長野(長野市、松本市)への出張が入った。仕事は月、火だが、日曜日午後の出発。当然、土曜日に出て、<出張利用のちゃっかり歩き>といった算段になる。当初、松本の方が先かと思い、有明山に登るつもりでいたが、直前になって、長野先行であることがわかった。そこで、ジミ~な北信の山に変更する。候補に選んだ山は飯縄山と黒姫山。いずれもお初である。せっかくだから、だれか一緒に行かないかと声をかけたら、S男さんが即応。ただ、土曜日は予定有りだから、日曜日の山行にお付き合いとのこと。黒姫山の方をご所望とのことで、飯縄山を土曜日に歩いてしまうことにする。
※「飯縄山」「飯綱山」2種の表記があるが、山頂には「飯縄神社」というのがあり、ここでは「飯縄山」で通すことにする。
【飯縄山】
◎2013年10月5日(土)
一の鳥居苑地(9:00)……南登山口(9:12)……駒つなぎの場(9:54)……飯縄神社(10:43)……飯縄山(10:52~11:00)……一の鳥居苑地(12:30)
朝起きたらやはり雨だった。長野も雨模様。地元の山予定なら寝直しになるのだが、新幹線の乗車変更はもうできない。行くしかない。雨なら雨で、戸隠探索に切り替えてソバでも食べるつもりでいた。いつもの時間に家を出て、いつもの駅で反対側の下り電車に乗って、高崎から新幹線に乗り換える。その間、ずっと雨。次第に強くなってきていた。
軽井沢を過ぎるまでは雨だったが、上田から先、雨は降っていなかった。長野に着くと、雲の流れは速いが、薄い。何とか歩けるかもしれない。ただ、雨は南から来ている。時間の問題だろう。速攻で歩かざるを得ないな。駅前でレンタカーを借りる。山装備はレンタカー屋に事前に送りつけてある。
(登山口まで。左右は別荘地だが、売り物件のままのが目立つ)
(最初の鳥居)
(次の鳥居)
今日のコースは南登山道。それなりのワケがあって、このコースにした。一の鳥居苑地に車を置く。広い駐車場だ。急いで着替えて出発。早速、モミジを見る。先が楽しみでもあるが、晴れ間は望めないだろう。
一旦、車道に出て、別荘地を歩く。石仏や石灯籠を見ながら狛犬と鳥居。鳥居には「飯縄大明神」と記され、標識は「霊山飯綱山参拝登山道」とある。「縄」と「綱」が既に同居している。整備されたハイキングコースを進む。また鳥居。「奥宮一の鳥居」とある。続いて鳥居跡。早々に下山して来るハイカーがいる。やはり、天気を見越して早くから登ったのだろうか。下山中だったら降られてもかまわないけど、何とか山頂までは持って欲しい。また下りのお方とすれ違う。
(最初の十三仏。不動明王)
(二番目の釈迦如来像。石仏はこんな感じで続く)
「第一 不動明王」の像があった。山頂までの間に十三仏の像がある。これを見たくて、この南登山道にしたのである。脇に、この「十三仏縁起」を解説した案内板がある。丹波哲郎ほどの冥界通ではないが、初七日から三十三回忌に至る十三回の法要に関わる仏さんを祀ったものらしい。建立は文化年間とのことで、200年前のものである。この山も、古くからの信仰の山なのだろう。山頂に神を置き、途中には石仏。神仏習合の典型だ。何でも、平安時代からの修験道の山らしいが、険峻な面影は感じない。高妻山にも十三仏があるらしいが、何十年か前に登った山、記憶はとんとない。石祠があちこちにあったような気はするが、当時は、そういうものにまったく興味もなかった。
この石仏をすべて確認するつもりでいたが、撮った写真を後で整理すると、4番「普賢菩薩」と7番「薬師如来」が欠けていた。4番は上りで見逃していたので、下りで注意したのだが、見ることはなかった。少し脇にあったのだろうか。これ以外に、ナンバーなしの「馬頭観音像」を見かけた。余談だが、いずれの石仏にも那智山青岸渡寺の御札が置かれていた。いまや、神仏の臭いのするところでは、どこでも見かける御札。
(ハイキング道。この辺、少しばかり色づいている)
(駒つなぎの場)
上に行くに連れ、色づきも濃くなってきた。晴れていたら、さぞ見応えもあったろうに。まっ、くずれ天気予報の中、登れただけでもよしとしておこう。「駒つなぎの場」はちょっとした休憩スポット。ここには「第十一 阿閦如来」が置かれている。この辺から、コースは尾根巻きになり、ササも出てくるが、若干、細くなったり、足場が悪くなる程度で、特に歩行に差し支えはない。周囲の視界はガスでよく見えないが、たまに晴れたりすると、長野市内が見渡せる。北アルプスの一望はかなり無理なお話。
(水場の水は流れていない。手前にも水場っぽい所があったが、そこも水なしだった)
(ようやく出てきましたねえ)
クサリ場(つかむ必要もない)、水場(肝心なものが流れていない)を通過して天狗の硯岩。樹林から抜け出し、展望が開ける。白い視界に黄赤がポツリポツリ。上に人の動く姿を見かけ、声が聞こえる。しばらくすると、2人連れが駆けて下りてくる。別にクマに出遭ったわけではなくトレランだろう。これを最後に、山中で出会う方はいなくなった。本日、都合4名様のみ。
(そろそろ西登山道との合流)
(雲間に市街地を見下ろす)
(飯縄神社)
戸隠神社中社からの西登山道に合流。少しばかり傾斜が増した感じがしなくもない。二重鳥居のある小さな社と石祠がいくつか。そして、飯縄神社のあるピークに着いた。振り返ると、ガスの中から顔を出す斜面は紅葉がなかなかきれいだ。ただ、この辺になると、色づいた葉がすでに落ちている。雑然と石祠や石仏が置かれてもいる。まずは神社に参拝する。自分には縁はないが、武芸、忍法の神様らしい。本ピークに向かう。
(携帯トイレブースを覗いて)
(山頂はこのピークの先)
通りすがり、左手に建屋があり、「携帯トイレブース」と書かれてあった。好奇心にかられて中を覗く。携帯トイレで用を足すための個室らしい。穴あきイスが一つ。災害時のトイレのようなもの。ただなあ、と思う。大オンリーということはまずないのではないのか。普通、小も兼ねると思うのだが。そういう場合、…。それ以上は記すまい。さっきまで、自分も緊急事態が続き、ヤブの中に入り込むつもりでいたが、他のハイカーの目を恐れていた。結果的に、その後に出会うハイカーはなく、人目の危惧はまったくなかったのではあるが、我慢を重ねたためか、いつの間にか便意は収束してしまっていた。ここで、試したくとも、気分は復活しそうにはない。さて、個室には、ほうきとちり取りがあるのは理解できるが、デッキブラシがあるのは、何に使うのであろうか。床板である。不思議に臭気なし。利用する人よりも覗く人が多いと想像される。
(神社のある側のピークを振り返って)
(飯縄山山頂)
(山頂を振り返る)
山頂に到着。広いが、あるのは山名塔(といった方がいいか)と展望盤。それと石仏が一基。反対側に別のピークが見えている。雲仙寺山のようだ。瑪瑙山はガスの中。雲が目まぐるしく動いている。時々、からっとなることもあるが、総じてガスだ。セルフ撮影をして、すぐに下る。晴れていればゆっくりしたいところだろう。
(天狗の硯岩)
(一の鳥居苑地駐車場)
かすかに見える紅葉を楽しみながらの下り。雨にあたらなくてよかった。それなりの紅葉も楽しめた。見落とした4番石仏を注意しながら歩いたが、5番を目にして、次に目に入ったのは3番だった。戻ろうとも思ったが、信仰心もそれほど厚くもないので、そのまま下る。実は、7番も見落とししていたという結果ではあったが、この時点ではわかっていない。
別荘地に入ると、雑木の中で、何かを探している人が目に付いた。キノコだろうか。駐車場に着くと、キノコの選別をしているグループもいた。その大半を捨てていた。
(鏡池)
今日は黒姫高原に宿をとっている。S男さんとは宿で合流する。時間がまだある。小鳥ヶ池と鏡池を探索。観光客で混んでいる。疲れるだけだからもういいか。その頃になると、陽が出てきて、じりじりと暑くなっていた。
【黒姫山】
◎2013年10月6日(日)
大橋(6:07)……新道分岐(7:04)……西登山口(7:49)……峰ノ大池(9:00)……黒姫乗越(9:45)……黒姫山(10:44~11:02)……峰ノ大池分岐(11:11)……しらたま平(11:29)……新道分岐(12:22)……古池(13:04)……大橋登山口(13:31)……大橋(13:36)
黒姫というとC・W・ニコルさんをすぐに思い出す。著書を読んだことはあるが、それが何だったかはもう忘れた。クジラがテーマだったような気がする。それはともかく、黒姫山に登ってみたいと思って、かれこれ10年は経つだろうか。ようやく本日登れることになった。出張様さまである。
今回のコース取りは、すべてS男さんに任せていた。大橋からの8の字コースとのことで、少しは安心した。自分の予定コースだったからでもある。前日、早めに着いていたS男さん。大橋の登山口を下見されたらしい。そのおかげで、駐車場にはスムーズに到着した。黒姫高原寄りのもう一つの大橋登山口に下山する予定でいるが、ここには車が1台。狭い駐車場入れの最中。先の大橋林道側の登山口には車はなかったが、すぐに千葉県ナンバーの四駆が入り、3人組がさっさと出発した。準備をして我々も出発。そこに軽が1台入って来た。
(林道歩き。右に黒姫山の頭)
朝日を浴びて歩き出す。ゲートを越えて大橋林道歩き。右手の雲の上に黒姫山が頭だけ出している。しばらく行くと、前方に、先の3人の姿が見えてきた。1キロばかり歩いて、S男さんがふいに立ち止まり、ザックを下ろしかけた。どうしたのかと思ったら、車にロックし忘れたかもしれないとのこと。車に戻るとおっしゃる。日常的にやっていることは忘れないものだと諭し、そのまま先へとうながす。しかし、S男さんには、終始、このことが気になっていたようだ。それが証拠に、とにかく下りを除いて、ずっとついていけないくらいの早足であった。
(ツタのモミジが結構、目についた)
(腕が良ければ、お好みの色づきなのだが)
(新道分岐)
林道の紅葉もきれいだ。昨日の飯縄山と違って、黒姫山はすそ野も広い。途中で林道が分岐。ここは直進。3人組が早々に休んでいた。今度は二股。「登山道」の標識に従う。さっきから目に付く標柱「戸隠竹細工の森」。この標柱は裾野一帯で目に付いた。下山側にはタケノコの採集禁止警告まであった。とはいっても採る方は後を絶たないようだ。
周囲がササになり、きれいな赤が続くようになる。S男さんには申し訳ないが、前を歩き、クモの巣払いをやっていただいている。自分の場合、あまり気にしない方なのだが。林道、作業道が交差するようになって新道分岐。帰りはここに出て、古池方面に下る。ここから山頂に直登でもいいのだが、少しばかりきついとのことで、西登山口に迂回しての登りにした。
(大ダルミ)
(大ダルミ周辺の紅葉)
(西登山口)
(大石越えのコースがしばらく続く。きつくはないがうっとうしい)
しばらく行くと、右手に草原のようなものが見えた。ここが大ダルミ。湿原である。気持ちのいいところだ。湿原の中に踏み跡のようなものが続いている。これを辿ってショートカットしようにしても、その先はヤブであろう。さらに、尾根を一本越えないといけない。昨年以来、マイナーな尾根歩きには興味があっても、ヤブ歩きにはとんと関心がない。ましてS男さんもいる。ハイキングコースに戻る。モミジ街道が続く。この辺になると、どれが黒姫山で、どれが御巣鷹山(小黒姫)なのかわからなくなってくる。ましてや1893mピークというのもある。
地図上「西登山口」に到着。登山口とはいっても、別に、すぐそこまで車が入って来られるようなところではない。標識も「西登山道」となっている。ここから、一気に悪路の登りになる。最初のうちは木の太い根が障害になっていたが、やがて大石がゴロゴロしはじめ、面倒な石越えが多くなり、道もクネクネになった。先を歩くS男さんから次第に離されていく。この方、いまだに、歩き出し1時間、その後は30分単位での休憩といった律儀な歩きを励行されていらっしゃるから、適当に休憩を入れる自分とは自ずから勝手が違う。もう先に歩いていただくことにし、こちらは気ままに歩く。休んでは早足の繰り返しにはなるが、これが自分には都合のよい歩き方だ。
(大池)
(七ツ池の方に道が続いている)
(こちらは御巣鷹山)
水溜りが見えた。大池。ここから七ツ池過ぎまでの区間が本日のハイライトであった。今日のような、晴れてはいるが雲がかかってすっきりしない天気の中では、山頂に行かずとも、ここの景色をじっくりと満喫するのがいいだろう。ようやく、御巣鷹山と黒姫山の識別もできるようになった。いずれの山の斜面とも、紅葉が見事だ。そして、一帯のササ原。その中にずっと続く一本道。えも言われぬ光景である。ここは旧火口ではないだろうか。七ツ池は池塘かと思うが、この時期ゆえなのか、窪みが点在しているだけ。
(しらびそ平)
(ここからの紅葉もなかなか)
(黒姫山の山頂が見えだした)
(右手を見下ろすと、七ツ池の向こうに御巣鷹山)
七ツ池を抜けて樹林の中に入る。「しらびそ平」とある。なるほど、シラビソの樹林帯か。薄暗く、コケやら地衣類系が目に付く。次第にまた悪路になってきた。尾根に乗ったようだ。急さはさほど感じないが、シャリバテか、足が軽やかには運ばない。じきに黒姫乗越に着いた。小泉新道と合流。ここで食事。宿に頼んでいた朝食代わりのおにぎりは3個も入っていた。1個いただく。標識を見ると、七ツ池方面、やはり「火口」と記されていた。
また、木の根と倒木が障害になりはじめる。左側の視界が開けるも、一面に雲がかかっている。紅葉がなかったら気の滅入る登りだ。先に黒姫山の山頂が見え、表登山道と合流。いろんなコースと合流するわりには、他のハイカーの姿を見たのは、出発時の3人だけ。ほとんど、我々とは逆ルート歩きだろうか。右手下に、七ツ池が見え、その上に御巣鷹山。あの御巣鷹山はヤブ山らしい。「ヤブに敗退」といった記事を見かけたことがある。
(そして山頂)
ガスの巻いた山頂には5人のハイカーがいらした。薄日がさしながらも視界はゼロ。そんなに広くはない山頂に、石祠と展望板(まさに鉄板)が立てかけてある。残ったおにぎり2個とオカズを無理やり全部食べる。S男さんは1個だけ。S男さんは自宅まで車だからいいが、レンタカーの中に残飯を置いておくわけにもいくまい。
(下って)
(山頂を振り返る)
3人組が先行し、続いて下る。何人か上がって来る。やはり、しらたま平方面からの登りが多いようだ。晴れていれば、展望を楽しみながらの下りだろうが、そうではないのが残念だ。3人を抜く。登り待ちが多くなり、団体さんが前後して2つ。少なくとも、これまでの合計で、50人は山頂でひしめく形になる。立って食すしかないだろう。早々に登って下れて幸いであった。
(しらたま平)
(きっと、本日の見納めでしょう)
(しなの木)
しらたま平を過ぎると、樹林に入り、表示板付きの「しなの木」があった。信濃町の銘木なのだろう。信濃の国名はシナノキに由来するという説もあるらしい。ここからの下りで初めて「竹の子採り厳禁」の看板を見る。発行元は長野営林署。理屈としては、竹材払下げ区域につき採るなということだが、「違反者は没収」となっている。抜いてしまったタケノコは元には戻せまい。ここに「採集量に応じて罰金」やら「警察に通報してしかるべき処分」としていないのは、法的にも、取締りの根拠は薄いということではなかろうか。
新道分岐で少し休む。今朝、ここから西登山口に向かった。さっき抜かれた方も休んでいた。その後、走りの方が下って行った。お2人ともに林道の方に向かったが、我々はここから古池の方に向かう。S男さんは下りが弱いのか慎重なのか、ペースダウンしてしまっている。さりとてお疲れのご様子はない。むしろ、自分が古池経由は面倒くさいと主張したところ却下されてしまった次第でもある。
(見るからにいやし系の沢。S男さんがいなけりゃ、ちょっと上まで行ってみたいところだ)
(古池)
(種池)
きれいな沢の流れを見て、木道が現れ、古池。カモが泳いでいる。黒姫山はすっぽりと雲の中。こんなところにも、小さな石の社がある。苔むしたまま。供え物もない。続いて種池。案内板に書かれた解説を読まないと、ただの、汚れた池でしかない。ちょっと下るともう一つの大橋登山口に着いた。車が3台。ここは5台がせいぜいなところかもしれない。「黒姫山西登山道入口⇒」の標識があるが、頭が混乱した。掲示された案内図を見てようやく納得。こちらから入って大ダルミを経由するのが西登山道。林道起点でしらたま平を経由するのが西登山新道ということになる。
(大橋登山口)
(大橋林道の駐車地)
車道を5分も歩かずに大橋林道の登山口に戻った。こちらには車がざっと15台。早い下山のようだ。やはり、S男さんの車は確実にロックされていた。そういうものだろう。今日、後半は暑かったが、いい歩きをさせていただいた。からっとした天気だったら、気分もさらに爽快であったろうが、天気のことを悔やんでも致し方ない。そういえば、昨日の飯縄山、今日の黒姫山ともに、すっきりした山体を見ないで終わってしまった。この辺はちと残念。いずれ、他の山から望むこともあるだろう。
S男さんにお疲れさまの挨拶。彼はそのまま信濃町インターから乗って帰る。まだ2時にはなっていないが、レンタカーは3時までの予約になっている。間に合うだろうか。戸隠周辺は今日も混んでいるが、長野駅までは45分で着いてしまった。後は、山の荷物を出し、ホテルにチェックインして、風呂にゆっくりと浸かって、何食わぬ顔をして仕事の相方を待つだけか。そして、今日も飲み会か。少々うんざり。早く寝たい。
(黒姫山歩きの軌跡)
「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図200000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)、数値地図25000(地名・公共施設)、数値地図250mメッシュ(標高)、数値地図50mメッシュ(標高)及び基盤地図情報を使用した。(承認番号 平24情使、 第921号)」
※「飯縄山」「飯綱山」2種の表記があるが、山頂には「飯縄神社」というのがあり、ここでは「飯縄山」で通すことにする。
【飯縄山】
◎2013年10月5日(土)
一の鳥居苑地(9:00)……南登山口(9:12)……駒つなぎの場(9:54)……飯縄神社(10:43)……飯縄山(10:52~11:00)……一の鳥居苑地(12:30)
朝起きたらやはり雨だった。長野も雨模様。地元の山予定なら寝直しになるのだが、新幹線の乗車変更はもうできない。行くしかない。雨なら雨で、戸隠探索に切り替えてソバでも食べるつもりでいた。いつもの時間に家を出て、いつもの駅で反対側の下り電車に乗って、高崎から新幹線に乗り換える。その間、ずっと雨。次第に強くなってきていた。
軽井沢を過ぎるまでは雨だったが、上田から先、雨は降っていなかった。長野に着くと、雲の流れは速いが、薄い。何とか歩けるかもしれない。ただ、雨は南から来ている。時間の問題だろう。速攻で歩かざるを得ないな。駅前でレンタカーを借りる。山装備はレンタカー屋に事前に送りつけてある。
(登山口まで。左右は別荘地だが、売り物件のままのが目立つ)
(最初の鳥居)
(次の鳥居)
今日のコースは南登山道。それなりのワケがあって、このコースにした。一の鳥居苑地に車を置く。広い駐車場だ。急いで着替えて出発。早速、モミジを見る。先が楽しみでもあるが、晴れ間は望めないだろう。
一旦、車道に出て、別荘地を歩く。石仏や石灯籠を見ながら狛犬と鳥居。鳥居には「飯縄大明神」と記され、標識は「霊山飯綱山参拝登山道」とある。「縄」と「綱」が既に同居している。整備されたハイキングコースを進む。また鳥居。「奥宮一の鳥居」とある。続いて鳥居跡。早々に下山して来るハイカーがいる。やはり、天気を見越して早くから登ったのだろうか。下山中だったら降られてもかまわないけど、何とか山頂までは持って欲しい。また下りのお方とすれ違う。
(最初の十三仏。不動明王)
(二番目の釈迦如来像。石仏はこんな感じで続く)
「第一 不動明王」の像があった。山頂までの間に十三仏の像がある。これを見たくて、この南登山道にしたのである。脇に、この「十三仏縁起」を解説した案内板がある。丹波哲郎ほどの冥界通ではないが、初七日から三十三回忌に至る十三回の法要に関わる仏さんを祀ったものらしい。建立は文化年間とのことで、200年前のものである。この山も、古くからの信仰の山なのだろう。山頂に神を置き、途中には石仏。神仏習合の典型だ。何でも、平安時代からの修験道の山らしいが、険峻な面影は感じない。高妻山にも十三仏があるらしいが、何十年か前に登った山、記憶はとんとない。石祠があちこちにあったような気はするが、当時は、そういうものにまったく興味もなかった。
この石仏をすべて確認するつもりでいたが、撮った写真を後で整理すると、4番「普賢菩薩」と7番「薬師如来」が欠けていた。4番は上りで見逃していたので、下りで注意したのだが、見ることはなかった。少し脇にあったのだろうか。これ以外に、ナンバーなしの「馬頭観音像」を見かけた。余談だが、いずれの石仏にも那智山青岸渡寺の御札が置かれていた。いまや、神仏の臭いのするところでは、どこでも見かける御札。
(ハイキング道。この辺、少しばかり色づいている)
(駒つなぎの場)
上に行くに連れ、色づきも濃くなってきた。晴れていたら、さぞ見応えもあったろうに。まっ、くずれ天気予報の中、登れただけでもよしとしておこう。「駒つなぎの場」はちょっとした休憩スポット。ここには「第十一 阿閦如来」が置かれている。この辺から、コースは尾根巻きになり、ササも出てくるが、若干、細くなったり、足場が悪くなる程度で、特に歩行に差し支えはない。周囲の視界はガスでよく見えないが、たまに晴れたりすると、長野市内が見渡せる。北アルプスの一望はかなり無理なお話。
(水場の水は流れていない。手前にも水場っぽい所があったが、そこも水なしだった)
(ようやく出てきましたねえ)
クサリ場(つかむ必要もない)、水場(肝心なものが流れていない)を通過して天狗の硯岩。樹林から抜け出し、展望が開ける。白い視界に黄赤がポツリポツリ。上に人の動く姿を見かけ、声が聞こえる。しばらくすると、2人連れが駆けて下りてくる。別にクマに出遭ったわけではなくトレランだろう。これを最後に、山中で出会う方はいなくなった。本日、都合4名様のみ。
(そろそろ西登山道との合流)
(雲間に市街地を見下ろす)
(飯縄神社)
戸隠神社中社からの西登山道に合流。少しばかり傾斜が増した感じがしなくもない。二重鳥居のある小さな社と石祠がいくつか。そして、飯縄神社のあるピークに着いた。振り返ると、ガスの中から顔を出す斜面は紅葉がなかなかきれいだ。ただ、この辺になると、色づいた葉がすでに落ちている。雑然と石祠や石仏が置かれてもいる。まずは神社に参拝する。自分には縁はないが、武芸、忍法の神様らしい。本ピークに向かう。
(携帯トイレブースを覗いて)
(山頂はこのピークの先)
通りすがり、左手に建屋があり、「携帯トイレブース」と書かれてあった。好奇心にかられて中を覗く。携帯トイレで用を足すための個室らしい。穴あきイスが一つ。災害時のトイレのようなもの。ただなあ、と思う。大オンリーということはまずないのではないのか。普通、小も兼ねると思うのだが。そういう場合、…。それ以上は記すまい。さっきまで、自分も緊急事態が続き、ヤブの中に入り込むつもりでいたが、他のハイカーの目を恐れていた。結果的に、その後に出会うハイカーはなく、人目の危惧はまったくなかったのではあるが、我慢を重ねたためか、いつの間にか便意は収束してしまっていた。ここで、試したくとも、気分は復活しそうにはない。さて、個室には、ほうきとちり取りがあるのは理解できるが、デッキブラシがあるのは、何に使うのであろうか。床板である。不思議に臭気なし。利用する人よりも覗く人が多いと想像される。
(神社のある側のピークを振り返って)
(飯縄山山頂)
(山頂を振り返る)
山頂に到着。広いが、あるのは山名塔(といった方がいいか)と展望盤。それと石仏が一基。反対側に別のピークが見えている。雲仙寺山のようだ。瑪瑙山はガスの中。雲が目まぐるしく動いている。時々、からっとなることもあるが、総じてガスだ。セルフ撮影をして、すぐに下る。晴れていればゆっくりしたいところだろう。
(天狗の硯岩)
(一の鳥居苑地駐車場)
かすかに見える紅葉を楽しみながらの下り。雨にあたらなくてよかった。それなりの紅葉も楽しめた。見落とした4番石仏を注意しながら歩いたが、5番を目にして、次に目に入ったのは3番だった。戻ろうとも思ったが、信仰心もそれほど厚くもないので、そのまま下る。実は、7番も見落とししていたという結果ではあったが、この時点ではわかっていない。
別荘地に入ると、雑木の中で、何かを探している人が目に付いた。キノコだろうか。駐車場に着くと、キノコの選別をしているグループもいた。その大半を捨てていた。
(鏡池)
今日は黒姫高原に宿をとっている。S男さんとは宿で合流する。時間がまだある。小鳥ヶ池と鏡池を探索。観光客で混んでいる。疲れるだけだからもういいか。その頃になると、陽が出てきて、じりじりと暑くなっていた。
【黒姫山】
◎2013年10月6日(日)
大橋(6:07)……新道分岐(7:04)……西登山口(7:49)……峰ノ大池(9:00)……黒姫乗越(9:45)……黒姫山(10:44~11:02)……峰ノ大池分岐(11:11)……しらたま平(11:29)……新道分岐(12:22)……古池(13:04)……大橋登山口(13:31)……大橋(13:36)
黒姫というとC・W・ニコルさんをすぐに思い出す。著書を読んだことはあるが、それが何だったかはもう忘れた。クジラがテーマだったような気がする。それはともかく、黒姫山に登ってみたいと思って、かれこれ10年は経つだろうか。ようやく本日登れることになった。出張様さまである。
今回のコース取りは、すべてS男さんに任せていた。大橋からの8の字コースとのことで、少しは安心した。自分の予定コースだったからでもある。前日、早めに着いていたS男さん。大橋の登山口を下見されたらしい。そのおかげで、駐車場にはスムーズに到着した。黒姫高原寄りのもう一つの大橋登山口に下山する予定でいるが、ここには車が1台。狭い駐車場入れの最中。先の大橋林道側の登山口には車はなかったが、すぐに千葉県ナンバーの四駆が入り、3人組がさっさと出発した。準備をして我々も出発。そこに軽が1台入って来た。
(林道歩き。右に黒姫山の頭)
朝日を浴びて歩き出す。ゲートを越えて大橋林道歩き。右手の雲の上に黒姫山が頭だけ出している。しばらく行くと、前方に、先の3人の姿が見えてきた。1キロばかり歩いて、S男さんがふいに立ち止まり、ザックを下ろしかけた。どうしたのかと思ったら、車にロックし忘れたかもしれないとのこと。車に戻るとおっしゃる。日常的にやっていることは忘れないものだと諭し、そのまま先へとうながす。しかし、S男さんには、終始、このことが気になっていたようだ。それが証拠に、とにかく下りを除いて、ずっとついていけないくらいの早足であった。
(ツタのモミジが結構、目についた)
(腕が良ければ、お好みの色づきなのだが)
(新道分岐)
林道の紅葉もきれいだ。昨日の飯縄山と違って、黒姫山はすそ野も広い。途中で林道が分岐。ここは直進。3人組が早々に休んでいた。今度は二股。「登山道」の標識に従う。さっきから目に付く標柱「戸隠竹細工の森」。この標柱は裾野一帯で目に付いた。下山側にはタケノコの採集禁止警告まであった。とはいっても採る方は後を絶たないようだ。
周囲がササになり、きれいな赤が続くようになる。S男さんには申し訳ないが、前を歩き、クモの巣払いをやっていただいている。自分の場合、あまり気にしない方なのだが。林道、作業道が交差するようになって新道分岐。帰りはここに出て、古池方面に下る。ここから山頂に直登でもいいのだが、少しばかりきついとのことで、西登山口に迂回しての登りにした。
(大ダルミ)
(大ダルミ周辺の紅葉)
(西登山口)
(大石越えのコースがしばらく続く。きつくはないがうっとうしい)
しばらく行くと、右手に草原のようなものが見えた。ここが大ダルミ。湿原である。気持ちのいいところだ。湿原の中に踏み跡のようなものが続いている。これを辿ってショートカットしようにしても、その先はヤブであろう。さらに、尾根を一本越えないといけない。昨年以来、マイナーな尾根歩きには興味があっても、ヤブ歩きにはとんと関心がない。ましてS男さんもいる。ハイキングコースに戻る。モミジ街道が続く。この辺になると、どれが黒姫山で、どれが御巣鷹山(小黒姫)なのかわからなくなってくる。ましてや1893mピークというのもある。
地図上「西登山口」に到着。登山口とはいっても、別に、すぐそこまで車が入って来られるようなところではない。標識も「西登山道」となっている。ここから、一気に悪路の登りになる。最初のうちは木の太い根が障害になっていたが、やがて大石がゴロゴロしはじめ、面倒な石越えが多くなり、道もクネクネになった。先を歩くS男さんから次第に離されていく。この方、いまだに、歩き出し1時間、その後は30分単位での休憩といった律儀な歩きを励行されていらっしゃるから、適当に休憩を入れる自分とは自ずから勝手が違う。もう先に歩いていただくことにし、こちらは気ままに歩く。休んでは早足の繰り返しにはなるが、これが自分には都合のよい歩き方だ。
(大池)
(七ツ池の方に道が続いている)
(こちらは御巣鷹山)
水溜りが見えた。大池。ここから七ツ池過ぎまでの区間が本日のハイライトであった。今日のような、晴れてはいるが雲がかかってすっきりしない天気の中では、山頂に行かずとも、ここの景色をじっくりと満喫するのがいいだろう。ようやく、御巣鷹山と黒姫山の識別もできるようになった。いずれの山の斜面とも、紅葉が見事だ。そして、一帯のササ原。その中にずっと続く一本道。えも言われぬ光景である。ここは旧火口ではないだろうか。七ツ池は池塘かと思うが、この時期ゆえなのか、窪みが点在しているだけ。
(しらびそ平)
(ここからの紅葉もなかなか)
(黒姫山の山頂が見えだした)
(右手を見下ろすと、七ツ池の向こうに御巣鷹山)
七ツ池を抜けて樹林の中に入る。「しらびそ平」とある。なるほど、シラビソの樹林帯か。薄暗く、コケやら地衣類系が目に付く。次第にまた悪路になってきた。尾根に乗ったようだ。急さはさほど感じないが、シャリバテか、足が軽やかには運ばない。じきに黒姫乗越に着いた。小泉新道と合流。ここで食事。宿に頼んでいた朝食代わりのおにぎりは3個も入っていた。1個いただく。標識を見ると、七ツ池方面、やはり「火口」と記されていた。
また、木の根と倒木が障害になりはじめる。左側の視界が開けるも、一面に雲がかかっている。紅葉がなかったら気の滅入る登りだ。先に黒姫山の山頂が見え、表登山道と合流。いろんなコースと合流するわりには、他のハイカーの姿を見たのは、出発時の3人だけ。ほとんど、我々とは逆ルート歩きだろうか。右手下に、七ツ池が見え、その上に御巣鷹山。あの御巣鷹山はヤブ山らしい。「ヤブに敗退」といった記事を見かけたことがある。
(そして山頂)
ガスの巻いた山頂には5人のハイカーがいらした。薄日がさしながらも視界はゼロ。そんなに広くはない山頂に、石祠と展望板(まさに鉄板)が立てかけてある。残ったおにぎり2個とオカズを無理やり全部食べる。S男さんは1個だけ。S男さんは自宅まで車だからいいが、レンタカーの中に残飯を置いておくわけにもいくまい。
(下って)
(山頂を振り返る)
3人組が先行し、続いて下る。何人か上がって来る。やはり、しらたま平方面からの登りが多いようだ。晴れていれば、展望を楽しみながらの下りだろうが、そうではないのが残念だ。3人を抜く。登り待ちが多くなり、団体さんが前後して2つ。少なくとも、これまでの合計で、50人は山頂でひしめく形になる。立って食すしかないだろう。早々に登って下れて幸いであった。
(しらたま平)
(きっと、本日の見納めでしょう)
(しなの木)
しらたま平を過ぎると、樹林に入り、表示板付きの「しなの木」があった。信濃町の銘木なのだろう。信濃の国名はシナノキに由来するという説もあるらしい。ここからの下りで初めて「竹の子採り厳禁」の看板を見る。発行元は長野営林署。理屈としては、竹材払下げ区域につき採るなということだが、「違反者は没収」となっている。抜いてしまったタケノコは元には戻せまい。ここに「採集量に応じて罰金」やら「警察に通報してしかるべき処分」としていないのは、法的にも、取締りの根拠は薄いということではなかろうか。
新道分岐で少し休む。今朝、ここから西登山口に向かった。さっき抜かれた方も休んでいた。その後、走りの方が下って行った。お2人ともに林道の方に向かったが、我々はここから古池の方に向かう。S男さんは下りが弱いのか慎重なのか、ペースダウンしてしまっている。さりとてお疲れのご様子はない。むしろ、自分が古池経由は面倒くさいと主張したところ却下されてしまった次第でもある。
(見るからにいやし系の沢。S男さんがいなけりゃ、ちょっと上まで行ってみたいところだ)
(古池)
(種池)
きれいな沢の流れを見て、木道が現れ、古池。カモが泳いでいる。黒姫山はすっぽりと雲の中。こんなところにも、小さな石の社がある。苔むしたまま。供え物もない。続いて種池。案内板に書かれた解説を読まないと、ただの、汚れた池でしかない。ちょっと下るともう一つの大橋登山口に着いた。車が3台。ここは5台がせいぜいなところかもしれない。「黒姫山西登山道入口⇒」の標識があるが、頭が混乱した。掲示された案内図を見てようやく納得。こちらから入って大ダルミを経由するのが西登山道。林道起点でしらたま平を経由するのが西登山新道ということになる。
(大橋登山口)
(大橋林道の駐車地)
車道を5分も歩かずに大橋林道の登山口に戻った。こちらには車がざっと15台。早い下山のようだ。やはり、S男さんの車は確実にロックされていた。そういうものだろう。今日、後半は暑かったが、いい歩きをさせていただいた。からっとした天気だったら、気分もさらに爽快であったろうが、天気のことを悔やんでも致し方ない。そういえば、昨日の飯縄山、今日の黒姫山ともに、すっきりした山体を見ないで終わってしまった。この辺はちと残念。いずれ、他の山から望むこともあるだろう。
S男さんにお疲れさまの挨拶。彼はそのまま信濃町インターから乗って帰る。まだ2時にはなっていないが、レンタカーは3時までの予約になっている。間に合うだろうか。戸隠周辺は今日も混んでいるが、長野駅までは45分で着いてしまった。後は、山の荷物を出し、ホテルにチェックインして、風呂にゆっくりと浸かって、何食わぬ顔をして仕事の相方を待つだけか。そして、今日も飲み会か。少々うんざり。早く寝たい。
(黒姫山歩きの軌跡)
「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図200000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)、数値地図25000(地名・公共施設)、数値地図250mメッシュ(標高)、数値地図50mメッシュ(標高)及び基盤地図情報を使用した。(承認番号 平24情使、 第921号)」
いつもなら即アップと思っていたのですが、ご出張だったのですね。レンタカーの手配と荷物の発送、用意周到ですね。なかなかマネできません。でも雨にあたらず幸いでしたね。紅葉も綺麗で七ッ池など好みです。黒姫はいつか行こうと思ってましたのでよく覚えときます。木金あたりが出張だと良いのですが(その前に長野の出張なんて出来そうに無いですが・・・笑)
それは、それは、失礼いたしました。でも、私が出張ついでに山に行ったこと、よくわかりましたね。
黒姫山はいい山ですよ。ただ、コースのとり方ですね。反対側のスキー場方面から入るのが一般的なようですが、ただきついだけで面白味はないようです。
今回の歩きの中で、やはり、大池から七ツ池にかけての景色が絶品でした。あのあたりの撮影には広角がいいような気もいたしました。
別に、北信の山に興味を覚えたわけではないのですが、斑尾山には行ったことがなく、いずれとは思っております。
出張ついでの山歩きは、気ぜわしいことは確かです。用具類もその場で選べないし。やはり、自分の車に荷物を突っ込んで、休んで登るのがベストですよ。
以前、有明山と言っていたのはこのときだったのですね。
出張地の順番が変わ、柔軟に変更するところは流石だと思えました。
確かに地味な山で私が歩いているのも妙高山だけです。
場所柄、避暑地のイメージがありますが、やはり秋の方が良さそうですね。
早い、紅葉狩りゲットですね。石仏もナンバーリングされていると、逃した番号が何となく気残りになるのが分かります。S男氏は、黙々と歩いていたようで、感激の言葉は出なかったのかな。
私も来週末、奥日光へ遊びに行くので、紅葉が迎えてくれる事を願っています。
そうなんですよ。松本が先で、なら、有明山と思っていた次第なのですよ。有明山は登ったこともなかったし。ただ、有明山に行ったとしても、あの天気と雲では、北アルプスの眺望は期待できなかったかもしれません。
お笑いですが、むしろ、水曜日に松本から長野に戻ってくる電車の車窓から、北アルプスの山並みがきれいに見えたのは皮肉なことでした。
柔軟に変更といっても、行ったことがなくて、行きたいと思っている山はあまたありますし、その中から引っこ抜いただけのことです。手持ち在庫はまだまだありますよ。むしろ、優先順位で悩むところです。
夏の黒姫は知りませんが、そんなに涼しいイメージはありませんね。私なんか、むしろ、残雪の時に歩けばいいだろうな、なんて思ってしまいました。この時期もいいですけどね。
池に映った景色とは鏡池のことですか。あそこ、ネットを見ると、紅葉をバックにきれいなところで、撮影スポットになっていますね。この辺は、紅葉はまだ早かったようです。戸隠の上部が隠れてしまったのでは、シャレにもならない写真です。
石仏のナンバリング、最近は、えらく古い石祠や石仏に出会う機会が少なくなり、感激も一時に比べて幾分薄れています。200年前とはいっても、もう江戸時代の後期ですよ。せめて、前期のを見てみたいものです。そのため、見逃しは、そんなに気になってはおりません。改めて出かけることもあり得ませんよ。
S男さん、お強いですね。たじたじでしたよ。先頭をずっと歩いて、迷うこともなかった。私なら、必ず別道に入ったりするものです。
なかなかクールな方ですから、感激の言葉をはくようなあさましさはありませんでしたが、その分、写真をパシパシ撮っていましたから、紅葉の景色にはそれなりに感心されていたようです。
奥日光ですか。山に登らなければ、来週の週末あたりは見ごろでしょうね。滝にかかるモミジなんか、最高ですよ。
この両山は高妻山検討時に近辺の山として次の候補にはなっていたはずでしたがいつの間にか忘れ去られておりました。
十三仏は高妻山にて見ておりますが、同様の石仏がまつられているのが興味深いですね。
黒姫山には無かったのですね。
ちなみに私は黒姫山というと相撲取りを思い浮かべます。
二人とも晴れ男ですかね。
たそがれさんとは春、秩父以来の久々の同行をさせていただきました。
たそがれさんと一緒と言うのは楽しみでもあり、緊張感もそこそこあって良い歩きになりました。先行させていただきましたが前回の教訓もありそれなりに必死で実は歩いておりました。頂上では残念ながらガスがかかってしまいましたが、途中の紅葉は満喫しました。斜面一面に広がる絵の具のオーケストラにはただ立ち尽くしてシャッターを切るのみですね。ただ、自分の写真を見てたそがれさんの写真と見比べるとここでも腕の差を実感させられましたが・・
また、宜しくお願いいたします。
お相撲さんの黒姫山ですか。そういえばいましたね。あまり偉くならなかったような気がしますが。調べると、この黒姫からの命名ではなく、糸魚川の黒姫山から四股名を付けたようですね。
ハイトスさんも忘れる程度の山ですから、大した山々ではないでしょう。北信の山なんか、地味ですからね。長野といったら、やはり北アルプスには負けますよ。しかし、そんなところがいいとも思っておりますが。
石仏の件、やはり高妻山にもありましたか。石祠の連続ではなかったでしょうか。黒姫山は宗教色のない山でしたよ。せいぜい、山頂にとって付けたような石祠がある程度で。ただ、スキー場側のルートにはあったかもしれませんが。
先日はお付き合い、お疲れさまでした。
S男さんの健脚ぶりにはまいりましたよ。ついていくのがようやっとで。地道に奥武蔵や日光の山々を歩かれている証でもありますね。
絵の具のオーケストラですか。S男さんも詩人ですね。そんな表現は、頭をひねっても、私には出てきませんよ。
まぁ、私の場合、別に緊張する必要もありませんので、次にご一緒の際は、存在を無視して、さっさと行ってくださいな。私も、適当についていきますので。