カツオくんはかもめ第三小学校5年3組&『まぐろ袋ブログ』

どうもこんにちは、富田林薫(とんだばやしかおる)です。
遠洋マグロ漁船乗りです(ぇ?

「2011年5月」。

2011-06-01 19:41:44 | Weblog
題詠blog2011:026~034。

携帯の震えはむかし水晶のころにかわしたとおい約束

まちがえて水力発電このダムのふかみは碧い森の悲しみ

きらきらとまわる猫の眼真夜中の天動説を示しはじめる

公式にならないように海鳥をみなみの島のみさきに放つ

寄り道をしたのでしょうね山肌をあなたの声が遅れて届く

真夜中をぶーんって泣いているのですクリーム色の電気メーター

こんなにもさびれた町のすみっこに赤いポストが笑顔のようだ

めをとじてあけたら青き翅ひろげ奇跡的から蝶になります

帚星76年越しに現れてスペースデブリを掃くのでしょうね

うたのわ。

雨音をわすれた午後の青空に鳩を解凍するのでしょうね

雨がふる鉛のようなくるしみがちいさな傘を叩く たすけて

指先がシャープ/フラット揺れながらもう黒鍵になってゆきます

ひびきから思い出せれば純白のギターを弾いてあの頃でしょう

忘れたら卵を抱いて生命のひかりのように集まりなさい

それはそれは判らない仕組みですが希望を放つ機械のスイッチ

晴れるといいね晴れならば土踏まずに教えてあげる土の感触

放たれて飛べるのですかどこまでも紙飛行機になってゆきます

新緑の午後の日射しにあの頃はテクノポップでしたお父さん

気が付くと蕾であったいもうとが花を咲かせる姿勢のようだ

五月雨にわすれてしまうつかのまのあなたが空であった頃など

女装家のあなたのひかる真夜中のガラスの靴の新宿二丁目

図書館を建てたのでしょう新緑を貸し出しカードの表にのせる

向日葵になりそこねては幾度なく向日葵ばかりの本を手に取る

明け方のドルフィンキックを得とくするイルカの歌の話をしよう

もう少し回してみれば始まりのティースプーンの銀河のひかり

窓際にすわりたいよねほら海が見えるとこまで青い電車の

いやあしたわたしがおわる直前に笑顔があればいいのでしょうね

夏空の青を証明したいから君のプールに高飛び込みを

もう一度はじめましょうね潮風の笑顔のような穏やかな朝

ええ、東京タワーの赤色は宇宙からひ孫が見つけやすいように

かっぱ寿司のベルトコンベア流れてゆく僅か百円の誰のたましい

それはそれはとてつもない長い棒を持って何処までも棒高跳びを

ゆうぐれにテクノポップが現れてオレンジ色のテクノカットだ

いつまでも泣かなくていい五月なら海のふるえの温めるから

飛び跳ねてゆきませんか水面からあらわれるでしょう五月の魚

からからのセロハンテープをはがしゆく前は愛だったようなものを

しましまのこころがよぎる暗闇のビルのすきまに縞馬の群れ

金魚鉢あふれるように真昼間の夢の続きを反射しましょう