カツオくんはかもめ第三小学校5年3組&『まぐろ袋ブログ』

どうもこんにちは、富田林薫(とんだばやしかおる)です。
遠洋マグロ漁船乗りです(ぇ?

「2011年2月」。

2011-03-02 19:46:59 | Weblog
題詠blog2011:001~011。

初めての冬の距離感ふたりには雪が降ります 寄り添いなさい

とおく種であったころの幸せを砂丘のすみから植えてゆきます

昭和史をほどいてみれば群青のひかりのような飴細工あり

よく冷えたアクエリアスの気泡からまさかのような夏がはじまる

姿見のなかのわたしは嘘つきだ嘲るような薄いくちびる

困惑をとおいひとから受け継いで星空を落下するペガサス

愛なんてこれっぽっちもありませんもう耕すのは止めてください

下手くそなピアノでいいね白鍵はあなたのために黒鍵はわたしのために

あきらめた温もりのよう蒼白の寒暖計を手にとる夕べ

しおさいのあなたを求め呼吸するわたしの内に疾駆する馬

終わらない椅子取りゲームの会場にあしたのような籐椅子を置く

うたのわ。

ピンポンとチャイムを鳴らし春一番をお届けします笑顔ください

呼吸するようにあなたは夕暮れの言葉を歌にかえてみました

水色の音符でつづる波うちの高音部から歌いはじめる

美しいアルミニウムの断片を日が暮れるまで空に翳した

内側にむかって差し入れる指先のやさしいものにふれてください

星空があなたのためにあるようにブラネタリウムの台座を研く

水道水、水道水 海だった頃の静寂を喉の渇きに教えておくれ

悲鳴  ひとつひとつを薄紙に包んで月のひかりにさらす

ただ空が問答無用に青いからあなたと共に飛行機雲だ

終わりならあなたを拾う明け方の真白き羽根を持てる指先

何れダウンジャケットの形をして優しく被う背中に出逢う

限りなく野ばらであった片隅に花の種などのこせればいい

閉じられたドアを見ている配達夫届ける為の理由なくした

もう一度ハガキとなって受け入れる赤いポストの気持ちを探る

夕べにはあひる隊長バスタブに浮かべて何処もとどかない海

もう空がこんなこんなに赤いのは少女のための初恋かしら

雪かきを終えてわたしはスコップと未来のような春を待ちゐる

雪晴れの名も無き白をあつめては仔猫のような名前をつける

完璧にならないまでも真夜中を白熱灯のわたしが照らす

弁明を聞かずに森を吹き抜けるわたしは風のふりをしている

疑問符をしずかに添えて答えなら月のひかりでいいと思えた

気がつきばよかったのです逆光のあなたの頭上あわいリングに

赤れんが倉庫の影がのびてゆく また夕暮れがわたしにちかい

壊れそうなトラバント抱いて走り出す 荷室から東欧の明け方

ああ、たたきこわしたのは一夜の星空発生装置 わたしの未来

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あなたからメールの来ない午後三時それにつけてもおやつはカール

春までの森をしずかに待っているそれにつけてもおやつはカール

粉チーズ振りかけてゆく午後の日のそれにつけてもおやつはカール