気 楽 荘

趣味の事やら、日々の事、
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光をくれた人

2017年06月06日 | 「 えいが 」

第一次大戦で心に傷を負った男が
自分を見つめなおすためか、
孤島にある燈台守の臨時雇いに応募してくる。
半年の契約(前任者の回復まで)を結び、
灯台に着任するが、
その出発港の学校の校長の娘に心惹かれる。
自制の念からそれ以上の進展は無いはずだったが、
3ヶ月経ったある日、局かから呼び出しを受け
港へ戻った男に本契約の話が・・・。
港に滞在する2日の間に娘は男に惹かれ、
自分も島の灯台を見てみたいと懇願するが、
島に女性は上陸できない、規則だからとやんわりと拒絶する。
すると彼女は「私を妻にしてください」と・・。
その日から、二人の心からの手紙のやり取りが始まる。
やがて、結婚した二人は島に住み、
彼女は第一子を身ごもるが流産してしまう。
「もう一度試そう」と悲観にくれる妻を支える男。
やがて第二子を身ごもり、こんどこそ大丈夫と思いつづけたが
再び流産した彼女は悲壮なほど落ち込み・・・。

この話で自分が「それはアカンやろ」と思ったのは
亡くなった2番目の子供の墓標を引き抜いたところ。
「子供を無かったことにするのか」と・・・。
(墓標があると他の人間に実の子供でないと分かるから)

もちろん二人(彼女)の気持ちが分からぬ事も無いが、
さらに、孤島に二人しかいなかったこと。
二人目の子供も死産した直後だったこと。
次の定期便の人間に気づかれないと思えるほど
子供が幼かったこと。
養子の申請をしても学校も病院も教会もない孤島に住む自分達が
養子を迎えられるわけがないこと。
という現実を顧慮しても、
彼らがしようとしていることを正当化することはできない。

2歳になったルーシーの洗礼の為に港に戻った男は
新しい墓の前で悲しみにくれる女性をみかける。
彼女が立ち去った後、そこで男が見たのは
夫と幼い娘が海にでて戻らなかったという墓碑の刻まれた墓。
そのとき、男は自分達がしたことの重大さを知った。

自分達の子供として大切に育てた娘との別れはつらいだろうが、
一番かわいそうなのはルーシーじゃないか?
幼い彼女がようやく、不幸な境遇に
折り合いを付けれるようになったのは
祖父にルーシー・グレースという名前をもらってからではないだろうか?

この映画、結構暗くなりそうな展開なのだが
必要以上に暗くならずに淡々と話が進んでいき、
ラストのシーンで・・・。

あと、金髪でない両親から生まれた子供が金髪で、
周りの人間が不思議には思わないのだろうか?
それとも外国ではよくあることなんだろうか?
そう疑問に感じながら鑑賞していたのは自分だけなんだろうか?
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