「おにぎり」。

あたためたツナマヨネーズおにぎりが別れた夫の髪型に似て

おにぎりをあたためている瀬戸内を駆ける少女を信じるように

おにぎりを１２００Wであたためてあふれる塩分飛ばしてください

あたためてほしい何かはあきらかにこのおにぎりぢゃないってことね

おにぎりもあたためますか？カルピスは冷たいままにしておきますか？

065:鳴（富田林薫）

単調に鳴りひびく鐘　感情を静めるように聞きいっている

064:百合（富田林薫）

白百合が咲きまくる野を駆け抜けたあの子の夢は東京ミュウミュウ

063:オペラ（富田林薫）

繊細なオペラグラスの直前を拍手の鳩がとびたってゆく

062:竹（富田林薫）

おとなりの竹田さんちのタケノコがあたまに生えてとても困った

061:注射（富田林薫）

「わるい子ね、お注射しちゃうぞ」てっ言われたら元気も出るかな興味津々

060:韓（富田林薫）

韓国でチョナンカン似のハコフグがとても人気になってるらしい

059:くちびる（富田林薫）

早朝に滝に打たれて手にいれた沢尻エリカの赤いくちびる

058:抵抗（富田林薫）

長身で赤い帽子の衛兵に撃ちおとされる抵抗の群れ

犬という名の猫な歌会。選歌＆感想・批評のお知らせ。

　７月７日、七夕の夜に開会しましたブログで歌会。

犬という名の猫な歌会。

無事、短歌の募集も終わりまして、

なんとっ！





５０首もの夏を感じる短歌があつまりました。


ご投稿いただいた皆様ありがとうございました。

（無記名だから、まだ、誰が、誰やらっ、わかりませんがっ……。



　そして、本日から、選歌＆感想・批評の時間となりました。

参加されていない方でも、自由に投票をすることができます。

短歌への感想も、自由にコメントすることができます。

これはっ！といった、ココロに響く夏を感じる短歌あるのではないでさうかっ。

ええ、ええ。

皆様の積極的なご参加をお待ちしております。

ので。

どうぞ、宜しくお願い致します。

「お魚短歌8」。

沈黙はあなたのための哲学で知ーらんカンスは深海をゆく

海底のサンゴのダートを疾泳す最新式のメバル・インプレッサ

コンクリの湿った空間さようなら琵琶湖にかえるＴＯＴＯバスは

ほんとうさ元気になるっていう噂　のんでごらんよウミウシ牛乳

くちもとは魅力に満ちて誘ってる落ちてしまうさアジア恋のワナ

真っ白な馬券吹雪がそらを舞う　ああ、だまされてイサキ脩五郎

「果実」。

手のひらの未熟な果実のひとかけを遠くとおくの空へと飛ばす

「恋の初めの歌」。

日焼けしてプールサイドではじけ飛ぶとうめいな泡のような君に

「お魚短歌7」。

街角にマリンスノーが舞いおちて身をよこたえる瞬間をおもう

外人とさめてしまった夕食とグレーフィッシュがたたずむ食卓

沈黙をみしらぬ人のふりをしたブルーフィッシュと食べる夕暮れ

タコ猫の背中をなでるじゃれついて肉球盤がほほに張りつく

イカギラス　ゴジラに敗れて倒れおち　これでイカ焼５万人分

ネッシーの涙でけむる湖のコテージで飲む別れのネッシカフェ

リュウグウノ初めてのおツカイうろうろとあらあらやっぱりイワシ忘れて

「お魚短歌6」。

ジャイアントケルプの森の小魚のようにあなたを待ちわびている

もう少し忘れるために北海のウニのとげとげ握りしめてる（痛てっ

気がつけばそばにあなたがいなかった夏の終わりのクラゲのようね