チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

歯間ブラシ

2014年10月26日 05時26分11秒 | 日々のこと

小雨、23度、84%

 歯と歯の間に食べ物が挟まると、なんとも嫌な感じです。おまけに私など、口を大きく開けて笑うので、前歯にネギや海苔が挟まっていると、みっともない。自分一人でのご飯の時なら、すぐに洗面所に立つことが出来ますが、会食中はそうもいきません。口の中でどうにか取れてくれるように願うばかりです。

 香港の人は、食後楊枝を使ったらそのままくわえてているのか、歯に挟んでいるのか、楊枝が口から出たまま歩いている姿を見かけます。もちろん、若いお嬢さんたちではありません。口から飛び出した楊枝は、滑稽ですがあまり見たくない光景です。数年前、日本からいらしたやや年配の方に香港をご案内することになりました。待ち合わせ場所は、地下鉄の改札口。目指す改札口の側の壁際にすでにお待ちになっています。遅れてしまったとばかりに駆け寄った私は、びっくりしました。私より少し年上のその方、口に楊枝をくわえたままでした。ヨーロッパでの生活も長かったという方が、楊枝をくわえて、待ってくださっていました。今でも、なんだかショックな出来事として記憶にあります。ところが、後日、そのご主人も交えた夕食後、なんとご主人も楊枝をくわえたまま帰られました。その時、夫婦ってこんなものなんだな、と思ったものです。

 とにかく歯に挟まったものは、気持ちが悪いものです。時折、女性ばかりで昼食をすることがあります。よくご一緒になる方、もう60を過ぎてらっしゃるのに、スタイル抜群、いつも先端の洋服を着こなしていらっしゃいます。お孫さんが4人もいらっしゃるなんて想像もつかない方です。その彼女が、食事が終わり、コーヒーが運ばれて来るその少しの間に、決まってすることがあります。歯間ブラシと小さな鏡を取り出して、入念に歯と歯の間の点検をしています。じっと見ては失礼ですが、小刻みな動きがありますから、チラチラと目が行きます。確かに、歯に挟まったものが気持ちが悪いのは、よく解ります。それでも、人前で口を開けて歯間ブラシを使う勇気は、私にはありません。きれいな彼女だから、まだ許されるようなものです。

 家で、歯間ブラシを使っていると、洗面所に主人が入って来ます。やっぱり、口を開けた姿などお見せできるものではないので、小さな歯間ブラシを握って、もう一つに洗面所に向かいます。歯間ブラシは便利です。この歯間ブラシのことを教えてくれたのは、香港人の歯医者さん。日本人は、便利なものを作るわねと、一セットくれました。15年程前の話です。以来、私も歯間ブラシをバックに入れて持ち歩いています。

 歯に挟まったものは、どうも気持ちを落ち着かなくさせます。食後、洗面所でやっと取れた食べ物のかすをペッと吐き出してみると、小さな小さなかすにしか過ぎません。こんな小さなものに、イライラしても仕方ないのにと、思います。

コメント (1)
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