二条河原の楽書

京都サンガF.C.を中心にJリーグを楽な感じで綴るサッカー忘備録(予定)

新ユニ その2

2013-02-04 | 蹴球
アウェイユニ!(イラストで)


 今回のユニのデザインについての感想を書きとめておきます。
何といいますか、「デザインは引き算だからさ~」と、知り合いのデザイナーがいつもしたり顔で言っていたことを思い出しました。削って、削って、それでも人に伝わる表現ができれば、ある意味それが最高なのだと。例えれば何でしょうかね?そうそう、appleだ。スティーブ・ジョブスは禅を愛し、禅の精神から例のiPodのボタン1つだけのシンプルデザインに至った、みたいな。茶道はどうでしょう?ゴテゴテ盛るだけ盛った過剰装飾から窶(やつ)して窶して、窶しきったわずか2畳の空間が、最高の贅沢なのだというアンサー。これはさすがに極端な例すぎますが、金ピカを盛るだけ盛ってる装飾過多な桃山絵画の世界だって、永徳の唐獅子には「描かないスペース」つまり「間」がちゃんとありますね。
 脱線しましたが、デザインが下手な人はこの「間」を空けてしまうのが怖い。だから埋めようとする。これが足し算のデザイン。具体例としては上に描いたイラストがそうですね。デザインセンスがないので背景にあれやこれや突っ込んで何とか成立させようとしてるのが丸わかりです。余白を多く取って、シンプルの側に振ってしまうと、ごまかしがきかなくなる。そういう意味では今回のユニは100人見れば100人が「シンプルやなぁ~」と思えてしまうデザイン。ある意味凄い。
 実はユニ発表直前の演出段階から和風なBGMを多用してたので、デザインコンセプトに「和」を期待していました。公式には「古風」と言う通りサッカージャージとしてはクラシックスタイルです。これは個人的な思いに過ぎないのですが、「古風」には禅とか茶道にも通じる「和」の境地における省略性も含むじゃないか…と。ただし、そのことを立証するにはワンポイント要素が足りない。どかこに薄らと銀沙灘の砂紋が描かれているとか…  …と思ったら、あっ。あるじゃないか。城陽の伝統工芸による金糸の刺繍の「京都」ワッペン。これが祖母井氏曰くのサプライズだけど、さすがにこれはデザインに含まれる要素ではないか。

(ちなみにイラスト・絵も省略の世界。線の本数少なくて上手く描ける人は凄いと、改めて思った。まだまだ精進が足りませぬ!)