たそがれオヤジのクタクタ山ある記

主に北関東の山を方向音痴で歩いています。山行計画の参考にされても責任は負いかねます。深慮せず軽く読み流してください。

なんちゃって雪山で日光の高山へ。雪の中の戦場ヶ原歩きはしんどかった。

2022年12月22日 | 日光周辺の山
◎2022年12月17日(土)

竜頭滝上駐車場(9:30)……高山(10:50)……熊窪分岐(11:22)……幕張峠(11:52)……泉門池(12:40~12:55)……青木橋(13:09)……赤沼分岐(13:39)……石楠花橋(13:50)……駐車場(14:09)

 高山には苦い思い出がある。17年前の2月。スノーシューで高山に登り、下りで中禅寺湖の熊窪に出た。そこまではいい。後は湖畔を時計回りで赤沼の駐車場に戻ればよいだけのこと。何を勘違いしたのか、反時計回りに歩いてしまい、なかなか湖畔から離れられないなと思い続けながらも、結局、中禅寺湖を一周していた。お目出たい話だ。どうも、高山が中禅寺湖の南側に位置する山と思い込んでいたふしがある。その時のメモには「スノーシュー。雪はザラメ。下山時の分岐が雪で不明。中禅寺湖一周」とある。ただでさえ鈍い方向感覚が、雪でさらに悪くなってしまったのかもしれない。それ以来、高山には行ったことがない。何せ、日光では目立たないマイナーな山だ。軽いハイキングとしても特に行きたいと思ったこともない。嫌な思い出があったからというわけではない。
 ふと、季節外れの戦場ヶ原を歩いてみたいと思った。実は、戦場ヶ原をかすめたことはあっても歩いたことはなかった。ここのところの天気状況を見ながら、少しでも雪のあるところを歩いてみたかった。あくまでも雪は少しで、長靴か、せいぜいチェーンスパイク歩き。それ以上は望まない。近い所では赤城山だったが、一時的な降雪はあっても、地元から眺めている限り白色はすぐに消えた。足尾の中倉山とも思ったが、土日は孤高のブナ目当てのネエちゃん、オバちゃんたちで混んでいるだろう。ということで、ただの歩きに徹しての戦場ヶ原にしたが、そういえば高山があったなと思い出した。平坦続きの戦場ヶ原に高山を加えれば、戦場ヶ原だけでは物足りなさそうな雪上歩きも、少しは楽しめるかもしれない。まさか、今の時期、雪山までにはなっていまい。万一深雪だったら締まってもいずにズボズボだ。雪の風景を見ながらの歩きだけで十分。なんちゃって雪山気分になれればいい。

(土曜日なのに季節外れの駐車場は寂しい)


 竜頭滝上駐車場には軽トラが一台あっただけ。ここの駐車場も除雪車がかき集めた雪でいずれ半分も使えなくなる。天気は期待もしていなかった。翌日に用事があったから今日にした。視界は悪く、小雪がぱらついている。来る途中、男体山の裾野すら見えなかった。気温は-1℃。風は弱いが冷たい。体感-5℃といったところか。車道に雪はなく、高山への歩道には雪がうっすらとあっただけだったから、悩みもせずにスパ長にした。ストックは1本だけにした。

(駐車場からすぐに高山への標識)


(積雪はこの程度。物足りない)


(夏道もはっきりしている)


(標識も明瞭)


 高山に向かう。高山までのコースタイムは1時間10分。短すぎる気もするが、雪の中の歩きだし、その後の戦場ヶ原の歩きを考慮すれば手頃な登りタイムだろう。オーバーするのはわかりきったことだが。
 雪は地面にへばりついている程度で、凍結もしていない。最初の雪山としては何だか寂しいなと思っていたが、上がるにつれて雪はくるぶしの上程度まできた。今日はこれくらいで十分だ。数日前に歩いた人がいるようで、トレースが残り、これにシカらしい足型も加わる。人のトレースは一方向だけだから、自分と同様に戦場ヶ原の方にでも抜けたのだろうか。ここの夏道がどんな状態なのかは知らないが、標識も踏み外し防止のロープもあったりする。きっと、ハイキングコースとしては整備されている道なのだろう。その夏道らしき型は窪みで残っているから、迷うようなところはない。

(この辺から先が不明瞭。見上げてロープが見えたりする)


(この標識でがっくり。まだ1キロも歩いていないのかよー)


 気楽に構えて歩いているのも最初のうちだけで、道に石ゴロ場が出てきたり、広い斜面になったりすると、夏道の跡形を追うのが難しくなる。ここの歩きが尾根通しになるのは中盤からだ。さっきまであったトレースは雪と風で消えてしまった。右往左往するが、先に目を凝らすと、ロープやら階段が見えたりしてほっとする。これを繰り返す。こうなるのが予想できたら、最初からイレギュラー歩きで1506m標高点経由の尾根通し歩きにすればよかったと思っても遅い。高山を侮っていた。積雪がヒザ下までくるところも出てくる。これは後で気づいたことだが、何かの境界杭だろうか、赤く短い杭が雪から頭を出してずっと続いていた。間隔は短い。結果として、これに沿って熊窪分岐まで歩くことになったが、最後まで、どこに導かれるか信頼できず、眼中からは無視を決め込んでいた。ただ、この杭もせいぜい30cmほどの積雪だったら確認できることであって、それを超えれば雪に埋もれてしまう。
 <高山1.5km 竜頭の滝0.9km>の標識の上で1506mからの尾根に乗った。まだ1kmも歩いていなかったことになる。さすがに尾根上の雪は少ない。大方が風で飛ばされる。一瞬、ケモノ臭がした。クマということはあり得まいが、念のためにスズを出した。

(右手に戦場ヶ原)


 歩きが幾分楽になったが、風と雪がもろにあたって顔が冷たい。吹雪ではない小雪だからまだましだ。樹林の間から、戦場ヶ原と中禅寺湖がチラリと見える。遠望はできない。尾根の前方に高い山が見えてくる。まさか、あれが高山ではあるまい。距離はともかく、きつそうだ。地図で確認する。高山の方向に高い山は大岳しかない。この視界では大岳が見えるわけがない。たいして歩いてもいないのに、戦場ヶ原だけにしておけばよかったかなと後悔した。晴れて風もなければ、そんな弱気も起きなかったろう。

(ご丁寧に。下の赤い杭に要注意。この時点では、杭の存在は意識もしていない)


(尾根歩きも、景色がないのでは黙々歩きだ)


(もしかして、あれが高山か? きついんじゃないの?)


(左下に中禅寺湖。かと思う)


(ようやく半分過ぎかいな)


(赤い杭は間隔が狭く続いているところもある)


(鞍部に標識が見える)


(あと400m。校庭一周か)


 平坦な尾根歩きが続く。楽といえば楽だが、周囲の景色が何も見えないのでは面白くも何ともなく、ただ寒いだけ。雪山を楽しむといった感覚からは遠い。やがて一旦下り、高山との鞍部になった。標識はようやく<高山0.4km>になった。ここから急登だろうなと身構える。ここまで来たからには山頂には行くが、反対側への下りが不安なら、自分のトレースで戻ればいい。そして、肝心の戦場ヶ原は、こんな天気だし、駐車場周辺を適当に回るだけにしておこう。なんちゃって雪山気分はもう味わった。

(意外と楽に登れた)


(だが、雪は深くなってきている。せめてこれくらいを期待して来た)


(そして、高山山頂)


(三角点標石は出ている)


(参考。17年前の山頂。今回の写真はモノクロか? と誤解されないように敢えて出した。ここまでも、この先の写真もまたカラーで撮ってはいる)


 急登ではなかった。ハイキング道の窪みはカーブしながら緩く登り上げていた。ただ、すでに尾根型は消えた斜面になっていたから、積雪は多くなっていて、30cmは超えるところもあった。幸いにも、長靴にはカバーがあったから、靴の中に雪が入ることはなかった。ここもまた、所々で夏道を見失ったが、ただ上を目指せばいいだけのことだ。
 山頂に到着、CTからは10分遅れの1時間20分。上出来だ。2時間はかかると思っていた。殺風景な山頂だ。白黒のモノクロームの世界。そして雪の降るどんよりとした風景。それよりも、ここの山頂はこんなに広かったっけ? と思った。初めて来る山みたいだ。帰ってから、17年前の写真を見てみた。山名標の柱は雪で隠れていた。そのため、深い雪で山頂は狭く見えたようだ。青空の下で男体山も白根山、戦場ヶ原も樹間から覗いていた。山部さんと栃木の山紀行さんの山名板も写っていた。今はいずれも見あたらない。ちなみに、この時、高山までは2時間近くかかっている。夏道の跡はおろか、だれかのトレースすらなかった。セルフで撮った写真は山部さんの山名板をバックにしていたが、その時に着ていたシャツの襟を見ると、まさに、今日着ていたシャツそのものだった。その上のフリースは、穴が空いてしまったので、今年の春に廃棄して犬小屋に入れた。そんなことを、この時点では気づかず、帰ってから知って感傷に浸ってみただけのこと。今回もセルフを撮ったが、見比べれば、17年で老けた顔は親子に近い違いになっている。

(下る)


(最初のうちは問題なかった。積雪も薄かったし)


(そのうちに、テープを見かけてほっとしたりしている)


(確証はないが、ヤブが出ていないから、これでいいのだろう)


(正解だった)


(自分の感覚では雪が深いところもあった。長靴は雪に没しているから40cmはあったか)


(クサリ場があった。この雪ですら使わずに下れる。夏道は相当に初心者向けなのだろうか)


(感で歩いている。風の吹きさらしなのか夏道の名残なのかわからないところもあった)


 ただ寒いだけなので下る。戻りはしない。先に下る。ここまで登れたのだからといったはかない自信めいたところもあった。だが、熊窪分岐までの下りは、高山までの上り以上に精神的に疲れた。
 下りは尾根伝いではない。起伏のない斜面が広がっていて、あっちに行けば危なそうだし、どこに出るかもわからないといった状態になっている。雪で夏道の跡はすっかり消え、かろうじて、ロープやクサリ、歩道の柵でわかる。つまりは、これらを探しながらの下りになった。何も見えなくなったところは感で下る。大方は雪の上にヤブが出ていないところが夏道のようで、それをあてに下ると、ロープを見つけてほっとする。雪は深くなり、ヒザ超えも出てくる。精神的にかなりへたったところで標識が下に見えた。熊窪分岐だった。たかが30分の下りだったが疲れた。助かったといった安堵感すら出た。17年前は何も感じなかったのだろうか。今よりも鈍感で、恐さ知らずだっただけのことかもしれない。

(熊窪分岐の標識。ここは小田代原に下る)


(通り過ぎてから。背後からだが、カメラを下に向けて何かを撮影していらした)


 熊窪分岐とはいっても、表示は左が中禅寺湖、右は小田代原となっている。ここは小田代原方面に向かう。積雪はくるぶしレベルに戻り、道型は明瞭。ここから3時間近い長い歩きになる。まさか、そんなに長くなるとは思ってもいなかったが、この時点では、湯滝まで行くつもりでいた。その間、小雪ながらもやむことはなかった。風が止まっただけでも幸いだ。
 10分も歩かないうちに、前方にじっと立ちすくむ男性の姿が見えた。その時は立ちションでもしているのかと思ったが、近づくと、青年が三脚を立て、大きなレンズを真下に向けて何かを撮っている。気魄を感じたので、何を撮っているのかと聞くのも失礼で、挨拶だけして素通りしたが、そこは沢状になっているところで、下に果たして水が流れていたかは確認していない。こんな天気でこんな所まで来て撮影とは物好きがいるものだと、自分のことは差し置いて思ったものだ。

(こういう直線はえらく長く感じるが、この先は、こんなのがずっと続く)


(幕張峠。「峠」にした意図が今一つわからない。専用車両用の車道が通っていて、左方向が千手ヶ浜)


(少しの車道歩き)


(ここから小田代原歩道に入る)


 千手ヶ浜に通じる低公害バス車道にぶつかる幕張峠までは、さっきのオニイさんの足跡しかなかった。車道をトラックが赤沼の方に走って行った。少し車道を歩いて小田代原歩道へ。このあたりから気まぐれにハイカーとすれ違うようになる。

(小田代原の景色。素晴らしい眺めだ)


(ここは湯滝方面に。写真では見えていないが、この辺から、雪降りがきつくなってきた。風は弱いから横なぐりにはなっていない)


 この先はまったくつまらなく長い歩きだった。苦痛ともいえる。何も見えない。雪は降りしきる。小田代原を通過して尾瀬ヶ原。木道も出てくる。木道には写真入りの解説板があちこちにある。そのすべてに雪が着いて見られもしない。それを一々雪を払って読もうとする。花の案内やら、地形の説明…。花はともかくとして、晴れていれば地形もなるほどとなるが、それに見合った風景でも見られれば少しは賢くもなろう。グレィの世界が広がっているだけでは、どんな解説版も役立ちはしない。いや、数枚は賢くしてくれたか。

 つまらないついでに話題を変えるが、10日に宇都宮の多気山と雲雀鳥屋に行って来た。多気山は自分好みの修験道の山ということで少しは期待していたが、不動尊に寄っても、修験道の雰囲気は感じず、それらしきものといったら、本堂の中から聞こえた法螺貝の音だけだった。雲雀鳥屋にしても半端なヤブ山だった。自分には面白くもない山行だっただけに、行きは高速を使ったが、これ以上の損をしたくもないので、帰りはえらく長い下道で帰った。尾瀬ヶ原の歩きはそこまでつまらないものでもなかったが、来る時期を完全に間違えて得るものもなく終わったことだけは確かだ。繰り返しになるが、晴れていて、風景を眺めることもできたら、つまらなさも薄れたであろうことは確かで、たまに行き会う外人さんを見かけては、お気の毒に、熱い温泉に入って、寒さを癒してくださいと言いたいくらいだったが、それを英語でどう言えば通じるのかと考えているうちに、ニコニコ顔の外人さんはさっさと去って行った。何が楽しいのだろう。

(戦場ヶ原ゾーンに入ったようだ)


(シカ除けゲートのようだが、これでは素通りじゃないの)


(おかしな樹のコブ)


(何の探索だろうか)


 もはや飽きていた。解説版の雪払いももう無意味な行動だ。やめた。向こうから、傘を差した二人連れが来た。男性は長靴を履いていた。同類がいるものだなと思ったが、バードウォッチングなのか、樹の上ばかりを眺めながら歩いている。よくは知らない。この時期に見られる鳥でもいるのだろうか。

(飽きている。湯滝まで1.7kmながらもしんどい。出発から気にはなっていたが、ここの標識の距離表示は甘いようだ。まさか直線距離ではあるまいな)


(泉門池のベンチ。これからすると、相応の時期に来ていれば賑わいのスポットなのだろう)


(雪を払って解説板を読む。なるほど。マガモはいなかった)


(澄んだ水)


(泉門池。池にしては大きかった)


分岐に出た。標識には「湯滝1.7km 竜頭ノ滝3.8km」とあった。目的の湯滝までは30分もかかるまい。だが、戻る3.8kmに1.7kmの往復が加わることを考えれば、7.2kmにもなる。もういい。湯滝は車でも行ける。3.8kmの方を選ぶ。ただ、泉門池だけは見ておきたかった。少し湯滝方面に行くと泉門池が見えた。雪をかぶったベンチがいくつもある。だれもいない。腹も空いていた。ここでランチにしよう。とはいっても菓子パンを食べるだけのこと。凍てついてガリガリになっているベンチの雪を払い、ビニールシートを広げて座って食事。味気なかった。タバコは持ってきていなかった。持っていたとしても一服する気分にはなるまい。立ち上がって、シートを上げると、ベンチにへばり付いていた雪は融け、そこだけが尻の形になっていた。

(青木橋)


(湯川。撮るものがないのに、無意味にやたらとカメラを向ける)


(雪払いも、興味のないのは途中でやめた)


(この解説板は)


(このことらしい)


(そして小さな老木)


(まだかいな。足も疲れてきた)


(左に赤い川)


(マガモ。普通は複数だが、他にはいなかった)


(「写真撮影台」とのこと。おそらく、バックには男体山でも見えるのかもしれない)


分岐に戻って3.8km。相変わらずに長い。何を見ても、何も感じない。これだけグレィ景色の長い距離を歩いているのは過去にも珍しい。木道を淡々と歩いている。青木橋を渡る。やめたはずの解説板の雪払いがまた始まった。解説板には、「小さな老木」やら、男体山の神と赤城山の神の戦いの話もあった。つまりはヘビとムカデの戦いか。結果は記されていなかったが、これだけで勝敗の予想はつく。ムカデが優勢で終わったら、日光は群馬県になっている。こんなくだらないことを考えて歩かなきゃ、駐車場までは遠過ぎる。湯川を泳ぐたった一羽のカモの行動をじっと見たりもした。こんな時期でも下には魚がいるのか。何度も逆立ちしては潜っていた。

(終点は間もなく)


(湯川赤沼橋)


(普通の民家のように見えるが)


ようやく「竜頭滝1.4km」になった。赤沼まではわずか0.2km。赤沼に逃げたかったが、このまま行く。湯川赤沼橋を見やって右に折れる。雪の上の足跡は急に寂しくなった。寒々とした景色の中を歩いて行くと、こじんまりした平屋の家屋があった。看板もなにもない。何かの施設なのか別荘なのか。ポツンと一軒家だ。石楠花橋を渡ったかどうかは定かではない。橋の写真は撮っていた。ラスト「0.7km」。
一時的に雪が深くなったような気がする。四つ足、それも指の形がしっかりと残った、大型動物の足跡を見かける。歩道跡を横切っていた。日光にも足尾と同様に冬眠しないクマがいるようだ。そしてシカ除けゲート。戦場ヶ原に入ってからずっとそうだったが、ゲートやらフェンスはずいぶんと見かけていたが、大方が出入りフリーといった感じで、ここのゲートですらカーテンのようなもので、角が引っかからなければ、難なく外に出られる。近年の野性シカの増加はうなぎ上りのようで、全国で300万頭を超えているらしい。300万といったら、横浜と大阪の人口の中間ということになる。100年来、生息が確認されていなかった茨城あたりでも、栃木から移動しているとのことだ。シカの天敵はかつては日本オオカミだったらしいが、それが絶滅したからには、シカの天敵は猟師とワナだけということになる。農作物とて、食害は半端ではあるまい。

(寒々とした湯川)


(石楠花橋)


(ここを歩く人の足跡は少なかった)


(竜頭の滝は橋の上流からすでに始まっているのか)


(近づいて)


(上から)


(上流を見ると四段の滝が見え、その上には吊り橋らしきものが架かっている)


(アップで)


(落ち込み。あまり珍しいものでもないが)


湯川が広くなっていた。間もなく竜頭の橋をくぐって竜頭の滝になる。長靴だったので川に入ってみた。浅瀬が続いている。下流では、水が吸い込まれるように7mほどの落差で落ち込んでいる。上流を見ると四段状の段差のある流れになっている。ナメっぽい。行って間近に見たかったが、浅瀬とはいっても川底には凹凸があって、深いところではヒザくらいのところもあり、まして薄暗くてわかりづらい。ここで足を濡らすわけにもいかず諦めた。その四段の上には吊り橋のようなものが架かっている。来る途中で近くを通過したはずだが気づかなかった。ただ欄干は見えず、果たして渡れるかどうかはわからない。

(ようやく終点)


(橋から竜頭の滝)


(駐車場に戻る。身体ではなく精神的に疲れた)


(バリバリになっていた)


橋から寒々とした竜頭の滝を眺めて駐車場に戻る。駐車場にはうっすらと雪。出る時に雪はなかった。そして車に着くと、フロントガラスはバリバリに凍り、雪がへばり付いていた。
家で今日の軌跡をカシミールで確認すると、標高差こそ600mを超える程度のものだったが、歩いた距離は12kmに近く、湯滝まで行っていたら15km超えだったろう。

 フロントガラスの氷を落とし、湯滝に向かった。路面は積もるほどではないが雪でグショグショになっていて、場所によっては凍結もしている。下から行こうとしたが駐車場は積雪で閉鎖され、仕方なく上から下った。もうここまで来ると、車道も雪道になっている。
 階段を下りきって観た湯滝は味も素っ気もなく、ただの寒々とした滝だった。後で写真を見ると、間違ってモノクロで撮影してしまったかなと思うほどのもので、これでもカラーで撮っていた。湯ノ湖脇の駐車場に戻るのに何とも長く感じた。
 帰途に就く。竜頭の滝くらいは寄るつもりでいる。下り気味の雪道をとことこ走らすと、後ろからスピードを上げた車が迫って来た。路肩に車を寄せてやり過ごす。発進しようとしたら、雪溜まりでタイヤが空回り。四駆にして脱出したが、スタッドレスだからと安心もできない。
 竜頭の滝もまた湯滝と同じようなものだ。写真だけ撮って、さっと引き上げた。隣でテレビカメラを回していたが、それは翌日放映されていた。それにしても土曜日だったからか、湯滝は10人程度ながらも竜頭の滝の駐車場は満車だった。みんな晴れを期待してやって来たのだろうが、奥日光の宿でも予約していれば、時間つぶしで立ち寄るしか仕方もなかろう。
 何だか、あまり面白くもない歩きで終わった高山、戦場ヶ原探索だった。

(湯ノ湖)


(湯滝。下る途中で)


(同じく)


(湯滝)


(竜頭の滝。この時期はわざわざ見に来るまでもない滝だ)


(今回の歩き)

この地図は電子地形図25000(国土地理院)を加工して使用しています(令和元年手続改正により申請適用外)

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