カツオくんはかもめ第三小学校5年3組&『まぐろ袋ブログ』

どうもこんにちは、富田林薫(とんだばやしかおる)です。
遠洋マグロ漁船乗りです(ぇ?

「2010年7月」。

2010-08-01 07:56:11 | Weblog
電話。

 夏空のひかり電話のベルが鳴り「愛している」とひまわりの声

・君からの返事ないのはiPhone4の受信感度の悪戯だよね

 「アンテナが一本だから悲しくてとてもとても不安なまみより」

 終焉を迎えた夜のあなたには話しかけても通じない バリ3

・それは二年前の多機能ケータイ流れ着くガラパゴス諸島の渚

題詠blog2010:061~069。

白色はしろいろの永遠のために冷や奴に箸を差し込む

ネクタイを結びそこねた日常の誤飲してゆく白い錠剤

笹舟に願いをたくす明け方の仏国文学のような川の流れの

おとうとの声はとぎれた星空のふたごのあには涙をぬぐう

海に近い耳小骨へと触れてゆくおはようらしき穏やかな揺れ

草原の雛壇の夢 春風が吹き出す頃にまた来ましょうね

匿名で構わないからこの僕に三億円ほど寄付してくれぬか

此処だけの話なのですが胸中に喜怒哀楽を育てています

玄関に南海の孤島が現れてどうしても僕と友達になりたがる

うたのわ。

記憶せよ 夏の始まり空のひかりを愛するように三ツ矢サイダー

盛夏 世界に雪ふりつもる夜の夢見てダウンジャケット眠る

マフラーは夏にきらわれ真っ暗なクローゼットの片隅に泣く

少しずつ真夏をふくむ向日葵を明日の窓に飾りましょうね

枯れてゆく理由は知らず水差しに透明な透明な涙あふれる

昔、キャンディーズだった頃の夏の日よ「暑中お見舞い申し上げます」

ええ、それは青い山脈の途切れる辺り 空を紡いで暮らしています

夕闇は誰かやさしく差し延べて 淋しいのは明滅の信号機

それがそれが僕の世界であるように水槽のなかの泡と消える

帝国の終わりを告げる黒電話 厳かに最期のベルは鳴り響く

愛しそうに煙草の煙り吐き出して空を見上げる 晴れならばいい

否という水の無慈悲をかいくぐる流線型を撫でておくれよ

それは最愛の電話ボックス伝える声を無くしてビル陰に佇む

泣き出した雨の理由を知りながら狭いこころに阻まれている

ゆっくりと閉じるのは瞳のようで見えないことの淋しさの闇

ごめんなさい脇目も振らず駆け出した未来が見えた気がした

ただ草原に立ち上がる噴水があればいいと思っただけです

宛先のかすれた手紙の為に少し支え合いましょうか 夜を

風のやさしい歌声を聴いて夕暮れの空は飛行船に馴染む

ああ、白い、白い、肌のようだね 隙間なくペールオレンジ塗りつぶす

感情のオイルをたらすドロイドの微かにひかるギアボックスに

アフリカの声は届かぬ中国の少女はつくる赤いブブゼラ