2分半のゆで卵

フランス映画の中で主人公が朝食に
2分半のゆで卵を注文するシーンがあった。
どんなものかと試してみたが
とろけるような口当たりに
ボリューム感を感じないまま、あっと言う間に喉を通って行く。
茹ですぎではこの感触は味わえない美味しさ。

映画では主人公が自分で皮を割っているが
母に食べさせるため、根気よく皮を剥く。
トーストが焼ける間の一手間。

写真のエッグスタンドは40年近く前の海外旅行土産。
何処の国で買ったかも覚えていない。
揃いで買ったバターケースやエッグスタンドも割ったか？
手元に残ったのはこれ一つ。
何度も断捨離候補に上がったが
鮮やかな美しい焼き色に心が揺れて思い止まった。

今は母の朝食のお供となり、ひ孫の写真と共に、
はっきりしない目覚めをシャキッとさせている。