チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

ポルトガルのイワシ

2015年05月08日 | 旅行

曇り、27度、85%

 ポルトガルの国の文化に初めて接したのは、ポルトガルではなくマカオでした。当時、まだ中国に返還される前のポルトガル領マカオでのことです。香港からフェリーで約1時間のマカオ、のんびりとした街でした。香港の喧噪がありません。20年ほど前は、ひと月に一度行くほど通い詰めたマカオです。のんびりはもちろん、イワシを食べる楽しみがありました。香港、今でこそ日本からイワシが空輸されますが、当時は手に入りませんでした。もちろん近海では捕れません。マカオのイワシは、ポルトガルから冷凍で入って来ていました。それほど、ポルトガル人にとっては切り放せないイワシです。念のため、イワシよりも干タラの方が料理には多く出てきます。

 ポルトガル本土では、5月から8月にかけて収穫量が多くなるそうで、この期間はイワシ祭りもあるようです。今回の旅の大きな目的は、主人が勤める会社のポルトガル工場の開業25周年記念の式典出席のためでした。つまり、プライベートな旅行ではありませんでした。2日続けてのリスボン市内での式典の後、リスボンより北にあるポンパルの工場で、そこで働いてくれている人たちも交えての昼食会がありました。行く前から野外でのイワシバーベキューと聞いていたので、私は期待に胸膨らませます。当日、お天気が心配だったので大きなテントが張られていましたが、工場の前庭には、 こんなブリック造りのしっかりしたバーベキュー用の窯があります。日頃も工場職員のバーベキューのため使われているそうです。お天気上々。この私、カメラ片手に、皆さんご一行を離れて、バーベキューサイトに向かいます。焼かれている横には、捕れたてのイワシが、クーラーボックスに岩塩をまぶされて入っています。 非常にシンプルな塩焼きです。今回焼いているのはケイタリング会社の人たちでした。

 この昼食会は今回の会食では規模が一番小さく100人ほど。焼かれたイワシは、大皿にのせられて各人のお皿にサーブされます。 オードブルの次に出て来たのが、イワシ。これだけたくさんの人に一度にサーブされるのに、ジュルジュルこそいっていませんが、熱いイワシです。現地の人はこのまま食べます。日本から来た人のテーブルには、何処から持って来たのかキッコーマンのお醤油の小瓶が廻っていました。私はそのまま頂きます。私が欲しかったのは、ヨーロッパのレモン。大きさは私たちが見慣れているレモンの3倍ほどもある大きなレモンです。そして酸味が強くない、優しいレモンです。15年前にポルトガルに来たおり、やはりこの工場の10年目の式典でした、電車の窓から家の庭にたわわになる大きなレモンを見て以来、あのレモンに憧れています。

 早速2匹目を頂いて、3匹目をと思っていると、どなたかがこの後、ブタの丸焼きが出て来ると言います。そこで、残念ながらイワシは2匹で止めました。旬だと言う割には、日本のイワシほど脂が乗っていません。

 前回のポルトガルでは、イワシが一匹も出てきませんでした。つまり、オーソドックスな干ダラ料理でした。最近とんとご無沙汰のマカオですが、マカオのレストランでも、こうして外で焼いたイワシを出してくれます。

 たくさんの文化を日本に伝えてくれたポルトガル、ザビエルは日本に来て宣教中、きっといわし料理や日本のお米に自国ポルトガルを懐かしんだと思います。

 

コメント
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