カツオくんはかもめ第三小学校5年3組&『まぐろ袋ブログ』

どうもこんにちは、富田林薫(とんだばやしかおる)です。
遠洋マグロ漁船乗りです(ぇ?

「2010年8月」。

2010-09-01 19:27:18 | Weblog
題詠blog2010:070~080。

先生の白衣の白にすこしだけ希望の色をまぜて下さい

永遠の希望のような約束の記憶も褪せてゆくのでしょうね

溢れ出す冷水を受け止めるには僕のコップはとても小さい

遅れ気味にやってきた弁明にいったい何を聞いたら良いの

聞かないで下さいあとがきから読みはじめた小説もあります

顕微鏡写真のなかに遥かなる銀河宇宙が生まれた模様

この街は電話ボックス消えてゆきスーバーマンに着替え出来ない

対になるブックエンドの片方は燃えないゴミの真夜中に泣く

明け方を気にする事のない夜にワイングラスの指紋が残る

ああ、第3新東京市 地中深く深く沈みこむ魂のゆきさき

真夜中のセルフスタンド一人では動きだせない玩具の車

うたのわ。

贋物の星座に抱かれ眠る夜プラネタリウムの君のようだね

八月のなくした僕の貝殻にとおくきこえる蝉のしおさい

褐色の歌手じじじじーと歌い終え夏の隙間に落ちてゆく 翅

揺り篭のそとの世界を思い出しながら眠る天空のゆりかご

ひかりひかり生まれて消える真夜中の線香花火のマゼラン星雲

抜け殻を拾って歩く公園は生まれ変わった蝉でいっぱい

エアカーテンのように遮断する見えない壁を無言と呼んだ

連続で瞬きを続けていたらばくばくとバクが夢を食べるのです

通り雨通り過ぎたら濡れた髪慰めあって帰ろうか

願わくは少し時間をおくれ永遠の黒の隙間に生をねじ込む

ミンミンミンミンミンミイーンミンミンミンミンミンミイーーン みじかい夏よ

八月の僕は陽射しを求める蝉で冷たい雨に泣いたりもする

僕たちの僕たちによる僕たちの為のサマーウォーズ 理由などない

夏の日のひかり空に多すぎて眩しくないのトンボの複眼

七日間の夏のひかりを記憶するミンミンゼミの翅の透明