鴉柿の芽が出て
いた、植え替え時切取られた根が土と一緒に捨てられ、その根から芽が出てきていたのだ
、偶然の発見だった。
それでは こちらもかと思い出し調べてみた。以前ローヤ柿の鉢を地のコンクリーの上に
置いていた分、3年程で根が鉢穴から逃げ出し植木の中まで延々と伸びていた、鉢を移動
しようと持ち上げて気が付き 邪魔なので鉢穴のそばでチョン切った、残りの植木の中
まで伸びた根は長くて引き抜けないので、足を引っ掛けてころばないよう 適当に数箇所
で切断し放置したことがある。
これを思い出し、どうなったか探してみたら こちらも勝手に4本芽が出ていた、
たまたまの偶然だが、この老鴉柿と云う品種、切り根から新芽が出易い事がわかった、
確信が得られた訳だ。
新発見と思っていた、他の仲間に知らせようと思っていたら、次の日2人の方が我が家
に来て、「植え替え時に切った根を埋めておいたら芽が出る、根を切って埋めておいたら
いくらでも増やせるよ、一回遣ってみては、と教えられた。
解らない事と思っていても、本を見なくても 時期がくれば自然と皆が技術を会得して
いる、愛好家の強みだ。 センスの良い方は、更に次から次へと 我より先に行ってし
まう。 我も頑張らないといけない。