報道写真家から

我々が信じてきた世界の姿は、本当の世界の実像なのか

東ティモール報道 : 写真が伝えるメッセージ

2006年07月01日 19時38分52秒 | ■東ティモール暴動
大手メディアが世界に配信する東ティモール関連の記事は、意図的に真実が覆い隠されている。同時に記事に添付されている写真にも、意図的なメッセージが込められている。

大手通信社が東ティモールの記事に添付している写真は画一的で変化に乏しい。画一的で変化に乏しいとは、アングルや構図のことではない。そこにこめられている「メッセージ」のことだ。

ロイター:http://www.alertnet.org/thenews/pictures/DIL03.htm

ロイター:http://www.alertnet.org/thenews/pictures/DIL03.htm

BBC:http://news.bbc.co.uk/2/hi/asia-pacific/5024390.stm

BBC:http://news.bbc.co.uk/2/hi/asia-pacific/5128744.stm

ABC:http://www.abc.net.au/news/newsitems/200606/s1674650.htm

SMH:http://www.smh.com.au/news/world/were-going-to-kill-you-all--mob-fans-flames-of-discontent/2006/06/28/1151174269546.html

一連の代表的な写真が伝える「メッセージ」は歴然としてる。
”事態は最悪だが、オーストラリアに任せておけば大丈夫”
”オーストラリア軍だけで十分やっていける”
東ティモールの危機を救出にやってきた、強く、逞しく、頼りになる、不屈のオーストラリア軍が表現されている。

そして、世界は本当にそう信じるだろう。
”オーストラリアにまかせておけば大丈夫”と。
そして、東ティモールは関心の外に置かれ、忘れられる。
あとは、オーストラリアが好きなように料理できる、ということだ。

現在、東ティモールにはオーストラリア軍以外にも、ポルトガルやマレーシアの警察部隊が駐留している。また、オーストラリア政府はさらなる警察部隊の派遣を国連に提唱しているが、INTERFET(東ティモール国際軍)の時のように指揮権はオーストラリア軍が握るだろう。


ちなみに、マリ・アルカティリ前首相の身辺を警備しているのも、オーストラリア軍のようだ。
これでは、もはや籠の鳥だ。
CNN:http://edition.cnn.com/2006/WORLD/asiapcf/06/29/timor.violence.ap