カツオくんはかもめ第三小学校5年3組&『まぐろ袋ブログ』

どうもこんにちは、富田林薫(とんだばやしかおる)です。
遠洋マグロ漁船乗りです(ぇ?

「2010年12月」。

2011-01-01 08:47:09 | Weblog
うたのわ。

風のような気がして振り向けば落葉がすこし寄り添い合った

未知数をかぞえていたら彼方から夕日のような数学者くる

許してはくれない棘が喉もとに出かかる声を突き刺すのです

黒猫が今日の記憶をしなやかに悲しい屋根を飛び越えてゆく

触れなくともギターの弦はのびてゆく夕日の影を追い掛けながら

空色の鞄は遠い夏の日を詰めていたこと忘れてしまう

悲しみの炬燵のなかに火星から赤いひかりがあふれはじめる

憎しみの声は忘れてなりましょうミルクティーなら温かいはず

許したら鳩になるまで冬の日を凍えるように飛ばなくていい

冬からの電話が続く胸中に溜まる落ち葉を拾い集める

ノイズから歌になるまで抱いていた明日のような短波受信機

思うのは憎しみをすべて許したら星空に降るアジの開きだ

水面のかたりだす夜 うおの背をなでようとした湖がある

希望から外れた空の交差点スターダストになってるなんて

ジングルベルの回転数をあげながら観覧車からのぞむほしぞら

蛍光灯またたきながらさよならを私のもとに告げるのでしょう

あなたから夜空のように歌いだす星になるまで続けましょうね

すきまから聞こえるようにある歌のまたイヤフォンを深くさしこむ

それはすぐ消えてしまう粉雪をあつめていますこころの小瓶

つないだ手をはなさないよう気をつけて雪道をゆく雪道をゆく

燃え上がる湖のほとりひとり漆黒のセーターの毛玉ひっぱる

最後までいたかった空消えてゆく消去ボタンを押したのは誰

逆光をこころに刺しておだやかな白熱灯ある春を待ってる

できるだけ涙をとめる夕刻にあなたのようなあなたが消えた

十二月の空の話は深刻で飛んでゆけない 雪が降り出す

光ります 証のように雪を待つ手のひらの上ひとつひとつに

シャーペンを胸ポケットに大切にしまって内に少しの春を

カラフルな夢をみているよい夢を持って帰ろう願いのような

おそるおそるどちらかというと腕を振りわたしの中から走り始めた

すこしずつ背をそむけたらミスチルの月のひかりの領域にいる

モノクロにやさしいのです鍵盤は昭和の音になるのでしょうね

万人に伝えるべきだおっぱいのともしてまわる浄化作用を

十二月ひかりのなかにプレゼント聞きまちがえて円周率を

もしぼくが悪代官に生まれかわれば水戸納豆は販売禁止

一生に一度は女人の帯を引き「お代官さまあー」と言われてみたい

越後屋は改心をして三越と名前をかえる愛しさと切なさと寂しさと

「本物かな?」と小判の端をかじるから 悪代官さまも歯が命

悪代官に生まれかわって越後屋と銀座のクラブで豪遊したい

歯車のない世界のなかでふれあうの面と面はやさしくて

青き星ならばいつまでも青き月を抱き寄せよ あなたは

いま孔雀の羽根は冬の日の光りの無きに頑なまま いま

大きなそれは大きな指先が生えてきた核弾頭を引き抜く

緑陽樹 忘れてしまう夏空をその一葉に覚えているか

気を抜けば沈んでしまう鋼鉄を水中の翼となり持ち上げる

援護します わたしが一つ壊れてもわたしの代わりはたくさんあるの

赤い羽根共同募金のひとたちが鳩の不幸をスルーしている

オレンジ色の特急に乗り込む朝のとてつもない運命の予感

本日のパフューム占いラッキーアイテムはのっちカラーはバーミリオン

来年もジングルベルがあるように青い地球をかざりましょうね

人類がはめつするほどあわれんで宇宙の彼方に長距離電話

赤鼻のトナカイならば生け捕って僕がサンタになってあげるよ

彗星の婚約指輪が欲しいなら取ってくるまで はやぶさとなり

かなしみを煮込んだ鍋を人類の気持ちになってふたをする

何時からか空の涙を受けとめるガラスの器をみがいています

傲慢な言葉のなかでゆっくりと丸まってゆくひらがなのよう

寒暖計 空の小指につながるために赤い糸のばす暖かな午後

何処へゆく雨なのだろう私には語りかけずに立ち去ってゆく

背伸びする水銀灯の真上には星空がある 何処にもゆけず

鮮やかさが無くなつてゆく存在を掴みそこねて 外れます

忘れられた傘の所有者に思い出す心がないかもしれません

強風はわたしの明日を持ち去つて昨日の空ばかり見えます

であるのにもかかわらず消されるということで何もない現実

おそらくは差し延べられるミスチルのニューアルバムを買って帰ろう

どことなくあったかだろうじーさんとばーさんが手を取りあって歩む冬の日

師走、師走。スタートライン 先生の心は遥かウサイン・ボルト

呼吸というものからしてなんか忙しそうなふりをしている 十二月