カツオくんはかもめ第三小学校5年3組&『まぐろ袋ブログ』

どうもこんにちは、富田林薫(とんだばやしかおる)です。
遠洋マグロ漁船乗りです(ぇ?

海のグライダー!その姿スマートに!その飛行美しく!

2004-05-31 13:34:22 | Weblog
トビウオ(ホントビ)
和名  トビウオ(ホントビ)
英名  flyingfish
学名  Cypselurus agoo agoo
目名  ダツ目
科名  トビウオ科
属名  ハマトビウオ属
生息気候帯  温帯水域、亜熱帯水域
生息場所  海水域-沿岸水域-遊泳性
海水域-沿岸水域-表層
最大体長  35cm
背は鮮やかな濃青色で、腹は銀色。
胸びれが大きく発達し、海中からこれを広げて飛び出して滑空する。
腹びれもかなり大きく発達していて、複葉飛行機のようである。
大型魚に餌として追われ、時に数百メートルも滑空する。
表層を遊泳して動物プランクトンを食べる。


TOP・GUNのテーマ「Danger Zone」♪

「皆さんこんにちわ~!第67回全日本トビウオジャンプ選手権大会!の熱い季節がまたやって参りました。今日は富山湾沖、7海里の日本海オリンピック記念ジャンプ場から生中継でお送りします。」
と、海上の実況席で声高々にアナウンスするのは、日本海テレビアナウンサー歴15年の早田ガツ夫である。
早田ガツ夫はこの全日本トビウオジャンプ選手権大会が大大好きなのである。
そして、この実況も7年やらせてもらっている。
「はい、では今日の解説者の方をご紹介します。トビウオ研究家であり、遠洋マグロ漁船船長でもあります、飛田鮪さんです。こんにちわ、飛田さん!今日は宜しくお願いします。」
「はい、みんさんこんにちわ~、飛田です。今日はどうぞ宜しく。」
「ところで、飛田さん今日の試合どの様な展開を予想されますか?」
「そうですね~、とりあえず本命は昨年、一昨年の優勝者、脱目鳶輔でしょうね!彼の3連覇がどうなるか!まずこれが見所でしょうか」
「そうですね!やはりそこですね!しかし、今年は近年着々と力を付けてきた、浜飛魚海の存在がありますよね!」
「そうです、彼は地方大会ではダントツ成績で優勝を重ねて来ました。非公認ですが、807mの記録も残しております。」
「807mの記録ですが!それは凄いですね!昨年の脱目選手の優勝記録が785mですから、それを大きく上回る記録と言うことですね!それは楽しみですね!」

そうこうしているうちに選手入場である。

TOP・GUNのテーマ「Danger Zone」♪

先頭には昨年の優勝者、脱目鳶輔が優勝旗をエラに挟み自信満々の表情で入場してくる。
そして、ぞくぞくと選手たちが入場してくる。
そのなか、ひときは目立つブルーの体色、大きい胸びれをもつ選手が一匹。
そう!このところ、めきめきと力を発揮してきている、浜飛魚海である。
そして、選手宣誓!
開会宣言!と終了し、いよいよ競技が始まった。

「飛田さん、いよいよ始まりましたね~!!!!」興奮を抑えきれない早田である。
「そうですね、ではまずこの競技をあまりご存知でない方のために、簡単にルールをご説明しておきましょう。」
「あっ、そうですね飛田さん!宜しくお願いします。」どうも、実況そっちのけでのめりこみ気味である。
「はい、ルールーはいたって簡単です、700mの助泳区間で加速し踏み切り盤上でジャンプするそれだけです、あとは風に乗るなり、尾びれで海面をたたくなり、しても大丈夫です。そして、いかに遠くまで飛行するかです。それによって飛行点が付きます。あと5匹の審判魚により、飛形点がでされます。そうですね、いかに美しい形で飛行するかということも採点します。それら二つを足して得点の多いトビウオの優勝となります。」
あの~何のことはない、スキージャンプと一緒ではないですかな??
「はい、ご覧の皆さんルールは分かりましたね!では、早速競技の始まりです。」
と同時に、一匹目がスタートした!
700mの最大加速そのスピードは70kmに達す!そして、尾びれで水を蹴りジャンプ!!
「さあ、一匹目が飛び出しました!いい飛び出しですね!飛田さん!」
「そうですね、踏み切りスピードが70kmまあまあです、少し飛び出し角度が浅いかもしれませんね~」
「はい!記録が出ました。ただいまの記録は698mです。まあまですかね!飛田さん」
「う~ん、やはり飛び出し角度でしょうかね?あと、飛行時の風の使い方がうまくいきませんでしたかね?」
「なるほど、飛行時の風も重要になってくるのですね!」

そして、次々と選手がジャンプし、ついに優勝候補、浜飛選手の登場である。
会場が静まり返る、なにせ非公認ながら前人未到の800m越えをしたトビウオである。
みなの、期待と緊張が高まる。

「さあ~、いよいよ浜飛選手の登場です!どうですかね~飛田さん記録更新はありますでしょうか?」
「あると、思いますよ!浜飛選手は体調も万全絶好調と聞いておりますからね。」
「そうですか、あっ今スタートしました、速い、速い、素晴らしい加速です、ジャンプしました!踏み切り速度はなんと!83kmです~!そして、また美しい飛形!風を切って滑空していくグライダーの様です!素晴らしい!」

そして、着水!
会場から割れんばかりの拍手!!!!!!!

「今記録がでました!!812m!!812mです!日本新記録です!!日本新記録です!!浜飛選手この段階でダントツのトップです!すばらしいジャンプでしたね飛田さん!」
「びっくりしました!長年トビウオ研究をやってきましたが、このようなジャンプを見たのは初めてです!いや~!感動したと言っても良い!」
「そですね!となると、ディフェンディングチャンピオン三連覇がかかる脱目選手どうでしょうかね?これは大きなプレッシャーとなると思いますが。」
「ですね~、でも、2連覇しているのですからそこはある程度落ち着いたジャンプはできると思いますが、、う~んどうでしょう?」

そして、最後の選手。脱目選手の登場である。
また、また、シーンと静まり返る会場!
緊張が高まる!
そして!スタート!

「脱目選手!今飛び出しました、これまた、見たこともないよな素晴らしい加速、速いです!速いです!今ジャンプ!!踏み切り速度87kmでましたよ!大きく飛び出しました!これまた美しい飛行形!!!飛田さん、これはいけるかもしれませんね~」
「そうそうそうですね!今まで一番の加速飛び出しと見ましたよ!」

ぐんぐんと飛行距離を伸ばす脱目選手!
が、その時・・・・脱目選手の胸びれが大きく揺れた!
と同時に、失速!

「あああああああああああぅっ!脱目!!!!失速!失速!失速!失速!失速!失速!失速!失速!失速!しました~・・・あああああああああああ、っつ。。」

着水・・・・・・・・・。
会場中で興奮がため息に変わる。。。

「脱目!!!失敗ジャンプ~!!失敗ジャンプ~!!失敗ジャンプ~!!失敗ジャンプ~!!失敗ジャンプ~!!」

「ととと、飛田さん、、、、、どうしましたかね?突然の失速。。」
「私にも判りませんですね~、あの調子でしたら、日本新記録更新はまちがいないと思ったのですがね~」
「あ、今、情報が入りました、脱目選手、胸びれの一部が風圧で裂けたらしいです。命に別状は無いとのことですご安心下さい。ああ、飛田さん、こんなことがあるのですね、、、」
「そそそそうですね、、あまりの加速と飛び出しに、胸びれが耐えられなかったのでしょうかね?それにしても、残念です。」
「あ、しかし、今、新チャンピオン浜飛選手のもとに脱目選手が泳ぎ寄りました!傷ついてない胸びれでがっちり握手です!お互いの健闘を称えあってます!感動です!感動です!感動です!感動です!感動です!感動です!」

TOP・GUNのテーマ「Danger Zone」♪

「みなさん!第67回全日本トビウオジャンプ選手権大会!いかがでしか!新チャンピオン浜飛選手が誕生し感動のフィナーレでした。では、今日はこの辺で!次の第68回全日本トビウオジャンプ選手権大会!でお会いしましょう!!では、さよなら!さよなら!さよなら!」




-完-






全日本トビウオジャンプ選手権大会!

毎年、富山湾沖7海里の日本海オリンピック記念ジャンプ場でおこなわれているらしいとう事は確からしい??