10日に発生したヨルダンでの爆弾事件の「犯人」とされる女性が逮捕された。ザルカウィの親戚の妻だと報じられている。
爆弾事件には、二種類あるように思う。
ひとつは、誰がやったのか皆目わからないケース。
もうひとつは、事件後、あっという間に犯人が特定されるか、逮捕されるケース。
ロンドンの爆破事件でも、実にすばやく実行犯が特定された。監視カメラの映像もすばやくメディアに登場した。しかも、実行犯は、犯行に際して免許証やカードなどを所持していた。ロンドンの爆弾事件も非常に不可解なことが多い。
結論としては、ロンドン爆破事件の実行犯は、自分たちが運んでいるものが爆弾だとは知らなかったと言える。だから、彼らは免許やカードも所持していた。監視カメラに写っている彼らには、緊張感もなかった。彼らは単なる運び屋にすぎなかったのだ。おそらくバッグの中身は麻薬と思っていたのだろう。そして彼らは、遠隔操作で爆破された。つまり、爆弾を運んだ若者4人は、政治的な背景などなく、イラク戦争に参加する英国政府への憎悪も、それほどなかったと考えていいだろう。
単に爆弾を爆発させたいだけなら、爆弾のキャリアーは人種や年齢を問わなかったはずだ。わざわざ、パキスタン系イギリス人ばかりを選ぶ必要などなかった。ということは、逆から考えれば、パキスタン系イギリス人でなければならない理由があったということだ。
前回の記事で、ヨルダンのホテルでの爆発の前にイスラエル人客だけがホテルから非難していたという報があったと書いたが、ロンドンの爆弾事件の時も、「イスラエルの諜報機関は事前に情報を得ていた」という報があった。
それどころか、「ロンドン爆破を命令したのはトニー・ブレアー」という記事まである。
http://bellaciao.org/en/article.php3?id_article=6922
また、今年の9月に、イラクのバスラで、英国軍が戦車を使って警察署の壁をぶち抜き、拘束されていた英国軍兵士2名を奪還するという出来事があった。この2名の英国軍兵士は、アラブ人に変装し、車爆弾の準備をしていたところをイラク警備隊に逮捕されたのだ。イラクで、毎日のように爆発し、市民が死傷している爆弾事件の何割かは、あるいはほとんどが、こうした英米軍の仕業なのかもしれない。残念ながら、証拠はほとんどない。
http://www.jca.apc.org/~kitazawa/undercurrent/2005/
truth_in_rescue_mission_in_basra_10_2005.htm
爆弾事件がある度に、イスラム社会に対する、世界の不信と憎悪が掻き立てられる。ロンドンの事件後、英国のイスラム社会への差別や暴力が起こっている。今回のヨルダンの事件では、イスラム内での分裂が起こりそうな気配である。世界有数の観光地バリ島では、すでに二回も爆弾が爆発している。しかし今後も、世界中からバリ島へ観光客は訪れる。そして観光客はイスラムへの憎悪を土産に国に帰るのかも知れない。
爆弾事件には、不可解なことがあまりにも多いが、それらが明らかになることはまずない。しかし、常に明確なことがひとつだけある。それは、犯行後即座に「アル・カイーダ(系列)」のイスラム教徒が犯人と断定されることだ。そして、おそらく一生涯、われわれの記憶にそれが刻み込まれる。
それこそが、爆弾事件の目的なのだろう。爆弾を爆発させることが目的ではなく、爆弾を破裂させているのは「イスラム」だと印象づけることが目的なのだ。そのために、ロンドンでは、パキスタン系の若者が運び屋に選ばれた。今回、ヨルダンで捕らえられた女性は、本当にザルカウィと関係があるのだろうか。もう、二度とメディアに登場しないような気がする。
いま世界で、爆発している爆弾は、欧米社会や欧米文明に憎悪を抱いたイスラム世界からの攻撃などではない。
意図的に「文明の衝突」を創り出したい人たちによって、それは行われている。
「対テロ戦争」を宣言するブッシュ大統領は、
「この戦いは5年で終わるかもしれないが、50年続くかもしれない」
と発言した。
米国は、世界が平和で安定することによって、その覇権と経済的繁栄を失うという構造を持っている。
米国は、世界が不安定であるほど、争いに満ちているほど繁栄できる。
共産主義の赤い帝国の脅威が失われた今、それに替わる、新しい巨大な世界の脅威が必要なのだ。
それが、「対テロ戦争」だ。
「赤い脅威」が意図的に捏造されていたように、いま、「文明の衝突」が捏造されている。
「冷戦」後の巨大な鉱脈=「対テロ戦争」
http://blog.goo.ne.jp/leonlobo/e/69d2b3dbe264315c1070876409dd61b8
”Tony Blair Ordered The London Bombings”
http://bellaciao.org/en/article.php3?id_article=6922
”Tony Blair Ordered The London Bombings” 一部翻訳
「アラブの声」ブログ
http://arabvoice.blog7.fc2.com/blog-entry-63.html
2002年10月12日、バリ島クタ地区のクラブハウス前で車爆弾が爆発。
日本人2人を含む202人が死亡した。
爆弾事件には、二種類あるように思う。
ひとつは、誰がやったのか皆目わからないケース。
もうひとつは、事件後、あっという間に犯人が特定されるか、逮捕されるケース。
ロンドンの爆破事件でも、実にすばやく実行犯が特定された。監視カメラの映像もすばやくメディアに登場した。しかも、実行犯は、犯行に際して免許証やカードなどを所持していた。ロンドンの爆弾事件も非常に不可解なことが多い。
結論としては、ロンドン爆破事件の実行犯は、自分たちが運んでいるものが爆弾だとは知らなかったと言える。だから、彼らは免許やカードも所持していた。監視カメラに写っている彼らには、緊張感もなかった。彼らは単なる運び屋にすぎなかったのだ。おそらくバッグの中身は麻薬と思っていたのだろう。そして彼らは、遠隔操作で爆破された。つまり、爆弾を運んだ若者4人は、政治的な背景などなく、イラク戦争に参加する英国政府への憎悪も、それほどなかったと考えていいだろう。
単に爆弾を爆発させたいだけなら、爆弾のキャリアーは人種や年齢を問わなかったはずだ。わざわざ、パキスタン系イギリス人ばかりを選ぶ必要などなかった。ということは、逆から考えれば、パキスタン系イギリス人でなければならない理由があったということだ。
前回の記事で、ヨルダンのホテルでの爆発の前にイスラエル人客だけがホテルから非難していたという報があったと書いたが、ロンドンの爆弾事件の時も、「イスラエルの諜報機関は事前に情報を得ていた」という報があった。
それどころか、「ロンドン爆破を命令したのはトニー・ブレアー」という記事まである。
http://bellaciao.org/en/article.php3?id_article=6922
また、今年の9月に、イラクのバスラで、英国軍が戦車を使って警察署の壁をぶち抜き、拘束されていた英国軍兵士2名を奪還するという出来事があった。この2名の英国軍兵士は、アラブ人に変装し、車爆弾の準備をしていたところをイラク警備隊に逮捕されたのだ。イラクで、毎日のように爆発し、市民が死傷している爆弾事件の何割かは、あるいはほとんどが、こうした英米軍の仕業なのかもしれない。残念ながら、証拠はほとんどない。
http://www.jca.apc.org/~kitazawa/undercurrent/2005/
truth_in_rescue_mission_in_basra_10_2005.htm
爆弾事件がある度に、イスラム社会に対する、世界の不信と憎悪が掻き立てられる。ロンドンの事件後、英国のイスラム社会への差別や暴力が起こっている。今回のヨルダンの事件では、イスラム内での分裂が起こりそうな気配である。世界有数の観光地バリ島では、すでに二回も爆弾が爆発している。しかし今後も、世界中からバリ島へ観光客は訪れる。そして観光客はイスラムへの憎悪を土産に国に帰るのかも知れない。
爆弾事件には、不可解なことがあまりにも多いが、それらが明らかになることはまずない。しかし、常に明確なことがひとつだけある。それは、犯行後即座に「アル・カイーダ(系列)」のイスラム教徒が犯人と断定されることだ。そして、おそらく一生涯、われわれの記憶にそれが刻み込まれる。
それこそが、爆弾事件の目的なのだろう。爆弾を爆発させることが目的ではなく、爆弾を破裂させているのは「イスラム」だと印象づけることが目的なのだ。そのために、ロンドンでは、パキスタン系の若者が運び屋に選ばれた。今回、ヨルダンで捕らえられた女性は、本当にザルカウィと関係があるのだろうか。もう、二度とメディアに登場しないような気がする。
いま世界で、爆発している爆弾は、欧米社会や欧米文明に憎悪を抱いたイスラム世界からの攻撃などではない。
意図的に「文明の衝突」を創り出したい人たちによって、それは行われている。
「対テロ戦争」を宣言するブッシュ大統領は、
「この戦いは5年で終わるかもしれないが、50年続くかもしれない」
と発言した。
米国は、世界が平和で安定することによって、その覇権と経済的繁栄を失うという構造を持っている。
米国は、世界が不安定であるほど、争いに満ちているほど繁栄できる。
共産主義の赤い帝国の脅威が失われた今、それに替わる、新しい巨大な世界の脅威が必要なのだ。
それが、「対テロ戦争」だ。
「赤い脅威」が意図的に捏造されていたように、いま、「文明の衝突」が捏造されている。
「冷戦」後の巨大な鉱脈=「対テロ戦争」
http://blog.goo.ne.jp/leonlobo/e/69d2b3dbe264315c1070876409dd61b8
”Tony Blair Ordered The London Bombings”
http://bellaciao.org/en/article.php3?id_article=6922
”Tony Blair Ordered The London Bombings” 一部翻訳
「アラブの声」ブログ
http://arabvoice.blog7.fc2.com/blog-entry-63.html
2002年10月12日、バリ島クタ地区のクラブハウス前で車爆弾が爆発。
日本人2人を含む202人が死亡した。
このニュースが流れたとき、とても違和感を感じました。
見ていた人、みんな信じたかなァ、、、、
ザルカウィザルカウィと事あるごとに出てきますが、いったい彼は実体を伴う人物なのでしょうか?
ザルカ・ウィ
メディアは何かを証明しているわけではないのですが、メディアが報じたものは、証明と同じ効果を持ちます。誰それが逮捕された、と報じただけで、その人物が犯人であると受け取られます。
こうした効果を利用すれば、白を黒に、赤を緑に変えることもできます。
メディアはそういうものだ、ということを常に念頭において報道に接するしかないです。ウソは言ってないからといって、真実を伝えていることにはならないです。送り手というのは、自由自在に事実を加工できる立場にありますから。
報道内容や映像に、違和感を感じるとき、それはたいてい当っています。
お立ち寄りありがとうございます。
「アル・カイーダ」や「ザルカウィ」が実在するか、というのは難しい問題です。
「実在する」ということを誰も証明していません。
同時に、「実在しない」ということも誰も証明していません。
「実在はしていないけれども、メディアの中では実体がある」
というのが妥当な表現かもしれません。
これについては、いずれ書きたいと思っています。
爆弾は天井裏に事前にしかけられていたということのようですね。
http://asyura2.com/0510/war76/msg/134.html
(アンマンのホテル爆破、天井裏に仕掛けられた爆弾の証拠写真)
「イスラムは怖い」という先入観を植え付け、対テロ戦争を継続させ、軍産複合体を生き長らえさせるというのがアメリカの意図なのでしょうか。許せませんね。
僕も、爆弾事件の現場をいくつも撮影しているので、この写真を見る限り、床で自爆したとは考えにくいですね。
少し検証してみます。
しかし、さもありなん、という感じです。
こうした事件のあと、不自然な事実が次々と出てきます。ですが、残念ながら、最初の印象を払拭することはないんです。すでに、世界の人々の心の中には、「アル・カイーダ」の犯行として焼きついてしまっています。
どれだけ強烈に印象付けるか、ということを第一に考えて行われているように思います。多少、つじつまが合わなくても頓着していないように見えます。