カンヌで久々にキム・ジウン監督がメディアの前に出てきたので、記念にインタビュー記事 (私流訳で) を書いておきます。( 스타뉴스 link to)
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キム・ジウン監督 「数え切れないほどの映画はあっても、ソン・ガンホ、イ・ビョンホン、チョン・ウソンが出てくる映画はない」
キム・ジウン監督は、興奮より悩みの方が多いようだ。 第 61 回カンヌ国際映画祭で 『良い奴、悪い奴、変な奴』 が初めてお目見えすることについて、「カンヌ バージョンより韓国バージョンがはるかに娯楽的だ」 と何度も強調した。
完成された編集版で上映するわけではないので、さらに悩みが多いと何度も繰り返した。 そのような中でも、「映画祭側で、十分楽しむに値すると。(でなければ)招請しなかったでしょう」 として、それとなく自信を表わした。
キム・ジウン監督は、スクリーニングを翌日に控えた 23 日、カンヌのあるホテルで国内取材陣と行ったインタビューで 「数え切れないほどの映画はあっても、ソン・ガンホ、イ・ビョンホン、チョン・ウソンが出演する映画はない」 として、「満州ウェスタンジャンルを復活させたことより、3 人と共同作業をしたことがさらに誇らしい」 と話した。
ウェスタンというジャンルを選択した理由があるのか。
世の中のすべてのジャンルをしてみたいという思いがあった。コミックホラーもしたし、正統ホラーもしたし、ノワールとコメディもやってみた。 SF とメロー、ウェスタンをやっていなかったが、メローはまだ時間がさらに必要なようだ。
そのような中で、イ・マニ (이만희) 監督の 『鎖を切れ』(쇠사슬을 끊어라) という作品を見た。韓国でも満州を背景にした西部劇があった。『鎖を切れ』 とセルジオ・レオーネ監督の 『続・夕陽のガンマン』(The Good, the Bad and the Ugly ) でインスピレーションを得て、『奴、奴、奴』 をすることになった。
178 億ウォンという製作費が負担になりはしなかったか。
意図したわけではなかったが、困難な状況に封切ることになったし、重要な映画になってしまった。自らムチを打ちながら、常に緊張しようとした。(笑)
カンヌで 『奴、奴、奴』 を初めてお目見えする所感は。
カンヌバージョンは韓国バージョンとは異なる。韓国バージョンはもっと娯楽的だろう。『奴、奴、奴』 の最終目的は、国内でマップチップ(背景)を良く作ろうと思う。カンヌで集めた意見も反映するだろう。カンヌで上映されるものは、私の生涯で最も華麗で格調高く、騒がしいモニター試写だと考えている。
非競争部門でスティーブン・スピルバーグとウディ・アレンの作品と肩を並べることになったが。
同じレベルというよりは、同じ時間帯に上映される映画ということではないか(笑)。アジア、特に韓国映画がどんな流れであるかをカンヌでうまく見せたようだ。常に新しく探求する韓国映画の特徴を尊重してもらうことだと思う。
満州ウェスタンの復活について自負心を感じるのか。
消えてしまったジャンルを広げて、観客を満足させることができるならば良いだろう。子供の頃、西部映画を見て好んだように、今の若者が 『奴、奴、奴』 を見て楽しんでくれることができれば良い。
3 人の主人公と共同作業したことはどうだったか。
怪物よりさらにものすごいソン・ガンホと、「根ほり葉ほり」 という異名を取る程徹底したイ・ビョンホンと、監督デビューを控えたチョン・ウソンと一緒に仕事をしながら、果たして自分は最後までできるのかと思った。この人たちに気を取られず、上手く編集しようと努力した。
その中心にはソン・ガンホがいたようだ。ソン・ガンホは良い俳優である前に、ますます良い人になっているようだ。ソン・ガンホを中心に和気藹々だったと思う。
この映画は、俳優たちが最も多く病院を出たり入ったりした映画で記憶されるようだ。 チョン・ウソンは腕(の骨)が折れたのも知らずに撮影をしたし、その事実が分かった後にもギブスをできないまま(撮影を)続行した。そうしたら、自ずから奮い立った。
イ・ビョンホンと 『甘い人生』 に続き2作目を作業をする感じは。
イ・ビョンホンは、顔と目つきの深さと声、これらすべてにおいて繊細な演技を引き出す俳優だ。 そのような点が、ハリウッドでイ・ビョンホンが注目される理由であるようだ。
中国での撮影条件が非常に厳しかったというが。
敦煌で撮影したが、服を着ているのに陽射しがムチを打たれるかのように痛かった。知らずに運動靴をはいて、足に火がついたかと思った。スタッフ全員に超人的な意志がなかったらやり遂げることができなかっただろう。あまりに苦労したので、やり遂げなければならないという気持ちが皆にあった。
『奴、奴、奴』 の封切りを控えた所感があるならば。
韓国に数え切れないほどの映画はあっても、ソン・ガンホとイ・ビョンホン、チョン・ウソンが共に出てくる映画はない。消えたジャンルを復活させたことより、その点がさらに誇らしい。それぞれ違った個性と魅力を相互に引き出した。
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完成版ではないまま、なんとかカンヌに間に合わせて編集したようで、公開までにさらに手を入れるつもりなのですね。まだお金使うのかしらん(笑)。
不況といわれる韓国映画界のカンフル剤的な位置づけの作品になってしまい、ご本人も戸惑っておられるのかもしれませんが、個人的にも韓国映画界には元気になってもらいたいです~。
キム・ジウン監督がインスピレーションをもらったという、イ・マニ監督の 『鎖を切れ』 (1971年)については、Cine21 に記事があるので読んでみたら、お宝(ここでは仏像)をめぐって 3 人が登場するとか、満州をバイク(ジープ)で駆け抜けるとか、なるほど、画的にはキム・ジウン監督が見せてくれる画の原型みたいなものがありそうで、一度見てみたいものです。
( Cine21 「前近代の鎖を切って脱走する,<鎖を切れ>」)
西部劇の定石は、最後に生き残るのは 1 人ですが、さて誰が生き残るのでしょうかね。カンヌでのレビューが楽しみです。
ジウンさん久々にみたら甘人のときより顔がしまって
更にイイ男になりましたね。
4人インタでは一番知的で綺麗な横顔でした
他所で読んだ記事にはワールドバージョンと本国バージョンを変えるなんて内容もありました。。
とすると3バージョン?
きっとディレクターズ出しそうだから色々見れそうで楽しみです
で、本国公開日程決定してないのよねーたしか・・
←カレ違う人に一瞬みえた
ホストの身分証明写真に(爆)。。。逃げろ~
>甘人のときより顔がしまって
えっ、そうですか?私はちょっと太ったかなと思いました。レッドカーペットの時のジャケのボタンがしまらないのかと。中国撮影中はかなりしまっていたようですが・・・
インタビューでは、カンヌバージョンと韓国バージョンはエンディングが違うと言ってましたね。もっとアクションとユーモアを追加する予定だとか・・・
ところで日本はどこか買い付けたのでしょうか?
もはや韓国映画に1億円以上出さないとか?
>カレ違う人に一瞬みえた
ははは~。最高の賛辞をありがとうございます。
見るたびに違う顔でしょ・・・これがカレの魅力なのですよ
ホストの身分証って見たことありませんが(笑)、「見返り美男子」風なの?