雨、24度、97%
香港、ロンドン、リスボンの旅の話も今回で終わりです。
香港、ロンドン間は地元のキャセイパシフィックでした。この旅の最初のブログにも書きましたが、13時間の飛行中、なんと5本もの映画を見た私です。朝の9時の便でしたから、最初の機内食はお昼ご飯でしょうか、 中華の牛肉のおかゆを頂きました。長時間のフライト、ジッと座っていてもお腹は空きますが、自分が食べているのが朝ご飯なのか夕飯なのか、分からなくなる始末です。今回は2食、次に出て来たのが、 こちらです。もちろん、どちらも2種類のディッシュからチョイスで来ます。
ロンドン滞在時間、18時間の後、ポルトガルエアーでリスボンに入りました。 15年前は、パリからリスボンに向かったので、おそらく私にとっては、ポルトガルエアーは初めてではないでしょうか。ロンドンに到着する前も、上空から見るロンドン郊外の景色にアレ?と思うものがありました。 雲の合間から見える黄色い畑です。この時期ですから菜の花だろうかなと思いますが、果たしてイギリス人が菜の花を食べるのかしらと訝しく思います。そこで、イギリスからたまたまご一緒になったアイリーンさんの奥様にこの写真を見せると、「レイプよ。」と教えて下さいます。その言葉に一瞬びっくりしましたが、あー、レイプシードだとはすぐに分かりました。つまり食用油を採る西洋アブラナです。一般的には、キャノーラオイルと呼ばれているものです。バイオ燃料を促進するために、EUから助成金が出て、イギリス政府も栽培促進に努めていると教えていただきました。つまり、この黄色い光景はごく最近の事だそうです。
ロンドン、リスボン、2時間半の飛行です。ドーバー海峡を越すとヨーロッパ大陸が見えてきます。2時間半といえば、日本でも、国内線の旅です。お昼に出て来たのは こんなサンドイッチでした。パンはアジアのエアーラインに比べると美味しいと思います。
3日間のリスボン滞在後、予定では、ロンドンまでブリティッシュエアー、ロンドン香港は、キャセイの予定でした。リスボン空港8時発ですので、まだ暗い6時にはリスボンの空港に着きました。ところが、ロンドンの悪天候が原因で、飛行機が3時間以上遅れる事になったのです。ロンドンでキャセイに乗り継ぐ時間は、2時間ほど。つまり私たちはキャセイに乗る事ができなくなりました。エアーラインのカウンターのお姉さんたちは、乗り継ぎ便の検索に大あらわです。見つけてくれた便は、ロンドン香港間もブリティッシュエアー。天候ばかりはどうにもなりません、主人も私もその辺は心得たものです。何にもないリスボン空港で3時間の時間を潰します。この待ち時間の最後の1時間は、私はゲート前でとうどう寝てしまいました。目が覚めたら、既にゲ−ト前は人で一杯。
さて、ブリティッシュエアのロンドン行きに乗り込んだ私、実は、リスボンを発つのすら知らないまま、寝始めたようです。目が覚めると飛行機は既にドーバー海峡上空。主人には黙っていましたが、頭の中はちっとも目が覚めた感じがしません。
ロンドン、ヒースロー空港は、非常に検査が厳しく乗り換えの私たちですら荷物検査を受けます。2時間の待ち時間、買い物もありません。ゲート番号すら、出発の1時間前にならないと分からないほど、忙しいヒースロー空港です。何かお腹に入れないとと、軽い食事と こちらを一杯頂きました。
やっとゲートが決まって、見ると私たちの飛行機はエアバス380です。私はエアバス380が何かもよく解りませんが、この飛行機2階建てです。しかも、日本の航空会社は殆ど持っていない機種のようです。主人はA380に私を乗せたかったと喜んでいます。見出し写真、ボーディングブリッジが、1階にも2階にも延びているのが見えます。2階には機内の階段でなく、ボーディングブリッジで直接乗り込む事ができます。幸い、私たちの席は2階でした。窓から見ると、ほかの飛行機の尾翼が目下に見えます。やっとこれで、香港に帰れます。さて、私今度も飛行機がロンドンを飛び立つのを知りません。滑走路に向かって動き出したのすら知りません。
さて、どれ位寝たでしょうか、あのカタカタの音と生暖かいおいしそうなにおいで目が覚めました。チキンとご飯をもらったのですが、あまりにも美味しくないのでチキンだけ食べて、機内では飲まない事にしているのですがワインを飲んで、また寝ました。途中一度お手洗いに起きました。主人が何か声をかけてくれたのですが、「寝る。」とだけ答えたのを覚えています。次に起きたのは、香港到着の一時間半前。12時間近い飛行時間殆ど寝ていました。着く前に、またしてもおかゆを頂きました。この機内食、美味しくない上に写真など撮る気力もありませんでした。本も一字も読みませんでした。映画を観る事もしませんでした。ただただ寝ていました。香港上空で、やっと、モモさんに会えるという現実で頭が冴えて来ました。
旅から帰って主人が幾度も言います。「結婚して、おまえがこんなに寝るのを初めて見た。」確かにこんなに寝続ける事はありませんでした。通常睡眠時間6時間。「気疲れね、あれだけ年上の方と一日ご一緒だったから。」と私。その私に、「いや、おまえが一番気を使ったのは僕だよ。」と主人。こんな言葉をもらったのは、結婚38年にして初めてです。確かに2年前のアムステルダムのような緊急入院になってはと主人の健康に気遣いしました。できるだけ怒らせまい、けんかはしないでおこう、行く前から心に決めていました。
実際は2度ほど怒らせてしまいました。大きなけんかはしませんでした。主人からもらった言葉が嬉しくて、すぐに元気になりました。だから、今回の旅行はマルです。