倉野立人のブログです。

日々の思いを、訥々と。

住民意識の喚起を ~長野市議会建設企業委員会~

2020-03-18 | 日記

3/17 Tue.

 

この日の朝は、昨日の「名残り雪」が景色に残っており、冬に戻ったかの寒さを実感すると同時に 山々や 家の屋根には薄っすらと雪が見られ、つかの間のプレイバックシーンとなっていました。

 

お宅の玄関先の葉牡丹(ハボタン)にも白いものが。

 

何だか パウダーをかけた洋菓子のようにも見えました 😋

 

首都圏では「桜咲く」の声も聞こえてきそうな時節ですが、ここNAGANOは、まだまだ 三寒四温のうちに推移しているようです。

 

 

 

この日は、長野市議会 令和2年3月定例会「建設企業委員会」のうち「上下水道局」と「都市整備部」所管の審査が行なわれました。

上下水道局においては、私たちの生活 というより、命にも欠かせない「上水道」を守り、同時に 社会衛生に欠かせない「下水道」を所管する、ある意味 目立たない存在ではありますが、自治体運営において 欠かざる部局と申せます。

そんな中 さきの東日本台風においては、関係施設が甚大な被害を受けてしまいました。

県管理ながら、北部エリアの住民の社会衛生を一手に担う下水道処理施設「クリーンピア千曲」の施設全体が冠水・浸水被害を受け、下水道処理業務が 一時機能不全に陥ってしまったのです。

 

発災後には、関係エリアの地区住民に生活排水の自粛を求めざるを得ない状況に陥ってしまいましたが、その後は関係者の不眠不休の対応により、仮設ポンプの稼働や簡易塩素処理などにより 衛生基準を守りながらの終末処理を履行しています。

これらの厳しい状況の中、市は 県と連携しながら、市民の生活衛生の維持と 一日も早い復旧に向け業務が継続されているところです。

さらに、市有の「東部浄化センター」も被災しており、さきの東日本台風は千曲川沿線の多くの施設に被害を及ぼしたことが再確認されたところです。

 

長野市の上下水道局においては、人口減少傾向や水道使用量の減少傾向などの〝減少のスパイラル〟により、料金の徴収高が頭打ちになっており、事業の維持のために多額の一般会計繰り入れを余儀なくされています。が、これは(前述のとおり)市民生活に欠かざる社会インフラゆえにやむを得ない面があります。

そんな中でも、老朽管の敷設替え(更新)などの〝待ったなし〟の重要事業を抱えながら、今後の不断の業務執行が求められています。

この議会では、前述の 東日本台風で被災した施設の復旧に伴う「長野市負担金」の計上、また水道料金徴収に伴う 水道料金徴収金の債権管理方法の見直しに伴う条例改正案が提出され、可決成立しました。

 

なお、所管事項調査の中で 私の方からは「水源の安全の保持(維持)」について要望しました。

長野市においては、安茂里差出に「犀川浄水場」がありますが、これは「犀川」の沿線にあり、万が一 犀川が氾濫することになれば、浸水被害を受けることは必至です。

 

さきの東日本台風においては、犀川は氾濫することなく推移したことから、この犀川浄水場においても大過なく済みましたが、何があっても不思議でなくなった昨今の自然状況に鑑み、こちらの施設においても 常に最悪の事態を想定した防災体制を日頃から整えておくことを具申いたしたところです。

 

 

 

 

引き続き「都市整備部」について審査が行なわれました。

都市整備部においては、市内の街区の造成・管理、都市計画道路などの主要幹線の整備、公園施設の整備、公共交通の整備など「まちづくり」に資する公共事業を担う部門です。

もとより長野市は、善光寺⇔長野駅を結ぶ「中心市街地」を基盤に発展してきましたが、昨今の郊外化傾向に伴い 人の居住・活動エリアは外へ外へと広がり、その結果、中心市街地の空洞化現象が顕著となり、一種の社会問題となっています。

それら偏在化する課題を抱えながら、計画中の街区や道路の整備を進めるなどし 市域の社会環境の整備に努めています。

この議会における当初予算案の中では、都市計画道路北部幹線の整備・「街なみ整備事業」の一環としての電線地中化・循環バス等の運行経費補助・自転車や鉄道の利用促進のための支援・交通渋滞対策・城山公園、茶臼山公園などの公園整備・中心市街地活性化プランの推進・都市区画整理事業の履行などが計上され、可決成立しました。

 

私の方からは「まちづくり」における〝住民意識の喚起〟について意見いたしました。

すなわち、この議会においても 衰退する中心市街地を活性化させるべく「長野市中心市街地活性化プラン」またこの頃は「長野中央西地区市街地総合再生基本計画」が提案され、さらに「権堂地区再生計画」も履行中であることなど、挙げて「中心市街地に再び賑わいを」との取り組みがなされています。

 

しかし、私は、それら「まちづくりの計画」を〝お役所主導〟で進めたら、絶対に成果は上がらない。と断言いたしました。

「まちづくり」は、あくまで そこに住む方々の「こうしたい、こうなったらイイな。」という多様な意見が持ち寄られ、それが〝住民意識の高まり〟として大きなうねりになってこそ、初めて具体化し 発展してゆくものと思います。例えれば 自分たちが協力して作った手作り料理を 皆で美味しくいただく、とでも申しましょうか。

それを、何というか 出来合いの冷えた幕の内弁当を箸でつついてみても美味しくないもの、そこにはやはり「自分たちで作ったモノ」という自負心が不可欠であり、そのうえで そこ(まち)に愛着が伴えば、自分たちのまちを自分たちで育てよう!という機運が醸成されることと確信するところです。

それらを踏まえ 私の暮らす川中島地区においては、ワークショップを開催するなどして 皆で知恵を出し合っての「まちづくり」に取り組む運びとなっております。

自分たちが暮らす「まち」もっと言えば、自分たちの将来世代の者たちにとっても「住んで良かった!」と言ってもらえるような「まち」を みんなでつくる。壮大な社会実験とも言える取り組みです。

それらに鑑み、この議会で提案された「中心市街地活性化策」においても、市においては〝官主導〟で否応なしに進めるのではなく、そこに住む住民が主体となって知恵を出し合う〝環境づくり〟に心を砕くべきと具申し、その点では 都市整備部長と(見解が)見事に一致したところです。

 

社会状況は変遷を極め、多様化が進む中だからこそ「住民意識の喚起」が求められていると思うところです。

 


  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする