3/23 Sat.
ネットのニュースで 「オランウータンの子どもを密輸しようとして身柄拘束」 の記事があり、耳を疑いました。
報道によると、インドネシア・バリ島当局は、薬剤で眠らせたオランウータンの子どもをスーツケースに入れて出国しようとした容疑でロシア人旅行者の男性の身柄を拘束しました。
男性は、ペットとして飼うつもりだったと供述しているとのことです。
バリ島のデンパサール空港の手荷物検査場で22日夜、ロシア行きの便の乗客手荷物を検閲していたところ、スーツケースの中から 睡眠薬で眠らされている2歳の雄のオランウータンが発見されたそうです。
このオランウータンは、ジャワ島の露店で 何と 「ペット用」 として売られていたそうで、男性はペットとして海外に持ち出せるとの甘言を信用して購入したとも報じられていました。
人には さまざまな嗜好があり、ペットを飼うことについても、イヌやネコをはじめ、魚や昆虫など、いろんな好みがあり それを外からどうのこうの言うことはできないとは思います。
しかし、このオランウータンのように、自然保護の観点からも逸脱したペット嗜好は考え直されるべきでしょう。
この人物が、どのようにオランウータンを飼おうとした[育てようとした]のかは知る由もありませんが、成人?すれば人の身の丈りよりも大きくなるものを どうやって安寧のうちに手元に置けるのかは懐疑的な面が否めないところですし、何より当のオランウータンが、生まれた大自然の環境を剥奪され、人間の下に置かれて生涯を過ごさなければならないとすれば、それはまさに 「不自然」 と言わざるを得ないでしょう。
「池の水 全部抜く」 という番組がありますが、この内容も、ほぼ、池の中で大きく育ってしまった外来魚の捕獲 が目玉となっており、それについても、養魚のうちに購入した アリゲーターガーのような魚が、あまりに大きくなって手に余り池に捨てたことが主要因になっています。
購入したペットを最後まで看取らず途中で捨てるという、人間の身勝手が為す業なのは自明なところです。
今回の報道は、オランウータンという極端な事例でありましたが、私たちの周囲でも、大なり小なり 「ペット問題」 は後を絶ちません。
さまざまな生命が命を育む、地球という環境の中の一員にすぎない人間には、その気まぐれで 他者の生きる環境を歪曲させる権利はないハズです。
「ペット問題」 に関する自治体の取り組み、これについても後日 触れたいと思います。