***吉井和哉的日常生活***

アリ地獄に嵌って14年半 吉井和哉のない生活は、たぶん考えられない

リベンジと恐怖体験@谷川岳

2015-03-16 23:16:07 | 美味しい話とか旅の話とか

 

 

昨年の12月初旬、雪が積もり始めた谷川岳にチャレンジしたものの、
まだ完全復活していなかったダンナの不調により、
半ばで撤退という悔しい過去有り。


んで、私もダンナも今回、月火と連休で、月曜日にちょっと無理しても
翌日休みだから、リベンジしてやろうじゃないの!


ということで、本日は雪の谷川岳に再チャレンジ。

これが、まあ、九死に一生という恐ろしいアクシデントがありまして、
なんとも教訓的な山行となったのでございます(超汗)

 

 

谷川岳ロープウェイが動き出すのは午前9時なので、
のんびりと家を午前6時に出発。

 

水上インターを出たところ。
まっ白いお山の猫耳みたいなところが谷川岳山頂。
見た通りの双耳峰です。


ロープウェイ駅には8時前に到着。
準備をしたり、登山届を書いたりしているうちに運行開始となり、

4台目くらいのゴンドラに乗車。
平日なのに結構な乗車率で、その9割以上が登山者とBC(バックカントリー)の
お客さんでした。

 

午前9時20分登山開始。まずはゲレンデ脇を黙々と登ります。
12月に来た時は雪が少なく、この丘をトラバースする夏道が通れたので、
コースが違います。

朝から快晴に近く、風も微風。暑くてすぐにアウターを脱ぎました。

 

丘の上に出るだけで結構疲れましたが、目指す山頂が見えると
テンションが上がるもんです。

 

山頂までの全景。
前半、何度かアップダウンがあって、あとはずーーーーっと登り(汗)

登山者がところどころ列を成しています。
週末は詰まっちゃったりするんだろうな。

 

1時間くらい歩いたところにお目見えする、

ポッカリあいた穴。

 

ここは熊穴沢避難小屋。
奥に見えるのは小屋の入り口なんです(汗)

12月の時の写真です。
凄い積雪量(汗)

 

斜面にはクラック(雪面がズレて出来た亀裂)があちこちに(汗)

 

前写真の斜面を登って振り返ってみたところ。
決して端っこを歩いてはいけません(汗)

BCのスキーヤー、ボーダーの体力って驚異的だと思います。
重い板を担いで、なおかつボーダーはスノーシューだからまだしも、
スキーヤーはスキー靴で登ってるんですぜ。

中にはビンディングの横に爪の付いたスキー板で急斜面を登ってる
スキーヤーもいて思わず「凄いですね~」

そしたら、「いや、僕らからすると皆さんの方が凄いと思います」って。
「え~~?」
BCは下りス~イスイ、登山者は一歩一歩、だからかなぁ。

 

 

登山者の溜まり場ならぬ、天狗の留まり場(笑)
さっきの避難小屋か、ここで小休憩する人が多かったです。

私たちは座っての休憩は無し。
一度座るともう動けなくなりそうだから(笑)

 

延々と登り。
ゆるそうな斜度に見えるけど、

 

上から撮ると、こんな感じ。結構きついところもありました。

無雪期と違って足元に変化がなく、
単調な雪面をただひたすら登るのは辛いっす(汗)

 

でも、そんな辛さを忘れさせてくれるのが、

ここまで登って来ないと見れない、こういう景色。最高です。

 

 

そしてひたすら登り、

 

素敵なオブジェとなった道標に到着(笑)

双耳峰のひとつ、トマの耳まであと150m。

 

うぉ~、もう少し~~~(嬉)

 

下方を見れば肩の小屋。

遠くの山々も美しいぃ~。
奥の方、平らでガクッと斜めになっているのは苗場山(分かりやすくて嬉しい)

 

 

そして、

トマの耳@1,963m、到着~~~~♪ 

 

やった~~~~ 嬉しい~~~~~ リベンジしたぜ~~~~~~

喜びをジャンプで表現してみましたが、しっかり手をついてるところに年齢が出る哀しさよ(笑)

 

 

トマの耳から見た、もう一つの山頂であるオキの耳。雪庇が凄~~い。

オキまでは無理かなと思ってたんだけど、意外やさほど疲れておらず、
この景色でテンション上がりまくりもあって、オキの耳へGO!

 

鞍部からトマの耳を振り返って。このラインも美しい~~~。
あそこに立ってたんだ~
カッコイイじゃん、私(←超自己満w)

 

で、

オキの耳@1,977m、到着~~~~♪

ここまで来れるとは思っていなかったから、本当に嬉しい!

雪に埋もれてオキの耳(と書いてあると思う)の字が見えないけど(笑)

 

標識の上、(先は雪庇なので)足跡がある少し手前までいって見た、
巻機(まきはた)山方面の景色。

 

 

トマの耳と俎(まないたぐら)山稜。
ウィキペディアによれば、昔は俎が谷川岳とされていたのが、
国土地理院の地図の誤記により、トマとオキの双耳が谷川岳と呼ばれるようになった、とのこと。

 

冷たい風が吹いてきたのでオキの耳を後にし、
トマの耳との鞍部でいつものようにカップ麺とパンで昼食。
トムヤムクンのカップヌードルが激ウマでした♪

※登頂の感動に浸りきっていて写真撮影を完全忘失(汗)

 

 

少し休憩して下山開始。

 

当たり前だけど、帰路は延々と下り。
下りでは、よくこんなに登ってきたなぁと、いつも思います。

暖かな日差しで雪は重くズルズルに(汗)
急斜面は怖いし脛が伸び切るので足も辛いので、体を斜めにして下りました。

 

ふと空を見ると、

太陽の下の方に虹? でも真っ直ぐ。
真っ直ぐな虹を環水平アークと言うそうだけど、これもそうなんですかね。


天狗の留まり場を超え、この虹みたいなのを「まだ出てるかな~」と
チラチラ見ながら歩いていると、

突然スポっ!

左足を踏み抜いてしまいました。

普通の踏み抜きなら「ズボっ」ですが、これは「スポっ」(汗)


左足は地に着いておらず、そこにはスッポリ穴があき、
中は大きな空洞になっていたんです!

地面までの距離は5m以上!(汗) しかも地面は岩!(超汗)

そして雪の厚さは30センチほど(汗)

下手に動いたら体ごと落ちて、岩に叩きつけられるのは必至(汗)

下が熊笹とかならまだしも、岩です。
良くて骨折、打ち所が悪ければ死んでしまうかも(汗)

 

回り込んで助けに来ようとするダンナに「絶対に来ないで!近づかないで!」
私より10数キロ重いダンナが近くに来たら、たぶん落ちます。

自分でなんとかするしかありません。

そぉ~っと左足を雪面に上げ、荷重を分散するような斜め座りの体勢で、
そのまま体をずらしながら、そっと、本当にそっと、安全と思われる場所まで
20mくらい移動しました。

時間にすれば10分も無い、たぶん7,8分だったでしょうが、
その間は生きた心地がしませんでした。

味わった恐怖は、いままでの人生で最大。
そして、恐怖に晒された7,8分という時間は、はかり知れないほど長かったです。


私が踏み抜いた上部にはクラックが走っていたんです。
クラックがあることは認識していたんですが、その下側にはスキーやスノボで
通過したあとがあり、虹に気を取られていたこともあって深く考えず
そちらを歩いてしまったことが原因です。

 

踏み抜いた斜面を振り返って撮った写真。
上部のクラック、そこを横切るようなスキーのあと。

スキーでは落ちなくても歩きだと落ちる。
分かっているつもりで、分かっていなかった(汗)


それ以前にクラックの下部を歩くなんて、、バカすぎる。 

ちゃんと注意していれば防げたアクシデントです。
軽率でした。大反省です。

 

でも、あの穴の中、写真撮っておけばよかったな~ (._+ )☆\(-.-メ)ポカッ

 

いや、本当に反省してます。
反省で済んで良かった。ホントに良かったよぉ(泣)

 

 

そして、その後は、あまりの恐怖体験に下りのしんどさを感じるのも忘れ(笑)
スルスルと下山。

 

振り返っての俎方面。
右下の登山道はのんびり休憩していたおじさまたちが通過中。

 

谷川岳山頂への稜線。

朝より更にクラックが増えてる気がしますわ(汗)



帰路は夏道と同じコースに誰かがトレースを付けてくれていて、
最後の登り返しは有難くトラバース。

ただし、このトラバースは道幅がとても狭いです。
アイゼンをひっかけたりしてバランスを崩すと滑落となるので、
ちょっと緊張しました。

恐怖体験はもう懲り懲りですもん(汗)

 

 

午後3時過ぎ、ロープウェイ駅到着。


乗り場前のベンチに座って、

「はふぅ~~~っ」

 

無事帰って来ることが当たり前だと思ってたけど、
全然当たり前じゃないんだって、凄く凄く実感した山行でした。

 

山を甘く見ちゃイカンですわ(汗)

 

 

 

 

おまけ

前回、水上でお土産に買った『仙ノ倉万太郎』饅頭。
もちもちしてとっても美味しかったので、今回も買ってきました。

谷川連峰の仙ノ倉山と万太郎山から名付けられたんでしょうね。


水上に行かれることがありましたら、ぜひっ(←回し者ではありません)