7日のプロ野球で、読売巨人ジャイアンツが東京ヤクルトスワローズにサヨナラ負けを喫し、スワローズは何と14年ぶりに対巨人戦7連勝を達成しました。
対するジャイアンツは「借金10」となり、リーグ5位に沈み、球団会長の「ナベツネ氏」をして「・・・(優勝は)もう無理だ。」と言わしめるに至ってしまいました。
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ニュースの中で、ジャイアンツファンからも、厳しい、というか、心ないというか、とにかく原監督に対して「もう辞めろ!」などと罵声が浴びせられたとのことです。
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かくいう私も、プロ野球やJリーグなどのサッカー、ゴルフなどのスポーツ観戦は大好きなのですが、そんな中での「ファン心理・ファン行動」・・・もっと言えば、たまたま結果が出ないとき、掌(てのひら)を返したようにバッシングに走る〝短絡さ〟には、思わず眉をしかめるものです。
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最近 記憶に新しいのが、2010年W杯サッカーの「岡田ジャパン」。
本番前の強化試合で負けが込むと「岡田辞めろ!」とか「岡田じゃ無理だ!」とか酷評され(確か一部のサポーターが「岡田辞めろ!」の横断幕までわざわざ作ってプレマッチ後に掲げたのも見た気がします)、最悪の世論を背に南アに旅立ちました。
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しかし本番では、岡田ジャパンはみごとベスト16に入り、結果を出したのでした。
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するとゲンキンなファンは態度を一変「ゴメンね、岡ちゃん。」とおもねる始末。
私はそれを見て、結果だけを見て言いたい放題・傍若無人のファン連中に辟易したものでした。
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また、かつてプロ野球ダイエーホークスの指揮を執った 王 貞治氏は、回顧の中で、就任直後の勝てない時期には、試合後に乗ったバスに「生タマゴ」を投げつけられたこともある、と語っていました。
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確かに、とりわけプロスポーツは「結果」が全て、勝てば官軍・負ければ賊軍 というとことでしょう。
しかし、ものごと、結果に至るまでにはさまざまなプロセスや背景があるはず…「人(ひと)」の為すことにおいては、さまざまな紆余曲折があって然るべきでしょう。
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それを「勝ったから」とか「負けたから」という〝現象〟だけを捉えて「あのチームはイイ」「あの監督はダメだ」と決めつけてかかるのは、あまりに短絡的、あまりに思慮不足と言えるのではないでしょうか。
真のファンであれば、負けを憂いつつも「痛み」を共有し、負けているときだからこそエールを送る、というのが「親心」というものではないかと思います。
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マ、しかし、世の中概して世知辛く「ダメだ、辞めろ!」と言い放つ大衆が多く、またそういう連中に限って声が大きいもの、もってバッシング(批判)が世論を席巻してしまうのが常(つね)というところか。
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ワタクシ、取りたててジャイアンツファンというワケではありませんが、一人の男として、逆境に陥る 原監督にはガンバってほしいとエールを送るところです。
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ところで、くだんのナベツネ会長、7日の敗戦後「・・・誰がこうしてこんなにしたのかってこと、そういうことをちゃんと解明する。」と記者団に言い放ったそうですが〝こんなにしちゃった〟のは、カネにあかして球団を太らせ、あげく「メタボチーム」に〝育てた〟ゴ本人の責任が大、と思いますが。
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