二条河原の楽書

京都サンガF.C.を中心にJリーグを楽な感じで綴るサッカー忘備録(予定)

2019明治安田生命J2リーグ 第5節 雑感

2019-03-27 | 蹴球

インターナショナルAマッチデーウィークだったが、J2はお休みなし。J2からは唯一柏の中村航輔がA代表へ。その他はU22に長沼(愛媛)が選ばれてはいるものの大多数は関係なし。そんな第5節、得点が全体的に…少なかった。


 守護神中村航輔を代表で、中盤の要・ヒシャルジソンを出場停止で欠く柏だったが、ホームで岡山に敗れ連勝は4でストップ。基本的に慎重なゲーム運びをみせる柏に対して岡山の方が押していた印象。今季の柏はそういう展開こそ強さを発揮しているのである意味柏の勝ちパターンにも思えたが、終盤岡山はセットプレーからイヨンジェが好機を逃さず押し込んだ。柏がセットプレーや単発攻撃から何度か繰り出したパワフルな一撃が決まっていれば結果は逆だったかもしれない。
【公式】ハイライト:柏レイソルvsファジアーノ岡山 明治安田生命J2リーグ 第5節 2019/3/23


 柏の結果を受けて、翌日の山形vs琉球は“首位攻防”の一戦に。琉球は相変わらずボールを速く動かし、相手エリア内に人が侵入する攻撃に特徴があり、後半、富所悠が倒されPK獲得。目下J2得点王の鈴木孝司のPKは一度は止められたものの、蹴り直しを決めた。しかし山形もそれ以外は琉球の攻撃をよくしのぎ、三鬼海の精度の高いクロス、FKからチャンスを創出。終了間際の同点弾も三鬼のFKから。あんまり目立つとJ1に奪われるぞー。
【公式】ハイライト:モンテディオ山形vsFC琉球 明治安田生命J2リーグ 第5節 2019/3/24


 土曜のゲーム。好調水戸はアウェイ大宮に乗り込んだ。前半は大宮が優位に攻め込み、水戸にチャンスは少なかった模様だが、後半にセットプレーから村田航一が合わせて水戸先制。攻撃のカードを次々に投入した大宮は、ポテンシャルの高さをうかがわせるパスワークから大前元紀がテクニカルに同点弾。それでも水戸は無敗継続だが「ゲーム構成力を高めないと、今日のゲームは勝てなかった」と長谷部監督は内容に納得いってない様子。
【公式】ハイライト:大宮アルディージャvs水戸ホーリーホック 明治安田生命J2リーグ 第5節 2019/3/23


 強力2トップを擁する甲府はホームに金沢を迎えたが、大苦戦。辛くも1-1のドローに持ち込んだ。金沢はウタカ&ドゥドゥにしっかり身体を寄せて自由を与えず、対策はおおむね上手くいっていた。そしてクロスのクリアミスをクルーニーが押し込んで先制。ドゥドゥ封じを任されていた長谷川巧退場後も10人で粘り強く守っていたが、甲府はほぼラストプレーで小柳達司のミドルのこぼれを佐藤洸一が押し込んで同点の幕切れ。甲府の2トップ封じが成功しかけたところで、元金沢の“第3の役者”が登場するあたり、やはり甲府攻撃陣の層は厚い。
【公式】ハイライト:ヴァンフォーレ甲府vsツエーゲン金沢 明治安田生命J2リーグ 第5節 2019/3/23


 ホームに福岡を迎えた新潟は、0-1と福岡に初勝利を献上。福岡も新潟も互いに中央に陣取るストライカーを使ってゴールを狙うという「力vs力」の展開だったが、新潟としては後半田中達也が絶好機を外したシュートミスが痛恨。一方福岡はCKからヤンドンヒョンが合わせて、これが決勝点に。相変わらず守備の甘さは見られるものの、緊急補強の新戦力が結果を出し続けており、流れは上向くか。新潟はアウェイで勝ち点を稼ぐが、ホームでは負けが続く。
【公式】ハイライト:アルビレックス新潟vsアビスパ福岡 明治安田生命J2リーグ 第5節 2019/3/23


 三浦知良を先発させた横浜と上位をうかがいたい岐阜は2-0で横浜の勝利。とはいえ前半は岐阜の方がコンビネーション良くゴールに迫り、横浜はカズも機能せず、沈黙。後半FKから岐阜の先制ゴールに見えたプレーがオフサイドで取り消しになると、イバを投入した横浜に流れが傾き、岐阜・竹田忠嗣のやや不運な形のハンドからPKをイバが決めて先制。その後はイバの前線で収める能力を活かして横浜が追加点を奪ってゲームを決めた。岐阜としては運もなかったが、イバが切り札となった横浜に対し、新加入の前田遼一は劣勢を挽回できるカードにはなれなかった。
【公式】ハイライト:横浜FCvsFC岐阜 明治安田生命J2リーグ 第5節 2019/3/23


 土曜夕方のゲームは愛媛0-1長崎で、長崎が久々の勝利。とはいえ動きの良さが目立ったのは愛媛の方で、長崎はCKから先制したものの、積極性を欠き前半は受けに回った。後半から長崎は開き直ったのか中央を固める守備を徹底し、ゴール前にブロックを構築。愛媛はどうにか壁をこじ開けようと近藤貴司や神谷優太を中心に攻め立てたが、可能性の低い形でのシュートが多くなり、角田誠・チェキュベックが身体を張り、GK徳重健太が鍵をかける長崎ゴールを陥れることはできなかった。「今日のミーティングでは守備のことだけを話した。リアリストになろうと」とは長崎・手倉森監督の談。
【公式】ハイライト:愛媛FCvsV・ファーレン長崎 明治安田生命J2リーグ 第5節 2019/3/23


 日曜のゲーム。鹿児島vs町田は、町田が競り勝ってようやく2勝目。唯一の得点場面はCKの競り合いからのPK献上という展開で、ハッキリとクリアできなかった鹿児島は悔やまれるところ。町田は攻撃はさておき、粘り強い守備と球際で無失点に抑え、ようやく復調の兆し。鹿児島は敵陣エリア内に多数の人数が入って攻勢をかけてもゴールを奪えず。内容は良いのに勝ちきれない…と思っていたらいつの間にか18位まで順位が下がってしまった。ここが踏ん張りどころ。
【公式】ハイライト:鹿児島ユナイテッドFCvsFC町田ゼルビア 明治安田生命J2リーグ 第5節 2019/3/24


 エスナイデル監督を解任し、江尻新監督が就任した千葉はホームで京都と対戦し、1-1のドロー決着。新監督の出方がわからない京都はリスクを避けながら慎重な戦いだったが、千葉の横パスを奪うとクロスから小屋松知哉が先制。しかし千葉はここで精神的に崩れず、京都のパス網を寸断するハイプレスと、前線の高さを活かすパワフルな攻撃で対抗。後半は連携の良さが出てきた京都にチャンスがあったが、GK佐藤優也が広い守備範囲をカバー。するとCKから新井一耀が合わせて千葉が同点に。江尻千葉はまずまずの船出だが、このゲームでも複数の負傷者を出してしまった。
【公式】ハイライト:ジェフユナイテッド千葉vs京都サンガF.C. 明治安田生命J2リーグ 第5節 2019/3/24


 やたらと1-1ドローが多かった今節、徳島と東京Vも1-1。後半徳島の先制シーンは、徳島の繋ぎや岸本武流の抜け出しの巧みさよりも、ボールに寄って大空間を生じさせた東京Vの守備の緩さが気になった。しかし90分、東京VはCKからラッキーな“背中ゴール”で同点に。「ゲームを支配しながら相手に攻撃の時間を与えないことを意識していましたが、最後の最後に説明するのが難しい失点を許してしまいました」とリカルドロドリゲス監督。こういうこともあるさ。
【公式】ハイライト:徳島ヴォルティスvs東京ヴェルディ 明治安田生命J2リーグ 第5節 2019/3/24


 日曜のラストゲームは山口が栃木の牙城を崩せず0-1と苦杯を舐めさせられた。PKを献上したシーン以外でも守備が簡単に破られるシーンが散見され、攻撃偏重の強気の戦術が裏目に出ているようだ。ところがその攻撃面も、きっちりブロックを布いた栃木の守備を崩しきれず。特にGKユヒョンは八面六臂の大活躍。1試合平均セーブ数5.4とズバ抜けた数字を残す。栃木は好調に転じており、田坂監督は「ミスマッチを作りながらチャンスを作ること、また、カウンターからチャンスを作ること」と狙いも明確だ。
【公式】ハイライト:レノファ山口FCvs栃木SC 明治安田生命J2リーグ 第5節 2019/3/24


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全試合レビューは一旦今節でおわり。次節以降は何か面白そうなネタがあれば不定期で記事にしてみたいと思いまする。