たそがれオヤジのクタクタ山ある記

主に北関東の山を方向音痴で歩いています。山行計画の参考にされても責任は負いかねます。深慮せず軽く読み流してください。

万二郎岳と万三郎岳

2009年11月22日 | 静岡県の山
◎2009年11月20日(金)―1人

 3連休を4連休にして、伊豆高原にある勤務先の保養所に行ってきた。後でI男とK女が合流することになっているが、2人とも、オレのように簡単に休暇をとれるようなご身分ではないらしく、1人での山行となった。家を6時に出て、環八の渋滞に巻き込まれ、天城高原ゴルフ場に着いたのは11時を過ぎていた。予定よりも1時間オーバー。来年の春に圏央道が厚木ICに合流するらしく、そうなれば、アクセスもかなり楽になる。待ち遠しいところ。丹沢方面も身近になる。

 天城山という山があると思っていたが、これは総称らしく、万二郎岳や万三郎岳は白田山の外輪山に過ぎないようだ。天城峠から歩いて行けば、天城山に通じるかのような錯覚をしていた。ゴルフ場手前のハイカー用駐車場には、平日にもかかわらず車が10台ほど駐車してあった。さすが百名山といったところ。歩き出しは11時15分。こんな時間の歩き出しは無謀に近いところもあるが、標高差も300m程度だろうし、両山を歩いて4時間弱で歩けそうだから、何とか明るいうちには戻れるだろう。場合によっては、万二郎岳だけで戻って帰ればいい。そんなにガツガツした気持ちもない。トイレに自然観察用のガイドブックが野積みされ、コース案内なんかも記されていて、なかなか便利。裏を見ると定価300円と記されていたが、料金箱もなかった。無料ということだろう。いただくことにする。あった場所が場所だけに、ちょっと臭いが染みついていた。上のではなく、中央部から引っこ抜いた。

 道はぬかるんでいる。早々と靴に泥が付く。来る途中で気になっていたが、路面が濡れていたから、今朝方まで雨が降っていたようだ。からっとした晴れではないが、雨にあたる心配はない。苔むした原生林といった風情の道をしばらく行く。自分の辿ろうとしているコースはシャクナゲコースというらしい。自分にはシャクナゲはあまり印象がよろしくない花だ。ヤブ山ではこれがうるさいヤブを作ってくれる。ところどころに霜柱。日陰ゆえか、こんな時間でも溶けないまま。15分ほどで万二郎岳への登山口になる。右に行けばストレートに万三郎山だ。迷いなく万二郎岳に向かう。ここに、石ボッカ協力の依頼看板があった。何のことだか分からなかったが、登山道が崩れかかっているため、その補修用に石を1個運んで欲しいということらしい。一見の客であるオレは協力を惜しんだ。

(こんな感じのハイキングコース)


 確かに道は痛んでいる。このコースの延長線上に昭和の森というのがある。何やら皇室にちなんだ名称くさいが、行幸、行啓、お山遊びの後は、ほったらかしかも。それをさらに感じたのは、万三郎からの戻り道だった。崩壊寸前の整備されていない箇所が随分とあった。しばらくくねくねした道を登る。傾斜は緩やかできついところはない。苔もずっと続いている。ふと気になった。伊豆に熊はいるのだろうか。平野部で遮られ、熊も渡って来ない気がする。上から1人。平日だから、年配者が多いかと思ったが、今日、出会った4人は皆んな、見た目、若い方々だった。分岐から40分程で万二郎岳。もう正午は過ぎている。山名標示板を見ると、趣味の悪いいたずら書きがあった。万二郎の二に横線を入れて万三郎にしてある。この山は展望がない。富士山と海を見るのを楽しみに来たが、ちょっとがっかり。ガイドブックには、このコース一番の好展望スポットがこの先の岩場にあるらしい。そそくさと山頂から下る。

(岩場からの富士山)


 目の前に見える大きな山が万三郎岳かと思っていたが、万二郎岳から万三郎岳までは1時間以上かかるから、地図と照らし合わせると、その2つほど先にあるピークかもしれない。富士山がちらちら見える。木がじゃま。岩場に到着。確かに富士山が見えた。南側には海。富士山も海も霞んでいなかったら、もっときれいだったろうにな。残念だ。しばらく景色を楽しんだ。目の前に見えたピークは馬の背というところだった。平坦になっている。そしてアセビのトンネル。こういうのも珍しい。アセビもこんなに大きくなるものなのかと感心する。トンネルがしばらく続く。歩くコースは相変わらずなだらかで楽。

(アセビのトンネル)


 シャクナゲが目に付くようになった。無論、花の時期はとうに過ぎている。ここのシャクナゲは大ぶりで不気味。ブナも多くなった。石楠立を通過して万三郎岳。万二郎岳から50分くらいか。山名標示板が万二郎岳と同じで、似たような山頂の雰囲気になってしまっている。万二郎岳よりは少し展望がいい。遅い食事をする。若いカップルが先着していたが、オレの到着とともに、そそくさと下山した。何気なく目に入ったが、男は不器用で、女に着ているシャツを直してもらったり、バンドを締め直したりしてもらっていた。今まで何をしていたんだか、ついいぶかしんでしまう。まさか、ご褒美をもらっていたわけでもあるまいな、なんて。

(万三郎岳)


 下りにかかる。これがまた長く感じる。カーブが続き、同じところを何度も歩いているような風景が続く。道はガレ場が多く、集中豪雨でもあったら、崩れてしまうだろうなと思うところも数か所。かなり以前、天城峠を歩いている時、これが伊豆の山特有の風景なのかなと言葉では表現できない、肌で感じるものが脳裏にあったが、歩いていてそのイメージが蘇った。ここにも伊豆の原風景か。

(おつかれさまか)


 万二郎岳への分岐に合流してゴルフ場に向かう。ようやく乾いた靴もまた泥んこになった。万三郎山からほぼ1時間半。やはり正味4時間のコースだった。駐車場4時到着。もう車はなかった。ここの駐車場には靴の洗い場があって助かった。車に泥だらけ靴を入れるのは気が引ける。今晩の宴会が楽しみだったが、2人それぞれから到着が遅れるメールが入っていた。何だよあいつらは。まぁ、明日は3人で長九郎山に行くつもりだから、軽くしごいてやろうか。

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1 コメント

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Unknown (S脇)
2010-09-17 10:58:33
天城山は車なら百名山でも最も手軽に上れる山ではないでしょうか。私も昨年の元旦に上りました。でも写っている万三郎の新しい山頂標識は無かったです。周回して駐車場に戻るコースはやはり面白味に欠けるのでピストンでもいいくらいですね。

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