Addicted To Who Or What?

引っ越しました~
by lotusruby

予習④ ノムじゃなくてニム (続)

2008-07-25 01:40:06 | K-Movie Columns


ニムの予習続き~

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黄金コンビ、最高の相性! 「イ・ジュニク監督、チェ・ソクファン作家」
  MovieWeek 2008/07/11

イ・ジュニク監督、チェ・ソクファン作家 「映画を見て、ご飯を食べて、考えて、生きていく」黄金コンビ! または最高の相性?  幼稚な比喩だが、少なくともこの二人を説明する場合、適切な修飾語に間違いない。 <黄山平野>、<王の男>、<ラジオスター> を経て、<あなたは遠い所に> まですばらしく息のあった呼吸を誇示しているデュオ。映画という言語で交感する二人の疎通方法を聞いてみよう。

>>共に映画を見る

7月8日、<あなたは遠い所に> のマスコミ試写会。映画が世の中に初めてお目見えした日だった。 誰よりもイ・ジュニク監督の表情に引き寄せられた。 彼の表現のとおりならば、全身がうつろに見えた。 反面、チェ・ソクファン作家は淡々としているように見えた。 監督に対する信頼が前提になっていたためそうに見えた。 その物静かな表情の中には、「思ったとおりによく作った」という無言の安堵感があふれていた。 (中略)

イ監督      映画見ると気が抜けるのよ。 私だけがそうなのか….

チェ作家  ちょっと漫然と見たら、なぜそのように死力を尽くしてみますか? 自分が作った映画を….

イ監督     いやそれが、撮影した時の状況と感情がよみがえるのもあるが、演技者の感情を追うことになって。 撮影現場では、分けてとったが、これを通してくっつけて見ると、一度に押し寄せてくるじゃない。

チョン記者 さっきの映画の中で、スニが露出の激しい服を着て軍人らに囲まれて踊る場面で、ちょっと不快に感じた人々もいたが、それは意図されたことでしょう?

イ監督      男女間の愛という感情に重点を置いてみれば、そのように感じることもあるだろう。 その場面は、祭りのような場面だ。 人間愛を感じなくちゃ。 戦場でいつ死ぬかも知れないその軍人たちが、つかの間だけでも楽しい時間を過ごすことじゃない。 美しいと感じられると良いけれど、そのように見えないのか。

チェ作家    シナリオを書く前にヒョンミ先生、キム・セレナ先生に会ったと。 その方たちによると、実際にベトナムに慰問公演に行こうとすると、怖ろしくなったり、敬遠されたりもしたそうです。 ところが実際に行って歓呼する兵士たちを見ると、そのような考え自体が、面目を失ったそうだ。 当時キム・セレナ先生はとてケチな性格だったらしく、公演後で一緒に写真を取ろうと集まる数百人の兵士たちひとりひとりと撮影をしたぐらいだと言っていたな。 人間愛、同胞愛を感じられたのでしょう。

チョン記者 チェ作家も今日映画初めてご覧になったのでしょう? どんな気分ですか?

チェ作家   今回もイ監督が俳優たちをよく引っ張っていたようです。 シナリオにもない部分をよく生かしたし。 スニがソニで、そのように変わっていく部分がすばらしいですよ。 感謝するだけでしょう。

チョン記者  シナリオと異なる部分が多かったが、そのような部分には満足してますか?

イ監督      いや、私がシナリオを見ないのは事実だが、シナリオを把握したら見なくてもかまわなくて。 とても執着すれば引きずられて行くことになると。 無視するのでなく、すでに把握していなければと。

チョン記者 チェ作家は特別にイ監督に 「こういう部分はこのように撮ったら良いだろう」 という要求をしたことはないですか? 今回のシナリオも指紋(?)など説明がなくて不親切だったので、読む人々が大変だったようですよ。

チェ作家   イ監督がよく使われる表現ですが、シナリオは物理、映画は化学ですね。 私もその言葉が気に入っています。 シナリオがブロック一つ一つ模様を作ることならば、映画は現場で泥の山で自由に模様を作って整えることだね。 また私の場合は、一度も監督を要求をしたことがなかったために、必要以上のエネルギーを使おうとしません。 それだけ両者の作業が効率的だったり。

イ監督      指紋が多いシナリオは下手すると監督を枠組みの中に閉じ込めてしまいます。 そのままクローズアップだけあって、指紋は最大限なくさなくちゃ。

チョン記者 イ監督はシナリオを読みながら、頭の中に映画を思い浮かべましたか?

イ監督      もちろん。シナリオを読んだ瞬間に映画をまるごと一本見てしまった。

チョン記者 それは一種の感覚というものでしょう?

イ監督      それは何の感覚だ。 湧いた感覚がなくて。 哲学ならば分からないだろうか。 何の話をどのように、どんな方法で作り出すかに対する悩みがあることだね。

チェ作家   現場で見るとイ監督は何か魔法を使っているようだというから。 スタッフたちが奇蹟のように動きます。 一日に別々のバージョンの公演シーンを二つ撮ってしまうではないか。 そうそうたる助監督たちがいたが。 それでもイ監督の現場はいつも楽しいです。 よく考えてみれば、現場でイ監督が何もしないからなのではないかと。

イ監督       そう。 監督がでしゃばると滅びると。 毎度、冗談でもそうするだろう。(笑)

チェ作家    イ監督がしないからスタッフたちはさらに熱心にしたよ。(笑い)

チョン記者   イ監督独自のやり方でしょう。

チェ作家    私の場合は、監督イ・ジュニクより自然人イ・ジュニクを尊敬します。

イ監督        そうだろう。監督イ・ジュニクが見ることに何があるか。(笑)


>>共に考える

(中略)

チョン記者  今回の作業過程でお二人が最も多く対話をされた部分があるならば? 

チェ作家   どうしてもスニの感情だろう。 最も意見が入り乱れていた部分で。 夫を愛したのか、いったいなぜ戦場まで行くのかという話が多かっただろう。 

イ監督      私たち二人は合意をしようとすることもなくて。 意が通じたんだろう。 スエにも、こんな理由だと決めつけて言うより状況を説明した。 スニの状況について。 

チョン記者  結末の部分が良いですよ。 前のシナリオにあったエピローグの部分がひょっとして出てくるのか思ったが。 結末を見ながら、ぴったりそこまでが良くて「ここで切るべきなのだから、お願いだからエピローグは出てきてくれるな」と。そのとおりでしたよ。 

イ監督     最初から撮るまでもなかった。 いたずらにお金がかかって。 必要もなかったようだ。 

チェ作家    その場面を撮影するのを見ていて、エピローグは必要ないだろうと思いました。 また撮るとしても、そこまでで俳優たちがすべてのエネルギーを使い尽くした状態なので難しかったでしょう。 

チョン記者  最後のシークエンスで、スニの行動に大きな力が載せられていたのです。 そんなに苦労して会った夫との対面でする行動が。 その場面を撮った時、俳優たちにはどんな注文をしたのですか? 

イ監督      スエには 「反省なき20世紀に一発をかませろ」、テウンには 「いよいよ君が反省の機会の洗礼受けた」 と言った。 一種の反省と容赦のシーンというのだろうか。 心理のディテールで作り出したよ。 台詞で説明をせず、人物の心理で説明をすることだね。

チョン記者  俳優のキャスティングについて話をお願います。 

イ監督      チョン・ジニョンが引き受けたジョンマン キャラクターがとても大変で。 ハイやローでなくミドル トーンで。 中間トーンの演技をそのようにやり遂げる演技者があまりいなくて。 私にはホン・ミョンボのような守備型ミッドフィルダーというのだろうか。 スエは、やはりこれからアジアを代表する俳優に成長しそうな可能性を見た。 中間トーンの演技がとても好きだったよ。 

チョン記者  それでもスニが戦場まで行くことになる過程については理解できない人々が多いと思います。 もう少し親切な部分を望む観客が多いことも事実でしょう。 

イ監督       この話が私の中に入ってきた時から、理由は充分でした。 スニの心がスニを動かすようにしたことでしょう。 憂慮する人々は、夫が小さな証票でも一つ残すことと設定すればどうかと。何か、指輪と同じ程度…。 あ、指輪のようなこと一つのために、それに頼ってあちらまで行く方がもっと軽薄でない? 

チェ作家    シナリオを書きながら、私はスニが夫を絶対に愛していないと考えました。 それは「意地」でしょう。 

イ監督       初めから、人々には平凡な愛の物語を期待しないでくれと言っている。 これは、そんなことよりも複雑なのよ。 女性らしさ(性)の偉大さを語ることだと。 もう少し率直に言うと、男たちがそのように外に出て行っても、世の中が維持されたのは女性がいたためであること。 そのように世の中を、自分の周辺を抱くことができる女性の包容力、そのような話をしようとしていた。また女性が20世紀の間、男性中心のパターンに抑えられていた。 21 世紀はそれ以上に良くなろうとする状況がきたということだ。 この映画を通じて、以前の 20 世紀を許して反省しようという意味も考えてみた。 

チェ作家     イ監督は映画の中のスニのようです。 実際にも困難なことになると「私が行くから」と。そうしながらすばやく飛び出すので、大変な過程でも踊って歌いながら出て行きますね。 この映画は、私には幸せな感じでした。 チョ・チョルヒョン代表、チョン・スンヘ代表とイ・ジュニク監督、長年共にしたこの三人がまた集まって作った作品であるだけに、歳月を整理する感じであり、共にした後輩は成人式を行った感じでした。

チョン記者   今回の現場は本当に考える現場だったとすべきことのようですね。 <あなたは遠い所に>という題名と映画の中の歌を設定することになった背景が気になりますが、説明をちょっとお願いします。 

チェ作家     初めてこの内容を考えて話をしたら、チョ・チョルヒョン代表が「おもしろい。 題名は <あなたは遠い所に> だ」と言ったのです。 そう聞いたら、歌の歌詞がまさにシノプシスに近づきましたよ。 

チョン記者   私も当時の歌に接する機会が少しありましたが、最近の歌とは違って加工されない自然な声が印象的でした。 特別に選曲されることになった理由が他にあるんですか? 

チェ作家     本来シン・ジュンヒョン師団が好きなこともあって、映画の中に使われた歌手キム・ジョンミの歌は当時では珍しいダンス曲でした。 ユン・ポクヒのリサイタル映像を見て、そこ出てきたキム・ジョンミの姿を見て躊躇なしで映画に入れました。 また公演中に爆弾が飛んでくる場面は、キム・セレナ先生、ヘリコプター中でマスクを当てて歌う場面はヒョンミ先生の実際の経験談を入れたのです。 

チョン記者   本当におもしろいですね。 ところで今回の作品にはとても大きな意味が含まれているのではないかと…。 

チェ作家      私たちが映画を企画すると、社内では若い人々が緊張をします。 仕方ありません。 世代が違うんだって。 代わりにあえて私たちの意を知らせようとするより、真心を入れようと努めます。 最善を尽くして、気持ちで作ること。 そうした後に観客と疎通できるならば、とてもうれしいことではないでしょうか。 

イ監督        私は道ばたで世の中を知った人間ですが、チェ作家は本で世の中を知った人間であって。 こういう人を私が利用して金を儲けているのではないのか(笑)。

ソウル劇場前の庭、パラソル ベンチに座って、一杯のコーヒーと一服のタバコで進行したインタビューが終わった。 イ・ジュニク監督はヘルメットをかぶり、バイクにエンジンをかけ、チェ・ソクファン作家は3号線の地下鉄の駅に歩いていった。 楽しい人生を生きていく二人とそうして別れた。

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予習③ ノムじゃなくてニム 

2008-07-22 01:34:55 | K-Movie Columns


まだ予習中(笑)。ノムより気になっている 『あなたは遠い所に<님은 먼곳에>』 のイ・ジュニク監督インタビュー記事から抜粋。個人用覚書き(私流訳)。


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[イ・ジュニク]  「叙事は観客のための総合ギフトセットだ」
Cine21 No.653 2007/05/14)

         

イ・ジュニク監督は <楽しい人生> が封切るやいなや次の映画 <あなたは遠い所に> の撮影に入った。 封切ったばかりの映画の興行を調べる余裕もなく、次の話に向かって走り始めたわけだ。 彼は <王の男> で 1 千万観客を突破して以来、毎年一編づつ映画を撮り、世の中に送り出したし、世の中がその映画に対してあれこれと話をする前に、次の映画に取り掛かっていた。 勝率は高く、<黄山平野> 以後とった 3 編の映画中 2 編が興行で成功し、残り 1 編 <楽しい人生> も大きな損失はなかった。

世の中の声に無頓着な男、意志の固い男。 イ・ジュニク監督はトレンドを知らない。 いや、知ろうとしていない。 熱心に観客の心を読み、そこに合わせて話を描かない。 盛りが過ぎたロックスターの話、役者たちの切ない事情、なまりで冷やかした三国時代の権力関係。 これが、どこの 21 世紀商業映画の感覚というのだ。 だが彼の映画は世の中の後頭部を殴るように興行に成功した。 <黄山平野> の衝撃、<王の男> の意外な暴発、<ラジオ スター> の底力。 <楽しい人生> で失敗しても、彼は相変らずトレンディーではない。

<あなたは遠い所に> は、ベトナム戦争を背景に、スニという名前の 1 人の女性が、戦場に徴兵された夫を探しに行く話だ。 やぼったい名前から、男を探して戦争に入って行く女キャラクターまで、本当に古くさい (オールド)。 だがどうだろうか。 それがイ・ジュニクであることを。 イ・ジュニクの映画の後頭部はトレンディーでないことから出てきたのではないか。 <あなたは遠い所に> の後半作業にあるイ・ジュニク監督を映画会社 朝 の事務室で会った。 彼は相変らずまた次の映画を深く考えていた。


▼ 後半作業はどれくらい進行したか。

ほとんどみな終わった。 昨日スエが歌うところを録音した。 2 時間 5 分になった。


▼ 今回も製作費が余ったというニュースが出てきたよ。 70 億ウォンの予想が、3 千万ウォン少ない 69 億 7 千万ウォンで終えたと。

製作費を残そうとして残したのではない。 計画通りに合わせながら撮ったら残った。 私はいつもシナリオを書いた通りに撮るから。 今まで作った 5 作品みな製作費が余った。 シナリオに書かれた以外の追加場面を撮ったことがない。 もちろん過度なジャンプがある時はブリッジシーンを現場で追加するけれども。


▼ それでも今度はタイ ロケーションが多かったのに、56 回ですべての撮影を終わらせるとは驚くべきだ。

早く撮るから。 私が急ぐ。 スタッフらと、手足もよく合わせて。 私はただコールの時間定めて、始めよう、終わりにしよう、と言うだけだ。


▼ 予想できない変化の要素はなかったか。

予想できないことが発生したら、それを施行しようとはしない。 また緻密に予想をすることもなくて。 精巧で緻密に進めて上手くできる場合より、よくできない場合がもっと多い。 それで準備をいい加減にする。 現場に行くと、ごちゃごちゃに準備ができていて。 その船の上で精巧に撮ることだね。 だから 56 回 撮ることができた。


▼ ベトナムが舞台だが、タイで撮った。 タイの方がロケーションがしやすかったのか。

ベトナムは撮影許可を取るのが大変だから。 タイはすべてのことがとても気楽だ。 カンチャナブリという、クウェー川鉄橋で有名な場所で撮ったがそこには軍の部隊が多い。 そして助け合いが良い。ほら、ハリウッドでベトナム背景にした映画も、大部分タイやフィリピンで撮ったのではないか。 そのため、タイのスタッフはハリウッド システムで動く。 反面、ハリウッドで作業することと違う私たちが中心になって動くことができて良かった。 ハリウッドで作業すれば、私たちはマイナーになるほかはないから。 あらゆる事を効率的に活用できたようだ。 後日、映画を見れば分かるだろうが、映画に動員された物量、人材の規模は、70 億ウォンではとうていまかなえないくらいだ。


▼ <あなたは遠い所に> は、歌が重要だったか。 <あなたは遠い所に> は、<ラジオ スター> の時 <雨の中の女性> とともに何を流そうか、悩んだ最終候補曲だといった。

そうだ。 <ラジオ スター> の時、キムさんママが好む歌でシナリオに <あなたは遠い所に> を書いておいた。 ところで度々 <雨の中の女性> にさらに引かれたよ。 それで撮影一日か二日前にスタッフら呼んで話して、同意を求めて変えた。 今回にいよいよ <あなたは遠い所に> を使ったことだ。 スエが二度この歌を歌うんだけど、あー、良かったよ。


▼ どんな感じが良かったのか。

「あなた(님)」 は、この言葉が持っている意味が良い。 価値ある存在を示すではないか。 男の立場では、愛する女が 「あなた」 であり、女の立場では反対に男であることもあって。 また親孝行できない息子にとってはお母さんが「あなた」である事もあるし。 「あなた」 は常に遠方にある。 「あなた」 という概念がそうしているのだ。 近くにいると 「あなた」 でなく「奴」 であって (笑)。個人的にはそうだ。 遠くある存在に対して感じる。 映画でもスニは夫と離れている。 男性中心社会で長男の嫁が持つ伝統的な位置もそうではないのか。 ひとつ屋根で横になっていても、夫を遠く感じる。 そうするうちにスニはもう物理的にも夫と離れる。


▼ スニが夫に会いにベトナムに行くという設定は、初めからあったか。

そうだ。 初めからあった。 ほら、この頃、韓国映画はシチュエーションに依存的だというのではないか。 文学でもいったい叙事はどこへ行ったかと。 私はもう少し叙事的であることをしたかった。 映画 100 年史を見ても、はるか遠く旅することは、人間が自分自身の人生を振り返ってみる一つの契機になってきた。 房 (방) 文化になじむ韓国の人々は、カラオケだ、PC喫茶店だと言いつつなかなか部屋を離れないけれど。 <あなたは遠い所に> を通じても、遠い道を行ってみろといいたかった。 私にとって、叙事は観客に向かった一種の総合ギフトセットだ。


▼ 初めて女キャラクターが主人公だ。 女キャラクターが貧弱だという批判は、常に女をよく分からなくするため、そうだと答えていたが、やっと女が分かるようになったのか。

知ることができる気がした。 この前に 「スクリーン」 編集長の結婚式に行ったが、ペ・チャンホ監督が媒酌人だった。 監督がおっしゃるには、結婚前には自分の目だけで世の中を見たとすると、結婚以後には目が二つさらにできたそうだ。 その一節が心にささった。 妻を通じて、見る目ができたと。 驚くべきことだった。 私は今回の映画を通じて、スニという女の目を通して世の中を見たようだ。 これまで男の映画だけずっと撮っていたら、無意識のうちに男性を代弁することになっていたが、スニの目を通じて彼らの偏狭さが見えた。 自分たちは正当だと思っているけれど、決して簡単に容赦されはしないこと。 女性観についてまだ分からないことがあまりにも多くて、男たちのそのような偏狭さが永遠に受け入れられることなのか分からないだろうが、容赦してくれるということが分かった。


▼ <黄山平野>、<王の男> が主流に対する嘲弄の側面が強かったとすれと、以後の2つの作品 <ラジオ スター> と <楽しい人生> は少数に対する憐憫がさらに強い作品だ。 ベトナム戦に対する話と聞くと、<あなたは遠い所に> はまた <黄山平野>、<王の男>の側に旋回する感じがするけれど。

そうではない。 <あなたは遠い所に> は、私の作品をみんなチャンポンした作品だ。 <黄山平野> の戦争、<王の男> の叙事性、<ラジオ スター>、<楽しい人生> の公演。<あなたは遠い所に> もスニが歌手で慰問団に入るから。 私は、ある女性が同年輩の男性たちの前で、ビキニ同然の姿で歌を歌うというのは、羞恥心を越えた崇高さがあると考える。もどかしい愛も、スペクタクルな戦争も、この映画に期待してはいけない。 <あなたは遠い所に> は、ひとりの女性を通じて、男性らしさ (性) と対比される女性らしさ (性) の偉大さを追いかけて作った映画だ。 男は世の中の一部であるが、その世の中を表わすことができるのは女性の性しかない。 フェミニズムに対して深く考えてみたことがないが、この映画は男性らしさ (性)、マッチョ性の弊害を通じて、女性らしさ (性) を考察した映画だ。 女性を中心においた視線で見られる男性の世界が気になったし、自身の行動を正当化するために力を持つ男性のの卑怯さを見たかった。 その卑怯さが 1 人の女性の前で崩れる時、はじめて自分の中で真実が出てくる。 そのラストのために戦争もして、飛行機も乗って、何でもやったよ。

(以下省略・・・ 新作の話、所有するギャラリーの話など・・・)


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予習② ヨンファガ ミッチョッソヨ~

2008-07-17 23:21:37 | K-Movie Columns


本日『良い奴、悪い奴、変な奴』 公開 記念 !
個人的な覚え書用記事(私流訳)。


キム・ジウン監督 「狂気じみた娯楽映画。狂ったように撮った」(インタビュー)
(  Star News)


キム・ジウン監督は淡々とした姿だった。 悪戦苦闘の中に撮影を終えた <良い奴、悪い奴、変な奴> の封切りをわずか 3 日後に控え、自分自身ができるのことは尽くしたという様子であった。

170 億ウォンを越える製作費で、韓国映画の復興を担わなければならないことのように <奴奴奴> が位置付けられても彼は意に介さなかった。 <甘い人生> のように木が風に揺れても心は揺れない境地にも達したのか?

14 日、キム・ジウン監督に会って <奴奴奴> について聞いた。


 封切りを控えた心情はどうなのか。

- 常にそのようにしてきたが淡々としている。前に手がけた作品より製作費が大きいが... 何故、1 編作るたびに韓国映画が難しくなるのか(笑)。他の映画よりやや負担が大きくなるのは事実だ。


 知人らにカンヌ バージョンは見ずに韓国バージョンを見ろと「お勧め」したというが。 カンヌ バージョンよりわかりやすく変えたのか。

- カンヌの時より、冒頭と最後のほかにはさらに多く入れていない。 初めて見る観客は早く感じられるだろう。また 3 人のバランスをさらにうまくとった。


 ソン・ガンホ、イ・ビョンホンよりチョン・ウソンのキャラクターが立体的ではないという指摘がカンヌであったが。

- チョン・ウソンにどんな線を求めるのかということはあった。 3人の俳優のバランスには、初めから大きな欲 (興味) をかきたてられた。各人の魅力は明らかで、(それを) 見たいことは明確だったためだ。チョン・ウソンは今まで「ホット」に描かれたことを「クール」に表現しようと努力した。 語り口や語尾まで互いに相談した。 私も西部映画をたくさん見たが、チョン・ウソンの力走シーンのように美しくて優雅な姿は、これまで見たことがなかった。


 タルパラニ(?)が編曲した主題曲がカンヌ バージョンより減った。西部映画にはいつも耳元に残る主題曲があるものだが、なぜ 1 回に減らしたのか。

- もともと 1 回その曲を映画に挿入しようとした。 ところがカンヌには編集ができていない状態で行ったので、2 回かけたのだ。 音楽監督もチョン・ウソンが登場するたびにその音楽が流れることに負担を感じた。


 韓国ウェスタン ジャンルが <奴奴奴> で復活することができると考えるか。

- 曳光弾を撃って、多連発が出てこないかと期待する。 西部映画が好きで私よりさらにジャンルの特性を発揮することができる監督は多くいると思っている。 オ・スンウク、チェ・ホ、イ・ミョンセ、パク・チャヌク、キム・ソンス、リュ・スンワン監督などは西部映画を愛する人々だ。


 キムチウェスタンという西欧言論の評は、ジャンルの変種で、さげすむように感じられたりもする。 むしろキム・ジウン式ウェスタンが明確な表現であるようだが。

- キム・ジウン式ではなくてもキムチウェスタン、味噌ウェスタン、韓牛ウェスタン、ドンドン酒ウェスタンと呼ばれても良い。 彼らと違った韓国的な気質とダイナミック感を見たようだ。 キムチの 「ホット」 な感じを愛嬌たっぷりに表現していると受け入れている。


 ウェスタンというジャンルに新しい解釈があったとすれば。

- 観客が 2 時間、歓呼して興奮する大型娯楽映画を作ろうとした。 当然私たちにウェスタン精神はないが、韓国人特有の活力と活気を入れた。時代的な痛みがあってもエネルギーがあふれていて...


 ジャンル映画に対するキム・ジウン監督の挑戦は、それ自体が評価されなければならないが、一方で 「キム・ジウン ワールド」 が形成されていない理由になったりもするけれど。

- 若干の誤解があることと、私が下手だということだろう。 表向きは、ジャンルにスタイルを追求して見たらそのように見える。 だが前作を通じて、明確に一貫したものを伝えてきた。 私自身も監督の世界を定めなかった部分もある。 まだ私は映画青年で、学んでいる。 今までジャンルのバリエーションを通じて学んだことが <奴奴奴> で集大成となり、まだそれをふろ敷に包んで、具体化させる仕事が残っている。 次からはジャンルを先に決めずに、話から探してジャンルを探すつもりだ。


 <奴奴奴> には <オールドボーイ>、<夕陽の無法者> など多様なパロディがあるけれど。

- 私が好きな映画を通じて、観客に楽しみを与えたかった。 同じ材料、同じやり方で料理を作っても腕が良いね、という声を聞くのが、今私が最も聞きたい声であるようだ。


 <奴奴奴> は、キム・ジウン監督にとってどんな映画なのか。

- この 10 年間の総決算として、次の新しい 10 年を準備する映画。後日、これぞキム・ジウン世界というものを見せることができて、そうなるためにこんなふうにしたんだということを、私が分かるようにする映画。


 壮大な企てだが、どんな瞬間に <奴奴奴> に対する確信を持つことができたか。

- 大平原の追撃シーンを撮った時だ。 馬が疾走して俳優がエネルギーを注ぐのをモニターで見ながら、この現場の気勢を観客に伝えることさえできればと考えた。


 何より派手なキャスティングで注目されたが。

- 3 人とも難しくなかった。 新しいジャンルに挑戦するのに魅力を感じてくれたようだ。出演する俳優をよく理解する監督として残りたい。 俳優達もそうした部分をよく見ていたようだ。


 3 人の俳優の魅力が映画に与えた点があるならば。

- ソン・ガンホがドラマの呼吸を担当して、イ・ビョンホンが緊張を与えたし、チョン・ウソンがアクションの快感を与えた。 3 人の俳優の魅力が極大化されたようだ。


 各俳優の画面配分が違ったが・・・。 イ・ビョンホンにクローズアップが多くて。

- そうだ。 各俳優の役割が違うから初めからそのように意図した。 イ・ビョンホンはどうしても目で語り声に酔う俳優ではないか。彼は私が閉じ込めておくよりはるかに大きな長所を持った俳優だ。


 チ・チュンヒョン武術監督が不慮の事故に遭うなど困難な瞬間も多かったが。 どんな瞬間が最も大変だったか。

- まさにその時だ。不慮の事故は予期せずやってくるが、あまり荷が重かった。 情熱を持っていて熱心に、互いに仕事をした人なのに。 すべての人々が楽しく仕事をしていたのに、すべての人がダウンした。 それ以前の状態に戻すのが容易ではなかった。 <甘い人生> の時に母親が事故で亡くなったが、その時は私だけが気をしっかり持てばよかったが、今回はそうではなかった。 私の映画人生の中で、最も大変で孤独な瞬間だった。 そのためにもスタッフと俳優に、この映画の功は全て配分されなければならない。


 娯楽映画でだけ強調されるのが嫌ではないか。

- ぜひとも娯楽映画として見てくれたら嬉しい。 私はこの映画で作家的野心を満たしたり認められようとするつもりはない。 この映画はスタッフと俳優の慰労になるためにも、興行にならなければならない(笑)。


 <奴奴奴> がダメだったら、韓国映画のIMFが来るとか、話はいろいろあふれるけれど。

- 韓国映画は、1 人の監督の映画で左右されないという信念を持っている。


 <奴奴奴> に対する評価の中で、最も印象深かったことは。

- キム・ヘス氏が話していた 「この映画は狂ってる」(笑)、狂気じみた娯楽映画という評。本当に私たちは狂ったように撮ったんだなと改めて思った。


 3 人の俳優の中で、だれか 1 人に主演男優賞を与えるべきだとすれば。

- 本当に困難な質問だ(笑)。たぶん全員に与えなければならないだろう。 3 人の俳優のうち、1 人でも欠けたらこの映画の魅力は半減しただろう。



寄り道その 1 :  ミッチョッソな現場 ( 動画 VIP 시사회 현장


寄り道その 2 : 「韓国映画、今すぐシナリオに投資しなければ」( link to)

ちょっと意識しすぎじゃないか (笑) と勘ぐってしまいそうな、カン・ウソク監督のインタビュー記事。 キム・ジウン監督とは正反対、対極のスタイルを持っている監督なのでしょうかねぇ~。『カン・チョルジュン』 動員700万が目標とか・・・目標は高くしないとね~ 最初は1000万とか言っていたらしいけど・・・ 以下、名(迷?)言抜粋。

「私が一番嫌いなことは撮ったものをカットすることだ。 俳優たちにも申し訳ないし、それはみなお金捨てることになるのだから。」

「編集前分量で3分程度カットして封切った。 DVDに別に入れるバージョンのようなものもない。」

「名作に残る映画は「映像」でなく、ドラマと俳優の演技に残ると考える・・・見ている時は絵が美しくても、過ぎて見ればそうでもない。」




予習① Good Point, Bad Point, Weird Point

2008-07-15 01:40:12 | K-Movie Columns



『カン・チョルジュン』 を見に行ったときのこと。

『カン・チョルジュン』 の公開初週末だっていうのに、なぜか映画館の中はどこも 1 ヶ月先公開の 『놈놈놈』 一色で、ちょっとカチン ときました(笑)。

壁はもちろん柱だってノム仕様
、映画館の外の看板だって 『カン・チョルジュン』 より上にあるし大きいし、地下鉄の交通広告までもが・・・。トップスターを 3 人も揃えているのに、こんなに広告宣伝費かけて、もしかして自信ないのかな~~なんてアマノジャク(笑) 。

『カン・チョルジュン』 は観客動員 400 万人突破で、2 塁打の責務は果たしたらしいので、あとは損益分岐点が動員 800 万人以上との噂の 4 番打者 『놈놈놈』 の本塁打を待つばかり。ぜひぜひ不振な韓国映画界に一発逆転をお願いしたいものです。

カンヌ映画祭のときはお祭り気分でハシャギすぎとおぼしき記事が多かったノム関連記事。いよいよ公開を数日後に控え連日ガンガン記事があがってきていますが、特に目新しい情報もないような・・・

それよりも、ストーリー性が手薄という評価について、「スケールの大きな娯楽性とキャラクターに注目してほしい」 となんだかすでに守りに入っているコメント記事が目につきました。娯楽性とキャラクターにはもちろん注目したいけど、それってストーリーと連動していないの?と素朴な疑問が・・・ジウン監督・・・(笑) 

エンディングは 4~5 バージョン用意したとか。どんなエンディングにも合わせられる着せ替えストーリー? 大丈夫か・・・4 番打者・・・ (←大きなお世話です)。

そんな賑わいの中で、CINE21 に掲載されている映画評論家の 「100 字評」 は意外と冷静( link to)。評論家の評もアテにならないことが多いけど、それこそ Good ポイント、Bad ポイント、Weird ポイントが手短に押さえられていると思います。

先日の試写会ツアーに参加された方に、ネタバレ ジュセヨ~ とお願いして、(カンヌ版)エンディングまで教えていただいたのですが 「うむむむむ~」 と思わず唸ってしまいました(爆)。

ともあれ気になるポイントが満載で、楽しみであることには変わりません。


    


Bonjour, Realisateur Kim Jee-Woon

2008-05-24 23:22:31 | K-Movie Columns


カンヌで久々にキム・ジウン監督がメディアの前に出てきたので、記念にインタビュー記事 (私流訳で) を書いておきます。( 스타뉴스 link to


    


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キム・ジウン監督 「数え切れないほどの映画はあっても、ソン・ガンホ、イ・ビョンホン、チョン・ウソンが出てくる映画はない」

キム・ジウン監督は、興奮より悩みの方が多いようだ。 第 61 回カンヌ国際映画祭で 『良い奴、悪い奴、変な奴』 が初めてお目見えすることについて、「カンヌ バージョンより韓国バージョンがはるかに娯楽的だ」 と何度も強調した。

完成された編集版で上映するわけではないので、さらに悩みが多いと何度も繰り返した。 そのような中でも、「映画祭側で、十分楽しむに値すると。(でなければ)招請しなかったでしょう」 として、それとなく自信を表わした。

キム・ジウン監督は、スクリーニングを翌日に控えた 23 日、カンヌのあるホテルで国内取材陣と行ったインタビューで 「数え切れないほどの映画はあっても、ソン・ガンホ、イ・ビョンホン、チョン・ウソンが出演する映画はない」 として、「満州ウェスタンジャンルを復活させたことより、3 人と共同作業をしたことがさらに誇らしい」 と話した。

 ウェスタンというジャンルを選択した理由があるのか。

世の中のすべてのジャンルをしてみたいという思いがあった。コミックホラーもしたし、正統ホラーもしたし、ノワールとコメディもやってみた。 SF とメロー、ウェスタンをやっていなかったが、メローはまだ時間がさらに必要なようだ。

そのような中で、イ・マニ (이만희) 監督の 『鎖を切れ』(쇠사슬을 끊어라) という作品を見た。韓国でも満州を背景にした西部劇があった。『鎖を切れ』 とセルジオ・レオーネ監督の 『続・夕陽のガンマン』(The Good, the Bad and the Ugly ) でインスピレーションを得て、『奴、奴、奴』 をすることになった。


 178 億ウォンという製作費が負担になりはしなかったか。

意図したわけではなかったが、困難な状況に封切ることになったし、重要な映画になってしまった。自らムチを打ちながら、常に緊張しようとした。(笑)


 カンヌで 『奴、奴、奴』 を初めてお目見えする所感は。

カンヌバージョンは韓国バージョンとは異なる。韓国バージョンはもっと娯楽的だろう。『奴、奴、奴』 の最終目的は、国内でマップチップ(背景)を良く作ろうと思う。カンヌで集めた意見も反映するだろう。カンヌで上映されるものは、私の生涯で最も華麗で格調高く、騒がしいモニター試写だと考えている。


 非競争部門でスティーブン・スピルバーグとウディ・アレンの作品と肩を並べることになったが。

同じレベルというよりは、同じ時間帯に上映される映画ということではないか(笑)。アジア、特に韓国映画がどんな流れであるかをカンヌでうまく見せたようだ。常に新しく探求する韓国映画の特徴を尊重してもらうことだと思う。


 満州ウェスタンの復活について自負心を感じるのか。

消えてしまったジャンルを広げて、観客を満足させることができるならば良いだろう。子供の頃、西部映画を見て好んだように、今の若者が 『奴、奴、奴』 を見て楽しんでくれることができれば良い。


 3 人の主人公と共同作業したことはどうだったか。

怪物よりさらにものすごいソン・ガンホと、「根ほり葉ほり」 という異名を取る程徹底したイ・ビョンホンと、監督デビューを控えたチョン・ウソンと一緒に仕事をしながら、果たして自分は最後までできるのかと思った。この人たちに気を取られず、上手く編集しようと努力した。

その中心にはソン・ガンホがいたようだ。ソン・ガンホは良い俳優である前に、ますます良い人になっているようだ。ソン・ガンホを中心に和気藹々だったと思う。

この映画は、俳優たちが最も多く病院を出たり入ったりした映画で記憶されるようだ。 チョン・ウソンは腕(の骨)が折れたのも知らずに撮影をしたし、その事実が分かった後にもギブスをできないまま(撮影を)続行した。そうしたら、自ずから奮い立った。


イ・ビョンホンと 『甘い人生』 に続き2作目を作業をする感じは。

イ・ビョンホンは、顔と目つきの深さと声、これらすべてにおいて繊細な演技を引き出す俳優だ。 そのような点が、ハリウッドでイ・ビョンホンが注目される理由であるようだ。


 中国での撮影条件が非常に厳しかったというが。

敦煌で撮影したが、服を着ているのに陽射しがムチを打たれるかのように痛かった。知らずに運動靴をはいて、足に火がついたかと思った。スタッフ全員に超人的な意志がなかったらやり遂げることができなかっただろう。あまりに苦労したので、やり遂げなければならないという気持ちが皆にあった。


 『奴、奴、奴』 の封切りを控えた所感があるならば。

韓国に数え切れないほどの映画はあっても、ソン・ガンホとイ・ビョンホン、チョン・ウソンが共に出てくる映画はない。消えたジャンルを復活させたことより、その点がさらに誇らしい。それぞれ違った個性と魅力を相互に引き出した。

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完成版ではないまま、なんとかカンヌに間に合わせて編集したようで、公開までにさらに手を入れるつもりなのですね。まだお金使うのかしらん(笑)。

不況といわれる韓国映画界のカンフル剤的な位置づけの作品になってしまい、ご本人も戸惑っておられるのかもしれませんが、個人的にも韓国映画界には元気になってもらいたいです~。

キム・ジウン監督がインスピレーションをもらったという、イ・マニ監督の 『鎖を切れ』 (1971年)については、Cine21 に記事があるので読んでみたら、お宝(ここでは仏像)をめぐって 3 人が登場するとか、満州をバイク(ジープ)で駆け抜けるとか、なるほど、画的にはキム・ジウン監督が見せてくれる画の原型みたいなものがありそうで、一度見てみたいものです。
 Cine21 「前近代の鎖を切って脱走する,<鎖を切れ>」

西部劇の定石は、最後に生き残るのは 1 人ですが、さて誰が生き残るのでしょうかね。カンヌでのレビューが楽しみです




海外用ポスター

2008-05-17 00:32:43 | K-Movie Columns


(Image source: CJ Entertainment)


『カン・チョルジュン 公共の敵1-1』 の海外用のポスターは、ジェヨン入り!!
 CJ Entertainment English サイト)

国内ではよく知られたキャラクターといえども、海外で 「カン・チョルジュン」 をひとり歩きさせたところで、訳わかりませんものね~

でも、
このポスターの英題の 『Public Enemy Returns』 の文字が何も知らない人の目に入ったとして、どうみても Enemy は、目つきが鋭すぎるソル様だと思うのではないでしょうかね・・・。ジェヨンが Enemy 役っていうのは、一種の反転?(笑)


それにしても 『神機箭』 の海外用ポスター。映画のポスターというより、どこかの宝物展みたいなポスター。国内版は、ロン毛のジェヨンを一面にステキに作ってね~


そういえば、『ノム、ノム、ノム』 ですが、L.B.H. FC 企画で韓国プレミア試写会ツアーあり。しかも封切り前、日本語字幕付き。

日本語字幕付きってことは、わざわざ FC のためだけに用意するとは思えないので、もしかしてどこか日本の配給会社が、こっそり版権買っているのかしら?と邪推したくなります


 


U-Turn

2008-04-23 22:20:56 | K-Movie Columns


チャン・ジン監督の短編映画 「U-Turn(유턴)」 (OCN スペシャルムービー)全 4 話がネットにあがってきました。
メモ代わりに書いておきます。

          

この短編は車の広告用に制作されたそうで、音楽はコ・ユジンの 「お前、ひとりだけ (너 하나만)」 とフィソンの 「Love Seat」 が挿入曲として使われて話題になっているようです。

さすが、スターのソ・ジソプが出演となると、さっそく誰かが日本語字幕付けてくれていて、ありがたいです。やはり師団からの代表選手も送り込まれているので、リュ兄弟?だって気になります。

設定では男 3 兄弟で、長男リュ・スンニョン、次男ソ・ジソプ、三男リュ・ドクファン。
ちっとも似ていない兄弟(笑)。

「U-Turn」
監督: チャン・ジン
出演: ソ・ジソプ、イ・ヨニ、リュ・スンニョン、リュ・ドクファン

第 1 話  (
link to
第 2 話  (
link to
第 3 話  (
link to
最終話  (
link to

撮影現場風景(
link to
徹底した?演技指導だったようで、メイキングの方がちょっと面白かったり・・・。
しかし、こんなところまで、チョン・ジェヨンの名が出てくるとは


なんとなく芋づる式にあれこれ

2008-02-18 23:53:29 | K-Movie Columns


パク・チャヌク監督の新作 『こうもり』 のソン・ガンホの相手役に、うら若きアガシが決まったというニュースを読んで、そういえば、Hong Kong Asia Film Financing Forum (HAF) 2008 Project にネタバレがあったなぁと思い出しました。
英題は『The Bat』 から 『Thirst』 に変わったようです。
 
ネタバレ平気という方はちょっとのぞいてみてはいかがでしょうか。ガンホ兄さんが吸血鬼という設定であることはすでに報道済みですが、吸血鬼になるまでの過程、思い切りネタバレしてます(笑)。ま、この通りになるかどうかわからないので、違っていたら、当初の筋書きと違うじゃないかと、あとでツッコミ入れることもできます。

監督からのひとこと(Director's Statement)欄に、この作品は、単なるスリラーでも、ホラーでもなく、許されない愛の物語・・・と書いてあったのですが、あらすじ (Synopsis) を読んだ限りでは、クスリと笑ってしまった部分があったので、えっ、コメディあり? と思ったのですが・・・。 

だってF.B.I.でも H.I.V.でもない、F.I.V.ですから (ダジャレじゃないのか・・・)。
どうやら、私の大きな勘違いだったようで、シリアスでメローな愛のお話のようです。

復讐劇じゃないけど、吸血鬼だけに、やはり大量の血糊が登場しそうな予感です。

ついでに、HAF の同プロジェクトにポン・ジュノ監督の 『Mother』 もあります。これは新作なのでしょうかね~ 犯罪者に仕立て上げられてしまう息子をもつ母親が主人公で 「最も悲しく、最も美しいクライムドラマ」に仕上げたいとか。

イム・サンス監督の 『A Woman in Paris』。アジアからパリに亡命した女性が、パリでさまざまなことに巻き込まれるという社会派っぽいドラマのようです。  

あと韓国がらみでは、
日韓合作の 『Sharaku』 も入っていますが、なぜいま、日韓合作で写楽なのでしょうかね。不思議です。昔、真田広之主演映画で 『写楽』っていうのがありましたよね~。

日韓合作といえば、突然思い出したのですが、「半島を出よ」 の映画化ってどうなったのでしょうかね。原作の上巻読んだきりで、下巻を放置したままだった・・・ 架空の時代設定になっている 2010 年は、もう再来年じゃないですか・・・ 

ついでに HAF 2007 Project だった 『ノム、ノム、ノム』おそらく導入部と思われる場面のちょいネタバレがあります。これまでに Cine21 で紹介されているものをもう少しわかりやすくしたもので、それほど目新しくはありません。

ウェスタンというからには、決闘はバンバンありだと思いましたが、『ジャンゴ』 と同じくお宝探しゲームありか・・・ふーん。そういえば、キム・ジウン監督は 『オーシャンズ』
っぽくしたいみたいなこと言ってましたね~。泥くさいナショナルトレジャーとかじゃなくて、オーシャンズって言っちゃうところがオシャレさん(?)。

* HAF っていうのは、アジア映画の投資促進を活性化させる組織だそうです(公式HP)。


韓流シネマフェスティバル2008*春

2008-02-16 18:11:49 | K-Movie Columns


「韓流シネマフェスティバル2008*春」(@シネマート六本木他、3月1日~5月30日)に向けて、Cinemart さん主催の『覆面ダルホ~演歌の花道』ブロガー試写会に昨日参加しました。その際にブログ用韓フェス素材までいただいてしまい、宣伝にはならないと思うのですが、ちょこっと書いておくことに。
『覆面~』の感想については後日・・・

個人的には、昨年のルネッサンス路線のラインナップの方がよかったような。今回は、「テレビドラマで活躍するスター達の “映画俳優” としての姿にスポットを当ててみました」という趣旨だそうで、韓ドラ好きの人を映画館へという企画のようです。


そういえば、私が通っているハングル教室では、クラスメート約10名のうち、私を除く全員、ドラマ派です。ドラマはしこたま見ているのに、韓国映画なんてほとんど見ないという人ばかりで、見たとしてもヨン様映画か消しゴムか。そんな彼女たちは、たいてい何を見ればいいのかわからないらしく、「お薦めは何?」と聞かれることもたまにあります。

でも、韓国映画のアッチ系(ドッチ?笑)に免疫のない人に、『血も涙もなく』を見るとちょっとゾクゾクして「私もぶって」と思うのね、とお薦めしても、あとから絶対人格を疑われると思うので、はてさて何をお薦めしたものやら

韓流を牽引しているのは、まちがいなくドラマ派の人々。確かにドラマで知っている顔がスクリーンに出ていると、映画館へ足を運んでみる気になるかもしれないという紐づけは、マーケティング的には当たっているかもしれません。

ドラマより映画好きという方にとっては、このラインナップはどうかしらん。すでに映画祭などで上映済みというものもいくつかあって、目新しさに乏しいような~。

ラインナップの公式紹介&詳細はコチラへ↓

   韓流シネマ・フェスティバル2008春 リンク用バナー



見ず嫌いを含む(笑)勝手なラインナップ紹介はコチラへ↓
出演者の出演ドラマショートリストとボゴシッポ(劇場で見たい)度付き。
これを「紹介」と言っていいものか~

『まぶしい日に』 <눈부신 날에>
VCDで鑑賞済み(英語字幕)。
ストーリーはいまひとつ。ドラマ「ありがとうございます」の前に撮影されたソ・シネちゃんが可愛いので、ちょっと見てみようかな~ 
パク・シニャン 「パリの恋人」、「銭の戦争」
ソ・シネ        「ありがとうございます」

イ・ジェウォン 「オールド・ミスダイアリー」
リュ・スンス    「ありがとうございます」

『家族の誕生』 <가족의 탄생>
VCDで鑑賞済み(英語字幕)。
ケチらずDVDにすればよかったと後悔。昨年シネマショーケースで見逃したので、ちゃんとじっくりスクリーンで見たい作品。
ムン・ソリ      「太王四神記」
オム・テウン   「怪傑春香」、「復活」、「魔王」
コ・ドゥシム  「裸足の青春」
コン・ヒョジン  「サンドゥ、学校へ行こう」、「乾パン先生とこんぺいとう」、「ありがとうございます」
ポン・テギュ  「屋根部屋のネコ」、「ノンストップ4」
チュ・ジンモ  「魔王」
チョン・ユミ  「ケ・セラ・セラ」

『ひまわり』  <해바라기>
未見。どうしても興味が湧かない(笑)。
キム・レウォン 「君はどの星からきたの」、「屋根部屋のネコ」、「ラブストーリー・イン・ハーバード」
キム・ヘスク  「冬のソナタ」、「夏の香り」、「薔薇色の人生」 他多数
ホ・イジェ     「宮S」

『台風太陽~君がいた夏』 <태풍태양>
DVD鑑賞済み(日本語字幕)。
すでに「途中で寝た」とか書いてしまったので、何も言うことは・・・。
前半がたるいので、前半をクリアすれば・・・
チョン・ジョンミョン 「ファッション70’s」、「キツネちゃん、何しているの」
キム・ガンウ       「僕は走る」
イ・チョニ           「僕は走る」、「オンリーユー」
チョ・イジン        「ガラスの華」

『残酷な出勤』  <잔혹한 출근> 
未見。必見でしょう~(謎笑)。これが一番楽しみ~?
キム・スロ       「レインボー・ロマンス」
イ・ソンギュン  「千年の愛」、「ラブホリック」、「コーヒープリンス1号店」
コ・ウナ          「レインボー・ロマンス」、「黄金のリンゴ」
オ・グァンノク    「太王四神記」

『最強ロマンス』
<최강 로맨스>
未見。興味が湧かない。
イ・ドンウク 「酒の国」、「マイガール」

ヒョニョン    「不良家族」、「ファッション70’s」

『覆面ダルホ~演歌の花道~』 <복면 달호>
劇場鑑賞済み(日本語字幕)。
「あれ、この人、どこかで見たことのある」と思い出せずに、気になって仕方のない人がいました(笑)。日本の「シャ乱Q演歌の花道」のリメイクだそうですが、ストーリーは思ったより良かったです。
チャ・テヒョン    「Happy Together」、「ジュリエットの男」、「いつか楽園で」、「花いちもんめ」
イ・ソヨン         「春の日」、「新入社員」、「春のワルツ」
イ・ビョンジュン 「恋するハイエナ」、「銭の戦争」

『ス
  <수> 
未見。崔洋一監督が苦労したという作品なので、ちょっと見ておきたい。
チ・ジニ             「チャングムの誓い」、「春の日」
カン・ソンヨン       「彼女は最高」、「Happy Together」
イ・ギヨン           「犬とオオカミの時間」、「恋人」、「宮S」
チョ・ギョンファン   「チャングムの誓い」、「オールイン」
オ・マンソク          「恋するハイエナ」、「ぶどう畑のあの男」
チェ・ドンムン     「魔王」

『なつかしの庭』 <오래된 정원>
劇場鑑賞済み@PIFF (英語字幕)。
ストーリーはいいけど、難点はチ・ジニの老け役ですかね。現実に引き戻されてしまって。演技が悪いのではなく、ビジュアルがですよ。老け役の写し方って、難しいのね。
ヨム・ジョンア 「愛していると言って」
チ・ジニ        「チャングムの誓い」、「春の日」

『マドレーヌ』  <마들렌>
DVD鑑賞済み。いまさら~という感じ。でもなんだか、懐かし~い。
あの牛乳配達員がキム・スロだったのですね~。
チョ・インソン 「星を射る」、「バリでの出来事」、「春の日」
シン・ミナ      「美しき日々」、「魔王」

『ジェニ、ジュノ』 <제니,주노>
未見。興味が湧かない。
キム・ヘソン 「思い切りハイキック」
ソミ・ンジョン  「思い切りハイキック」


『暴力サークル』 <폭력써클>
未見。興味が湧かない。
そういえば、おととしのPIFFの野外舞台挨拶で見かけました。名前も知らない若モノたちだなぁと通りすぎた気が・・・。
チョン・ギョンホ 「ごめん、愛している」、「犬とオオカミの時間」
イ・テソン        「犬とオオカミの時間」
キム・ヘソン     「思い切りハイキック」

『ハーブ』 
<허브>
VCD鑑賞済み(英語字幕)。このテの素材は食傷気味。
カン・ヘジョン    「花いちもんめ」
チョン・ギョンホ  「ごめん、愛している」、「犬とオオカミの時間」
イ・ウォンジョン  「銭の戦争」

『恋の潜伏捜査』  <잠복근무>
 
未見。DVDで鑑賞しちゃうかどうしようか迷うな~。
パク・サンミョン、イ・ボムス、キム・ガプス、オ・グァンノクといったアジョシたちが友情 or 特別出演しているらしいので、ちょっと見たいような。

キム・ソナ    「私の名前はキム・サムソン」
コン・ユ       「乾パン先生とこんぺいとう」、「ある素敵な日」、「コーヒープリンス1号店」
ナム・サンミ 「恋するスパイ」、「不良家族」、「犬とオオカミの時間」
ハ・ジョンウ 「プラハの恋人」、「H.I.T」





ザ・トンセンくん

2008-02-01 22:03:20 | K-Movie Columns


ふと気つくと 2 月。2 月はニゲルと言いますが、1 月は新年早々忙しすぎてマイッタ・・・こんなんじゃ今年は先が思いやられるなぁ。1 月に見た韓国映画は『マイキャプテン、キム・デチュル』のみ。

韓国では昨日話題作 4 本がそろって公開。こんなに粒ぞろいのラインナップって珍しい ( link to)。

そのうちの 1 本、ハギュ主演の『ザ・ゲーム <더 게임>』。予告編では、やっぱり邪悪な狂気を含む目が健在でしたが、1 人 2 役ということで、あんな怪役をこなせるのは、ハギュしかいませんよね。

原作は日本のマンガ「チェン爺」(新田たつお)。明らかなおやじギャグ的タイトルが、興味をそそりませんか?(笑) 

今は日本でも韓国でも、コンテンツの素材をマンガに求める傾向は同じですね。マンガは脚本もコンテもできあがっているようなものなので、映像化しやすいってことなのでしょうかね~。

映画製作の要は、絵コンテと脚本だと聞いたことがあるのですが、両方とも最初から揃っている場合って、ある意味すごいプレッシャーですね。原作を超えても超えなくても、オリジナリティは原作のものだから、原作が偉いことには変わりないし、よほどの成果がないと褒めてもらえない 。リメイクもそうですね。


J 兄同様、トンセンくんにも映画のプロモ時には FANTOM がスタイリストを貼り付けてくれているのか、いつもよりオサレ度がアップしているように見えるのは気のせいでしょうか・・・

ともあれ、MOVIELINK の表紙は、J 兄に続きトンセンくんも表紙を飾っています。 Cover Story の記事は、読み応えがあってまとまりのいい内容です ( link to)。しかし、酒ネタは必須項目のように盛り込まれていますね 。この雑誌(?)の記事って、J 兄の時もなかなか良い内容でした。ちょっとショックなことも書かれてあり、しゅん  としましたが( link to)・・・。

    

                         (↑トンセンくんネタなのに兄便乗~みあん)
 


2008年上半期 期待の韓国映画 7 編

2008-01-09 00:01:05 | K-Movie Columns

(記事検索の続き)2008 年(上半期)期待の韓国映画 7 編という記事から
( link to)
(この類の記事は他にもいろいろあるので、これだけってわけではありません)

『ノム、ノム、 ノム <좋은 놈, 나쁜 놈, 이상한 놈>』
(監督:キム・ジウン)
『モダンボーイ <모던보이>』
(監督:チョン・ジウ)
『神機箭 <신기전>』
(監督:キム・ユジン)
『カン・チョルジュン~公共の敵1-1 <강철중(공공의 적1-1)>』
(監督:カン・ウソク)
『あなたは遠いところに <님은 먼 곳에>』
(監督:イ・ジュニク)
『素敵な一日 <멋진 하루>』
(監督:イ・ユンギ)
『悲夢 <비몽>』
(監督:キム・ギドク)

だそうです。7 編中、2 編に出演するジェヨンは「売れっ子」じゃないですか(笑)。

『神機箭』は、12 月にクランクアップしたとき、5 月公開予定だったのに、ひと月もたたないうちに、すでに公開予定が 7~8 月と先送りされているし、しかも『ノム』とともに大作 2 本同時期公開というのはないような ( link to)。まっ、先送りされることはあっても前倒しにはならないでしょう。

史劇ブームは依然衰えていないため、『神機箭』のような作品は年代を問わず見てもらえるかも。この作品、アクション史劇というジャンルらしい。ジェヨンのチンピラアクションなら容易に想像できますが、アクション史劇というイメージとはどうも結びつかないなぁと思っていたら、チラリと見た動画では、正直、これまでに見たこともない(笑)キレのある身のこなしを披露しておりました( link to)。

誰が悪玉なのかよく分からないのですが、異民族との戦闘もあり。どうもヒーローは世宗大王(アン・ソンギ)なのではないかと邪推。王様がヒーローだなんて・・・見ないうちからブツブツ『王の男』の王様が暴君すぎたので、こちらでは賢君にスポットを当てようということなのかしら。今年は TV ドラマでも世宗大王が取り上げられ、セジョンブーム? 



それにしても、『ノム』の純制作費がすでに 150 億ウォンというのもビックリ ( link to) 。総制作費は 200 億ウォン近くに達するのでは? ジウン監督、お金使いすぎ(笑)。時代背景のセットやら CG 処理やら「絵的コンテンツ」にお金がかかっていそう。

『グェムル』の総製作費が約 150 億ウォン(純制作費約 110 億ウォン、マーケティング約 40 億ウォン)で観客動員数 1300 万人だから、『ノム』は『グェムル』がたてた金字塔を抜き、韓国映画史上最多動員が至上命題となっているような。かなり博打的な作品であることは間違いなさそうです。

 

京城ブームもまだまだ続くのか、『モダンボーイ』では花輪くん(@ちびまるこ)にパーマをかけたようなパク・ヘイルの髪型が見どころ (ウソです)。この作品、小説が原作のロマンスだそうです。


『カン・チョルジュン~公共の敵1-1』、タイトルがちょっとダサい気もするのですが(笑)、ジン様が「脚本のみ」参加というのは好材料かもしれません(爆)。ジン様が自ら脚本を書きたいと言って、カン・ウソク監督が OK したというお話のようですね ( link to)(←ホント?)。 ジェヨンを絶賛してくれているので、ここでウソク監督をいじめるのはやめておきます。


『あなたは遠いところに』は、またまたイ・ジュニク監督とチョン・ジニョンのコンビですね。ベトナム戦争に参戦した夫を探すためにベトナムを訪ねる女性の話。スエがこの女主人公。


低予算作品の 2 作。
『素敵な一日』には、カンヌの女王登場。『悲夢』は、すでに話題になっているオダジョー&イ・ナヨンという、スター出演のギドク作品。

と、今年も盛りだくさんです~

 


韓国映画雑誌より 2007年 BEST まとめ

2008-01-08 00:31:43 | K-Movie Columns


記事検索もサボっていたので、韓国映画雑誌から、2007年ベスト作品の自分用のまとめです。

■ CINE21 ■ ( link to)
 
韓国映画 Best 5
1. シークレット・サンシャイン <밀양>
2. 千年鶴 <천년학>
3. 境界 <경계>
   ウリハッキョ <우리학교>
5. 息 <숨>

過大評価された映画: D-War<디 워>、 光州5・18 <화려한 휴가>
過小評価された映画: 永遠の魂 <별빛 속으로> 

海外映画 Best 5

1. 三峡好人(Still Life)
2. インランド・エンパイア 
3. ボーン・アルティメイタム

  A History of Violence
5. 色、戒 <색, 계>


■ FILM 2.0  ( link to)

韓国映画 Best 5
・ シークレット・サンシャイン <밀양>
・ ウリハッキョ <우리학교>
・ M
・ 優雅な世界 <우아한 세계>
・ よいではない家 <좋지아니한가> 


MOVIEWEEK ■  ( link to)

韓国映画 BEST 10
1. シークレット・サンシャイン <밀양>
2. よいではない家 <좋지아니한가>
3. カンナさん、大成功です <미녀는 괴로워>
4.  M
5. 優雅な世界 <우아한 세계>
6. ウリハッキョ <우리학교>
7. 楽しい人生 <즐거운 인생>
8. セブンデイズ <세븐데이즈>
9.  光州5・18 <화려한 휴가>
10.D-War<디 워>

海外映画 Best 10
1. 色、戒 <색, 계>
2. ボーン・アルティメイタム
3. 善き人のソナタ
4. once ダブリンの街角で
5. バベル
6. 父親たちの星条旗
7. トランスフォーマ
8. デス・プルーフ in グラインドハウス (Quentin Tarantino's Death Proof)
9. 300
10.レミーのおいしいレストラン


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特に目新しいものはありませんでしたが、My Best にも入れた『よいではない家』のランクインがちょっと嬉しかったりしました。『境界<경계>』は PIFF で上映していたのに見なかったのを、あぁー、今さら後悔

昨年から『ウリハッキョ』の上映スケジュールとは縁がないワタクシ・・・いつになったら見られるかしら。

散々な興行成績だった『M』もランクインしているところを見ると、映画人的にはかなりイケテルのでしょうかね~

CINE21で過小評価作品に挙がっていて、前から気になっていた『永遠の魂 <별빛 속으로>』は、韓国アートフィルムショーケースで上映予定だそうなので楽しみです。原題は「星明りの中へ」なのに、邦題はとっても箔がついた感じになっています(笑)。

海外映画では、CINE21のベストに入っている『インランド・エンパイア』にちょっと興味あり。現在も上映中なので見に行こうかなしら。ちょっと怖そうだな


『色、戒』はそのうち日本でも公開されるでしょう。こちらも楽しみ




 


K-Movie My Pick FIVE 2007

2007-12-30 00:58:24 | K-Movie Columns


↑この写真を使いたいがために、こんなお題にしました(笑)。

今年、個人的に見た韓国映画で、直感的に「びびっ」と来た作品をあげてみました。今年公開された作品ということではありません。そして、お薦めしているわけではありません。

今年見た韓国映画はざっと60本。ちょっと少なかったかなぁ。

 

◆ My Pick FIVE on Screen ◆

『マジシャンズ』 
これは、今年見た中でイチオシかもしれません。もっと広くて画質の良いスクリーンで見たかったです。大きなスクリーンだったら、舞台を覗いているような感じに見えるのではないかしら。挿入歌「Silvia」を聴きたいがために、loveholic の CD「Invisible Things」まで買いました。この CD は、今年ヘビロテ No.1。「Silvia」以外の収録曲も優れもので、当たりの CD でした

『甘く、殺伐とした恋人』
DVD で見たときは、少しテンポが遅いなぁと思ったのですが、スクリーンで見たときの方が断然面白いと感じました。もう 1 回見ればよかった。

『優雅な世界』
この作品は、かなり好きです。ストーリーも、役者も、音楽も、統一感があって、すべてが洗練されていると思うのです。でも、これは、ハン・ジェリム監督の Q&A@PIFF がヨカッタからかもしれませんが・・・

『シークレット・サンシャイン』
個人的には、苦手だったイ・チャンドン監督と和解できて(笑)よかったと思える作品。とにかく今年はミリャンイヤー。主演俳優も作品も映画賞は総なめ。そして、Poster of the Year (FILM 2.0) も・・・ポスターは普通だと思うのだけど(笑)。カンヌの冠の威光には逆らえないのか?

『よいではない家』
最初から最後までひたすら笑えた作品。家族のそれぞれのキャラと、彼らが引き起こすドタバタのひとコマひとコマがうまく結びついていて、とにかく楽し~い。奇をてらったところのない素直な大衆コメディ。私が心ひそかに慕っているオジサマ、チョン・ホジン出演でポイント高(笑)。

 

◆ My Pick FIVE on DVD ◆

『横綱マドンナ』
日本語字幕で見たい見たいと言っておきながら、ショーケースでの上映を見逃し、どこかで劇場上映してくれないかなと待機中・・・。なんと言ってもリュ・ドクファン君が絶品でしょ。「横綱」っていうより「天下壮士」の方が良くないですか?

『家族の誕生』
こちらも上記同様、ショーケースでの上映を見逃しました。オムニバス好きにはたまらない、とってもお得なフルコースをいただいた感じの作品だと思いました。

『ホリデー』
イ・ソンジェ vs チェ・ミンスのガチンコ対決がすごかったです。テーマは暗くて重いので、濃いエスプレッソを砂糖入れずに飲んだ感じ。でも、その苦味がいいのよね~。

『息子』
あえて入れてみました。字幕があってもなくても印象が変わりません。他の父子テーマの定石お涙頂戴作品とは一線を画す「反転」で観客の涙を裏切るところがチャレンジすぎる(笑)。反転によって、話の軸がずれていびつだと解釈する人も…。私はまったく気にならず、涙ぐみながら「そんなーっ」と心の中で叫びました

『三叉路劇場』
(レビュー、サボった)韓国映画初のミュージカル映画。個人的にはミュージカルが苦手なのですが、それでも妙に印象に残ったのはオリジナリティにこだわっているところでしょうか。いかにも低予算で、チープ感がとことん漂う映画。ところがそんなチープさの中には、不気味なほど(笑)作り手の熱き想いが詰まっていると思えるのでした。最初は意味不明だと思えたキャラたちも、ストーリーを成立させていることが後からわかり、音楽にはめっちゃ力が入っています。そして、ここでもチョン・ホジンが歌っています♪

 

◆ お金返してぇ FIVE ◆

『愛なんていらない』 ← いらないのは・・・
『百万長者の恋』 ← 恋するなら億万長者
『Mr.ロビンの口説き方』 ← 「ポカホンタス」の字幕化激希望
『中天』 ← 睡魔との闘いに敗れる
『韓半島』 ← このキャスティングでこれはないでしょ

泣けるとか泣けないとか以前に、とにかく面白くない。ばっさり斬れるものは、ある意味、潔い作品なのかもしれませんが・・・。


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私の場合、映画の印象や感想は、直感的なもので決まってしまうので、字幕のあるなしによっても、後からガラリと印象が変わることがほとんどありません。要は、奥深いところまで、たどりついていないってことですが(笑)。

ためこんだ韓国映画 DVD/VCD の数 現在 22 本
とっとと見なくちゃ~

韓国映画は、あちらで話題になっている時にタイムリーに楽しめることなどほとんどないし、そんな贅沢どころか、そもそも日本での上映機会自体が少ないのがもどかしいですね。おまけに、こちらも見てないうちに、すぐに新作に目移りしてしまうし

そういえば、シネマートさんで、「韓フェス2008春」の上映作品人気投票に加えて、日本で公開して欲しい作品のアンケートが実施されています( link to
)。

なんだかんだ言っても、韓国映画を積極的に買い付けてくれるのは SPO さんしかないという現状も寂しい限りです。アンケート結果を参考に買い付けてくれるのかどうかわかりませんが、上映を希望する作品に投票できます。期待することなく、『偉大なる系譜』『正しく生きよう』に入れておきました。地道なファンとしての活動です(笑)。


 


From Blue Dragon

2007-11-23 23:52:09 | K-Movie Columns


ソル様目当てに第28回青龍映画賞をずっとチェックしたのですが、終盤はガンホ兄 POWER 炸裂という感じでしたね~

ガンホ兄、主演男優賞は取るわ、主演作品の『優雅な世界』は最優秀作品賞を取るわで・・・。昨年の作品賞は『グェムル』でしたから、2 年連続で主演作品が最優秀作品賞受賞って、興行面でも、実力においても、すごい POWER ですよね。

『優雅な世界』は、個人的に今年見た作品の中でも、上位にランクインしているので、よかったと思いました。『華麗な休暇』はノミネート数では圧倒していたのに、結局何も取れませんでしたね~ まぁ、このテの映画賞というのは、いつも基準がよくわからないところが、面白いといえば面白い
のですが。

監督賞が『幸福』のホ・ジノ監督っていうのが、うーん、ちょっと・・・。
だって、これまでとちっとも作風変わらないし、話のネタはベタな病気ネタですし、ファン・ジョンミン、イム・スジョン、コン・ヒョジンという個々の俳優の力量に大きく頼っていた作品のような気がしてならないのは私だけでしょうかね~ ディレクティングの力ってよく分かりませんが、「ザ ホ・ジノ ワールド」を確立しているところがいいのかしらん。他の監督賞候補だった作品を全部見たわけではないので、私の戯言は、まぁどうでもいいことで・・・

さて、お目当てのソル様は・・・
新作『けんか <싸움>』の相手役キム・テヒとレッドカーペットに登場。ステキじゃないですか。
       

個人的にはキム・テヒが苦手なので、このキャスティングにはいまひとつ乗れないと思っていたのですが、『けんか』の予告編 ( link to)
を見たら、乗れないこともないと思い直しました。これってラブコメらしく、ややドタバタ感がありますが気になります。



 


まだまだ・・・ [追記] 快進撃 !?

2007-10-27 01:53:44 | K-Movie Columns


なんとなく『正しく生きよう』の評判が気になって・・・
             
Daum のユーザーレビューで、『正しく生きよう』の評判はなかなか手堅いようです。Cine21のレビューなどはもう少し点が低めです。しかしながら、地味にヒット作となるかもしれません。  
       

       (2007/10/27 01:25)  

公開されたばかりの今月の注目作『M』は、木曜日夜には8点台だったのに、あっという間に 週末の観客動員で評点はまた変わるのでしょうけれど、さてどうなることでしょう~   

 『正しく生きよう』の予約チケット率も巻き返しをはかっているようで・・・


 追記
 2007/10/29 ******************************************

『正しく生きよう』2週連続ボックスオフィス No.1 ! 

別に書かずともいいかと思ったのですが、先週「No.1の座も1週のみかも」などと失礼なことを書いてしまったので、ラ・フィチャン監督へお詫びをかねて・・・

バイオレンスの激しさ、罵声や血生臭さ、お涙ものなど韓国映画の定番的イメージを一切排して、純粋コメディだけで勝負を仕掛けたジン様って、やはりいつもチャレンジャーなのですね~ 

公開初週3位に甘んじた『M』のあの公開前の人気は何だったのでしょうか。PIFFでのプレ上映したのが裏目に出たのでしょうかね。前評判や期待が高すぎて、実際目にしたらガッカリしたなどというのは、よくありがちですが・・・。もちろん、この作品だって是非見てみたいです。余談ですが、カン・ドンウォンの劇中の髪型(前髪) が、「M」字だということに最近気づきました(笑)。

2位も先週同様『宮女』。あんなにエグイのに、なかなか手堅いのですね。私は昨夜夢の中で『宮女』のワンシーンが出てきて、うなされるところでした・・・ぶるぶるっ。『宮女』のキム・ミジョン監督は、イ・ジュニク監督(『王の男』)のお弟子さんだそうで、ラ・フィチャン監督とは、人気監督のお弟子さん対決  でもあったのですね~

ともあれ、今年はずっと外国映画に押され気味だった韓国映画が活気を取り戻してきたのかなぁ、と少し期待が持てるような気がします。

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『正しく生きよう』 制作ノート
link to

     

撮影期間は90日間(2006/10/30~2007/01/31)、ちょうど、1年前にクランクインしたのですね。スダ兄弟のツーショットは、久しぶりに見るような気がします。

そうそう、『正しく生きよう』 O.S.T.も発売されるようです。
ちょっとうれしい・・・

 Movie Week ラ・フィチャン監督 インタビュー ( link to

 FILM 2.0  ラ・フィチャン監督 インタビュー ( link to)