気 楽 荘

趣味の事やら、日々の事、
思いつくままお気楽に。

谷原秋桜子

2013年07月02日 | 「 ぶんこ 」
一月ぐらい前だろうか、新しい作家を
開拓するために、古本屋の格安コーナーを
うろついていた。
タ行の中ほどに谷原秋桜子著、創元推理文庫刊、
「手焼き煎餅の密室」というタイトルを見つけた。
「なんじゃ?」と思い手に取り、表紙を見た。
「あっ、ミギーさんだ」すぐにカバーの見返しを
みて「やっぱり」
で、裏の紹介文を読む
「ライトな本格ミステリ短編集。大人気<美波の事件簿>
シリーズ、前日譚。」
表紙の感じからすると、ライトノベルのような感じだが、
「本格ミステリ」ならと、
同時に並んでいた「天使が開けた密室」と同時購入。

出版順からいくと「天使が・・・」を先に読むのだが、
なぜか「手焼き煎餅・・・」から読み始めた。
読み終えて、
なるほどトリックについては本格だし、軽く読めるのだが、
主人公が中学生や高校生で、
殺人事件というわけではないので少々物足りないかなと・・。

つづけて「天使が・・・」を読み始める。
途中までは普通に読んでいたのだが、
何か違和感を感じる
「あれ?これ読んでたかな」
高校生になった美波の行動パターンや
言動に既読感を感じたから、
だからか、犯人のあたりも直ぐについたのだが
(動機やトリックは分からない)、
読んでいたら、こんな風変わりなタイトルを
忘れるはずはないはず、
そう思いながら読み終えた。
高校生の修矢がなぜこんなひねた
青年になったのかという違和感はあったが、
高校生になった美波のキャラクターは
なかなか楽しい。
結局、決定的な既読の証拠は見つからず、
「ひょっとしたらこのシリーズの別の作品を
読んでいるのか?」と・・・。

数日後、京都に行った帰りに
河原町の古本屋で
「砂の城の殺人」を見つけて購入。
電車の中で読み始めたが、
廃墟写真家なる登場人物が
出てきた作品なら忘れるはずはない。
なぜなら、「廃墟」とか結構惹かれたりする
キーワードだから・・・。
こちらも、美波の行動パターンや言動に
既読の感覚を味わいつつ読み進めた。
「本格ミステリ」だから購入と書いたが
実際にはトリックや謎には特に興味がない
というか、それを解くのは主人公に
お任せして、その雰囲気を楽しむというのが
自分のスタイル。
そう意味では、3冊の中では
これが一番いいと思う。

で、更に数日後、近所の別の古本屋で
「龍の館の秘密」を見つけて読み始めた。
こちらも、既読のようで既読でない。
流石に托鉢のバイトというのは奇をてらったかな
と思っていたが、なるほど、そういうことを
している団体もあるかもなと妙に納得。
事件は修矢の登場であっという間に
ケリが着くが、謎については「後半部分に
重要な図版が挿入されています」の
注意書きを無視したため、途中のやり取りを
楽しめなかったのは失敗だった。
忠告は真摯に受け止めるべきだね。

既読がどうこう書いているが、
短期間に続けて読んでいる事実から
「気に入ったんだろ」といわれても反論は
出来ません。
やはり、キャラクターがいいと言わざるをえない。
しかも、表紙の美波の絵そのままの
彼女が親友の直海やかのこと共に、
もちろん、意地を張りながらも惹かれている
修矢の助けを借りて、ドジを踏みながら
事件を解決する(してもらう)展開は
楽しめます。

現在、「鏡の迷宮、白い蝶」の最終話の
佳境の部分に差し掛かっている。
これを読み終えると、次に
読む作品がない。
2010年11月にこれが出ているのだから
そろそろ、次回作が出てもおかしくないはずなのだが・・・。
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奇跡のリンゴ

2013年07月02日 | 「 えいが 」
迷った挙句に観る事にした。
迷った理由は、言うまでもなく
どんな展開で、どんなラストかが
容易に察しがつくから・・・・・。
それなのに、「私は、貧乏なんて気にしねぇ、
なのに、別れる、言われた・・・・」の
セリフのところでボロリといってしまった。
年を取って本当に涙腺が弱くなった、
セリフとかだいたい予想がついているのに・・・。
まぁ、泣いちゃったもんは仕方ない。
で、見終わってどうかというと、
十分楽しめた。
舞台が1953年から60年代(11年間)なのだが、
二人が、意外と垢抜けた感じがして
その頃という感じがいまひとつといったところか?
だから、色々な食品を散布するという行動に古臭さを
感じたのだが、当時にしたらそれしか手がなかったのだろうし、
今の遺伝子操作や組み換えといった手法など知る由もないはず。
文句をつけるとしたらそれぐらいかな。
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