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フウラン マンポウ(漫歩)・風蘭と友達、旅と花

カメラ大好き人間の拘りの画像の発信集。

冬のツクバネ・番外編

2007年02月28日 | ◇ツクバネ
 冬のツクバネ

ツクバネは冬期どのような状態で寒さに耐えているのかが気になり探しに行ってきた。
秋の実が付いている頃に観賞の目的で訪れる為には今のうちに自生する場所を、
見つけておく必要がある。 日を変え場所をも変え巡った6箇所の総集編だ。

ツクバネを探すには葉の無い冬期もケッコウ探しやすい。
落葉して枝や幹だけになっていると10~20m先に有るものでも木の感じで「らしき物」と
見当が付くが
、春になりこれに一旦葉が茂ってしまうと、よく似た葉ぱは多いし幹や
枝筋が見えなくなるので、2~3mの近くに寄って葉を見ないと見当が付かなくなる。
このようにいちいちそばまで行って判別していたらきりが無い、よけいに疲れるので冬が
良さそうだ。
春や夏の雑草が茂る頃になると危険なマムシ達も活動するので行かない方が良い。

今の次期ツクバネは全て葉を落とし春を待っている、まだ蕾みは硬い。場所により木の
幹や枝の色が異なる通常は白っぽいが、日のよく当たる場所では枝はやや赤みを帯び
ソックリさんであるウツギの仲間と見間違う。遠くから見るだけだは判別出来ず、手にとって
確認しないと分からないほどなので、これで殆どの時間が費やされ腹立たしい。

ツクバネを訪ねて廻っているとよく枯れた木に出会う、この木は植林の木が大きくなり陰と
なって日当たりが悪いそのうち全て枯れそう、加えて昨年の夏の暑過ぎか水不足
結果だろうか。このまま温暖化が続けばツクバネは順次絶えてしまうのではないかと心配だ。

自分のモノサシで判断し結構気ままにツクバネを探す旅をしてきたが、ある場所では
それが否定された。ツクバネは植林した杉や檜に寄生して?十年もかけて大切に育てた
大木をも枯らしてしまうと云う、害を与える要駆除植物で見つけ次第伐採根絶する
可哀想だが生活のため仕方が無い、とのことだ。(直径は我が腕の太さぐらいある、それに
比べ鉢植えで20年生以上として購入保有している木はまだ小指程度の太さしかない、
鉢植えは成長が遅いとは認識していたが、エライ違いだ)
第3者的に外から見ている人は、切らないでほしい等云われるがこちらは生活がかかって
いる、先祖の代から?十年以上育て、いざ出荷しようと伐採して見ると中に枯れ込みが
出来ていて二束三文の価値となってしまう例を度々見ている。と言っていた。
但し、ここではツクバネは不要な植物だが、実を採りにきて土を踏み固めたり土を掘り
返したりされると植林樹の育ちが悪くなるので入山禁止とも言っていた。
植林樹に害を与えているとは、ショックだ。
このツクバネの株立ちは直径40~50センチありそうなのが2株並んでいる、想像を遥かに
超える大きさだ。こんなのに寄生され養分を横取りされたらどのような大きな杉や檜の
大木でも衰弱してしまうだろうと容易に推測できる。

ツクバネと云う植物に対する認識が未熟だった。
本やネットの何処を探しても、1~2mの低木とか、痩せた尾根や岩の多い急斜面の
ような所に多く見られるとか又、しか育たない。とか出ている。
このような情報からは小さな木というイメージがある、寄生された杉や檜の木がいくら
年月が経ち気勢が衰えた老木と言えどもツクバネが大木を枯らすとはとても想像も付か
ない現象だったが。
以前投稿したツクバネの背丈は大きい物で4mを軽く越えていた、情報の2倍はある。
あちこちの自生地を観察して廻っていると、ツクバネに対する人の気持ち含め、例外や
特例がいくらでもある事を体験した。

ツクバネは沢山見た、だが小さなアカチャン苗には1本も出会えなかった、落ち葉に
埋もれているのかナー。10年生くらいまでの小木も見当たらない。これらは全て実の
付かない雄木だったのか、それとも種は全て小鳥やオサルさん達が食べてしまって無く
なったのか?。
最近山に小鳥や動物の餌が少なくなったと聞いている、イノシシなんかには美味しい餌
となる根には違いない。 今にも枯れそうな木や立ち枯れの木が圧倒的に多かった。
植林の木が大きくなり日陰となって枯れそうな木達も多かった。特に植林された場所では
、風通しを悪くし成育を妨げる雑草や雑木として伐採刈り取られるのが時間の問題と
推測出来る、これらは日当たりが悪いのでヒコ生えも出ず絶えていくしかない木だ。
一方登山道等から観賞出来る場所はソコソコ日当たりが確保できて条件は良いが、道を切り
開いた急斜面なので土砂崩れの被害に会い枯れていたり半部枯れていたり弱っていたり
する。次に現地を訪れる時は多分、枯れて残っていないか又は残っていても、木が衰弱
しているので実を付けているのは期待できない。

自生地を見て廻り、直接話しも聞いて、鉢植えでどう育てるかのヒントを得たいと願って
いた。 おかげでソコソコの感触は得た。
自生地の環境はやはり夏は涼しい。特に気になっていた。
ツクバネは水分が大好きだ、従って年間を通じ比較的に雨の多い地域によく自生している
だが風通しが悪かったり又水の滞留や過湿は嫌いだ。夏の暑い所も苦手だ。
夏の夜はかなり蒸し暑いが、朝方には寒いくらいに温度が下がり霧が一面に立ち込める
という、これで必要な湿度も確保されている。暑さでヘトヘトになったツクバネが毎日1回
元気を回復する時間帯がここに存在する。
大阪では作れそうも無い全くバンザイをするしかない環境条件だ。

ツクバネに出会って一杯元気をもらった。
遠くの地へ出かけ、出会った方に親切にして頂き、一杯勇気をもらった。



ツクバネの教材

2007年02月27日 | ◇ツクバネ
 教材用のツクバネがほぼ揃った。

温泉旅行の途中の山野草のお店で見つけ 送ってもらった。
久しく見る元気な株で、背丈平均60~80センチの大きなツクバネの木が8鉢あった。
推定7~9年生らしい。
残念なことに全て雌雄未確認の1本立ちだ。大きい木だが肥培管理しているので
2・3年程肥料切りをしてやらないと花は咲かないとのこと。
昨年末より何故か問い合わせや訪ねてくる方が急に増えたらしく、2~3本立ち
が数鉢混じっていたが年末にバタバタと売り切れたらしい。
最近人気は出てきたものの値段を聞いてビックリ、あれば嬉しい程度の方達は高くて
尻込みされる方の方が多いとも言っていた。

ツクバネの木は、雄木の方が元気で且つ、早く大きくなるらしく、1~2本立ちで残って
いる場合は全て雄木と思え。・・と情報では聴いていた。

買うのは迷った。5鉢は元気が良いが、残り3鉢はやや小ぶりで元気が無い。
元気が良い5鉢はほしいと思った、が。
やや小ぶりで元気の無い3鉢の方が雌木が混じっている可能性が高い。
考え悩んでいると時間も無くなってきたので8鉢全部買ってしまったと云う訳だ。
3枚目画像のように、小ぶりなのは雌木の可能性があると思ったが、鉢から抜いて見ると
単なる根腐れで大きく成れなかっただけと分かった。
つまり、雄木らしき株と根腐れ株にて期待薄なので勉強用教材に使うこととした。
以前より狙っているツクバネの売り物があるが、今回入手した方が遥かに元気が良いので、
買わずに待っていてよかった。

これから鉢植えとして整理する必要がある。
ここから雌木を探すわけだが、大変だ、そこで1鉢に4本づつの寄せ植えとする。
8鉢あっても移植整理すれば2鉢に集約できる。よいテストが出来そうだ。

以前入手した大株達はもう既に整理を始めている。要は宿主から切り離し別の宿主に移す
と云う移植テストだ。長い年月の間に根土がコチンコチン固まってしまっていて、
ここからツクバネのみを傷つけずに分離するのは大変な作業だ。

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                4枚画像です。
    マウスオン後の2枚目画像を左クリックで3枚目画像、更にその
3枚目画像をWクリックすることで、4枚目画像が現れます。


ツクバネの根・植え替え07.02

2007年02月18日 | ◇ツクバネ
 ツクバネの大手術を行う

ツクバネを植え替えてみた。今回は根をジックリ観察してみた、初めての経験である。 
   ツクバネは、植え替え(移植)たら枯れてしまうから絶対ダメ
と云うのが常識らしい。
本当なのか?。何故ダメなのか?不思議でならない。最近の優秀なる肥料を与えても
ダメなのか?、確認したくて、そのテスト用教材を探していた。
元気の良い株が最低条件なので探したが、見つかったのはヨボヨボの株ばかりだった。

昨秋幸運にも入手出来楽しみにしていた株が、当初より元気が無かったが更にドンドン
元気がなくなった、要は、現状のままがこの木には不適合なのだ。現状維持では枯れるのを
待つだけだ、そうと判断したら可哀想で植え替えずにほおっておくのはかなり辛い。
やるんだったら時期は今、根の動き出す1ヶ月前が最良だ。・・で実施した。

この株も縁あって我が家え来ていただいたからには家族だ。人間のように言葉を発しない
だけに、より気にかけてやらないといけない。最善を尽くす。

従ってこの株を植え替えテストするこ事とした。

原理原則を守れば何も心配する事ははないが、今回それを破った。
原則は、再寄生のやり方、根洗い、又は気温や根を乾かさない等、他にも色々あるが、
「肥培管理をし木勢の良い状態にしておく」の条件を破って、死にかけたヨレヨレの株に
挑戦したのだ。

3本立ち軸は枯れ込みボロボロにて約10年生以上らしかったが、植え土を取り除いて
いくと根元は1本だった。
大きな枯れ込みの入った傷も土に隠れていた。ヤラレタと思ったがもう遅い。

根の方も元気なく、下に伸びた親指ほどの太い根が1本だ。
なんといっても色が悪い、茶色くなっていて表面はツルツルし末期症状が出ている。
元気な根はもっと白ポク表面はザラザラしている
枝根・脇根等は既に枯れ込んで殆ど残ってない、これでは木に元気が見られないのは当然だ。
良く観察するとこの下に伸びた太い根は死体だ、これからは枯れ込んで死んでいくしかない。
この太い根、以前は「大の字」の如く2本あったと推定出来る癒着跡が見られる
(画像4枚目)、何時の時点からか徐々に衰弱縮小してきているのが分かる。

この株を生かすには、中央付近に根を出そうとしている丸く白い米粒の4分の1程度の
ブツブツを早く伸ばし宿主に寄生させてやるのがよさそうと判断した。

後は神に祈るだけだ。

根の観察で付け加えるなら。根は草の部類に入るほど軟らかくまるでゴボウかキキョウの
根を少し硬くした感じにて、木質化していない。水分を一杯溜め込んだ状態なので、
水枯れには強そうだ。

普通植物は根から、水や水に溶け込んだ・ミネラルや養分を区別出来ないから、水と一緒に
吸い込むのだが、ツクバネもチャント必要以上に水分を吸収しているのが分かる。
葉緑素も有り光合成も出来る。
では、宿主に寄生して何を横取りしているのだろうか?。横取りしないと何が不足して
生きていけないのだろうか。

さて、枯れて当然、テストする意味はなさそうだが、秘策があり盛り込んだ。
頭の中では色々なパターンを想定しかなりトレーニングを積んだが、実践での感触的には
やや失敗?。ツクバネの根が想定より遥かに少なすぎたことだ。
今後含め3回は失敗しそうだが、4回目くらいには成功させたいと願っている。

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                4枚画像です。
    マウスオン後の2枚目画像を左クリックで3枚目画像、更にその
3枚目画像をWクリックすることで、4枚目画像が現れます。






ツクバネ・寄生状態解説

2007年01月11日 | ◇ツクバネ
 ツクバネ「根の寄生状態」のマンポウ流解説。

10/30投稿したが、それの再投稿分である。
投稿当初、「コブが出来るのは、たまたま発生した病気では?」「もう30年近くやっている
がそのような事は見たことも聞いた事もない」等の、コメントを少々戴き。
検討不足にて引っ込めた。ほぼ内容には確信はあったが。別の意味で、この現象は単なる
1つのパターンにて他にも寄生結着のパターンが有るのかも知れないとの懸念があった
からだ。
その後、既に注文していた、メーカーや宿主の異なる別固体1~3年生苗が、数鉢到着し、
その根土をバラシ検討確認したところ、全て同じコブ状球体と吸盤状結着寄生現象が
見られた。出身地や宿主が異なる鉢が全て病気とも考えにくい。従って、引っ込めていた
内容に、より確信が持てたので再投稿するものである。
以下はほぼ原文のままではあるが、その後の状況変化も適当に追加している。


今回は寄生のメカニズムを推測検証する。
全くの素人にて、全てが手探り状態であるが、これの鉢栽培挑戦に当たり、ツクバネ栽培の
基本はこう有るべきだと云う、自分なりの予測を立てたいと思っている。

前回までは、自生地を2地域、栽培庭園を4地域見てきた。6地域9箇所程である。

自生地はこうだ、と決めるには2地域では早すぎる。例外又は、たまたまの地域差現象を除く
には 本当は5地域ぐらいは見ておく必要がある、これが困難な場合でも最低限3地域は
必要だと思っている。・・5年か又は20年かかるか、マアー急ぐ事は無いゆっくりやろう。

1・3年生苗がソコソコ揃った。6鉢目だ。
宿主、ツクバネとも落葉して葉が少ししかない、休眠準備に入っててしまったのだ。
早速研究用教材になってもらった。
根を完全にバラシた。時期が悪いが、死なせるようなヘマはやらない。
成長が2・3年遅れるだけだ。
我が年齢や病院通いの状況から考えると致命的ではあるが、仕方ない。

寄生とはどのようになっているのか知りたかった。寄生箇所を探した。
宿主の根をどのように探り当てるのか知りたかった。

植え替えや移植又は、宿主の交換には、避けて通れない重要なポイントだ。

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根に小さな丸いコブがある、いたる所に発生している鉢と数箇所しか発生していない鉢がある。
これには、春秋等の発生時期があるのだろうか。
大きさは直径約1ミリ~4ミリ程だ。  画像内①②
④は何故か長い。
⑤は何故か腐りが進行中。
⑥は死んでいないが、球体が吸盤状になってシワが出来ている。
③はツクバネ(白ポイ色)の根が宿主の根と一体化した状態である。
いくら強く引き離しても外れない。

たった3号ポットの小さな空間だが、宿主の根がこれしか見当たらない、鉢が小さ過ぎて
一旦鉢内一杯に根が広がり詰りその後枯れた状態だ。

この小さな丸いコブ、どこかで見たことがある。
根粒だ、共生菌の袋か?、だが根粒とは何処か違う。

これで相手の根を探すのだ。細い根先で探すよりこのように丸く大きくすると相手の根に
接触出来るチャンスがより大きい。実に良く考えたものだと感心する。

驚いた、なんと 実に合理的だ。

鉢植えでは、仮に宿主を変更する場合は、ツクバネにとって実に過酷だ。

自生地の山では地中、何かの根が網目のように且つ、何重にも重なっている。
この場合は有利だが。

たった数ミリの球体で、何処にあるかも分からない根を探すのだ。
方向が合っていても数ミリ以上離れていれば届かない、後ろかも知れない、上かも又は
下側かも知れない、まるで宇宙空間で短い手網でもってチリを掴む様だ、可哀想。
宿主の出す分泌ホルモンを検知して自分に適合した宿主の方向に根を伸ばすとの説もあり、
この説にコブ探索を加えればそれなりの合理性は見えてくるので今後の研究成果が楽しみだ。
自分に適合した宿主とは、寄生しようと根を近づけて行った時、相手が嫌気性ホルモンを出して、
近づく根又は接触されても寄生されないようにバリケードを張ってこない植物のこと、
と云われている。

鉢植えの場合ここで何か一工夫必要だ。
今後成長して親株になっていくと状況はどう変化するのだろう、この丸いコブは消滅する
のだろうか?。

当面、ツクバネ興味には終点が見えない。

興味が湧くと何でも 端の方を少しだけカジってみる、広く浅く何でも知りたい。
カジる時は大口だ。

物事は何でも奥が深いもの。本人は全て分かったつもりでもそれはほんの入り口に過ぎない
と思っている。
この入り口付近で、真剣に頑張ってウロウロしていても軽く10年はかかる。
物事は入り口から奥へと入らないと始まらない。

熱しやすく冷めやすい性格で、ソコソコ分かれば満足して5・6年で終わる。
従って、皆 中途半端で 物になった例はまだ無い。

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最初の画像は、ツクバネの根が宿主の根を探したが射程圏内に宿主の根が見当たらず
退化していく状態。
マウスオーバー画像は、ツクバネの根が寄生結着し宿主の根と一体化しているところ。

ツクバネの魅力(2)

2007年01月04日 | ◇ツクバネ
 「ツクバネ」 の魅力(新春版)

ツクバネの魅力をマンポウ流に表現するなら。

この端整でシンメトリックな形は、愛らしくかつ神秘的にて、
        神のみが創り得る造形美であり、永遠の芸術である。

神が与えてくれたご褒美の贈り物であり、栽培の困難さは、自然を甘く見ないようにとの
深いメッセージかもしれない、と感じるのは私だけだろうか。

             画像は昨秋のもの使用
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   4枚画像です。
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