Naver のニュース検索で、Money Today Star News の面白い記事があった
韓国映画のタイトルは、海外有名映画タイトルのリメーク(正確には re-use ?)ばやり。要は、海外名作タイトルを拝借して、韓国映画オリジナルの内容を発信しようとする動きが最近よく見られているということのようだ。その例として4つ挙げられていたので、ちょっと調べて見た。
キム・ジウン監督「甘い人生」 (韓国2005年)vs フェデリコ・フェリーニ監督「La Dolce Vita(甘い生活)」(イタリア1960年)
La Dolce Vita は「甘い人生」でソヌが勤めるスカイラウンジの店名として出てくる。タイトルが両映画とも反語的に使われているとか。つまり映画の内容は決して「甘い人生(生活)」ではない。
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ユ・ハ監督「卑劣な通り」(チョ・インソン主演: 2006年公開予定) vs マーティン・スコセッシ監督「ミーン・ストリート(Mean Streets:卑劣な通り)」(アメリカ1973年)
「Mean Streets」はロバート・デニーロ主演で、舞台はニューヨーク、イタリア系ギャングの生き様を描いたもの。チョ・インソンの役どころも確か暴力団員。これはどんな話になるのかな。
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ユン・ゾングビン監督「許してもらえない者」 vs クリント・イーストウッド監督「許されざる者(原題:UNFORGIVEN)」(アメリカ1992年)
「許してもらえない者」は、今年の第10回釜山国際映画祭 New Currents (新しい波) 部門に招請され脚光を浴び4部門を受賞、ユン監督は期待の新人監督。軍隊を通じた人間模様を描かれている社会派作品。
クリント・イーストウッドの作品は、93年アカデミー賞4部門を受賞。ヤクザから足を洗った男が、ある事件をきっかけに悪徳保安官に立ち向かうという、ウェスタンもの。しかし、これ以前に、やはり内容は全く違うが、ジョン・ヒューストン監督、バート・ランカスター主演の同名映画もある。
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イ・チョンボム監督「熱血男児」 (ソル・ギョング主演: 2006年公開予定)vs ウォン・カーウァイ(王家衛)監督「いますぐ抱きしめたい(As Tears Go By)」(香港1988年)
ウォン・カーウァイ監督の作品は、邦題が「いますぐ抱きしめたい」なので同名タイトル映画とはピンとこないが、韓国では「熱血男児(열혈남아)」というタイトル訳だったのかな。カーウァイ監督のデビュー作品で、香港の暗黒街に生きる青春群像を描く。一方、ソル・ギョングの「熱血男児」は組織暴力団の話のようだ。
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以前にもちょっと書いたけど映画のタイトルって公開先のお国柄にあわることがあるので、必ずしも原題が印象に残らないのだけど、タイトルから映画を楽しむ切り口も面白い。それぞれ、比較しながら鑑賞するのも楽しみ方のひとつね